同じ空の下で ~ To you who do not yet look ~

まだ見ぬあなたへ。僕らは、同じ空の下にいながらも、それぞれの感じ方で生きている。
「偶然は必然」というように、僕らを直接結びつけるものはなくても、意図しない形で、思いもよらない所で、あなたと私がきっかけひとつで繋がったことに感謝☆


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同じ空の下で ~ To you who do not yet look ~



(以下、産経新聞ニュースより)


田中真紀子文部科学相は2日、大学の設置認可制度を抜本的に見直す考えを表明し、

平成25年度に大学の新設を予定していた秋田公立美術大(秋田市)、

札幌保健医療大(札幌市)、岡崎女子大(愛知県岡崎市)の申請を不認可とした。

大学設置・学校法人審議会は「新設を認める」と答申していたが、

田中文科相が政策的判断として覆した。

答申通りに認可されないのは過去30年間で初めてといい、極めて異例。


3大学はいずれも短大や専門学校からの改組で、

申請に不備はなかったが、来春の開校は不可能となる。


田中文科相は閣議後の記者会見で

「大学が全国で約800校ある中、大学教育の質がかなり低下しており、

就職ができないことにもつながる」と述べた。


同省によると、同審議会の委員は、

計29人中22人が学長や教授ら大学関係者で構成されている。

田中文科相は「大半の委員が大学(関係者)で、大学同士がお互いに検討している」と述べ、

委員の構成に問題があるとの認識を示した。


今後、文科省では外部の有識者らによる検討会をつくり、

委員の選任方法を含めた認可のシステムの見直しを図る。


     ◇


田中真紀子文科相が3大学の新設を認めなかった背景には、

規制緩和で大学の数が増加し続ける一方で、

かねて大学教育の質の低下が指摘されてきたことがある。

加えて大学の運営トラブルも相次いでおり、安易な開校に歯止めをかける狙いがあるとみられる。

しかし、法令上の問題がなかった3大学は強く反発している。

歯にきぬ着せぬ“真紀子節”を封印し、「安全運転」を続けてきた田中文科相だが、

就任1カ月で本領を発揮した形だ。


「どれだけの大学があるか、事務方に地図を作ってもらった。約800。

戦後たくさん作られてきたが、量より質が重要だ」


田中文科相は2日の記者会見で、

資料を示しながら大学設置認可制度の見直しの必要性を強調した。


文科省は規制緩和の流れの中で、大学設置基準を「事前規制型」から「事後チェック型」に移行。

このため、大学数は増加の一途をたどり、私学を中心にこの10年間で97校増えた。

田中文科相は「規制ではなく改革だ」と方針再転換を否定しつつも、

「事後でやっても今はトラブルが多すぎる」と指摘した。


直近では、資金繰りが悪化した学校法人「堀越学園」(群馬県高崎市)に対し、

文科省が今月25日に解散命令を出す見通しになった例がある。

平成22年に規制緩和で認められた株式会社立の大学の一部学部が、

深刻な定員割れなどから募集停止に追い込まれた。


田中文科相は「地域性など本当に需要があるのか

詳しく分析していく審議会であってほしい」と述べた。


一方、法令上の問題がないとして認可答申を受けていた3大学からは、

驚きと戸惑いの声が上がった。


岡崎女子大は子ども教育学部(定員100人)の新設を申請。

今月末にも推薦入試を実施する予定だった。

運営する学校法人「清光学園」の長柄孝彦理事長は

「悪い点を指摘されたなら分かるが、そうではないので理不尽さを感じる」と憤った。


看護学部(定員100人)の新設を目指した札幌保健医療大の設置準備室(札幌市)の担当者も

「残念だ。2年以上準備してきた。これからどうなるか分からないので準備は続ける」と困惑。

秋田公立美術大(定員110人)への移行を目指していた秋田公立美術工芸短大の担当者も

「理由を確認した上で、学内で協議して方針を決めたい」と頭を抱えていた。



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・



(以下、読売新聞ニュースより)


「到底承服できない」――。

文部科学相の諮問機関「大学設置・学校法人審議会」が認めていた大学3校の来春開校に2日、

田中文科相がストップをかけたことに、大学の地元から強い反発が噴き出した。


「大学が多すぎ、質が低下している」。

不認可決定はそのような理由だったが、3校に落ち度はなかった。

開校を見込んで準備を進めてきた学生や大学側は

突然の決定に振り回され、激しい動揺が広がった。


「直前に言われても困る。また一から考え直せというのか」


秋田市の秋田公立美術工芸短大2年の女子学生(20)は、

来春、短大から生まれ変わるはずだった

秋田公立美術大(4年制)の3年次に編入する希望を絶たれた。


「(田中文科相には)できれば考え直してほしい」と困惑気味に話した。


やはり編入を考えていた1年の女子学生(19)も

「(短大卒業後の)就職は全く想定していなかったので、

他大学への編入も考えなくては」と肩を落とした。


4日に予定していた美術大として初のオープンキャンパスも中止が決まった。


秋田市の穂積志市長は記者会見し、

「我々は審議会から示された審査基準を一つひとつクリアしてきた。

審議会は大臣の諮問機関であり、そこで許可したものを大臣が覆すのは行き過ぎだ」

と怒りをぶつけた。近く文科省を訪ね、不認可の撤回を求めるという。


3年前から札幌保健医療大(札幌市)の新設準備を進めてきた

学校法人「吉田学園」には1週間前、文科省から

「認可に少し時間がかかっているが、手続きに問題はない」と説明があったばかりだった。

それだけに鈴木隆・大学設置準備室長は「不認可」の連絡を受け、

「あまりに唐突。とても受け入れられない」と憤る。

教員約30人は既に内定済み。現在の職場に退職届を提出した人もいる。


来春、4年制大学の岡崎女子大(愛知県岡崎市)を開設予定だった

学校法人「清光学園」の長柄孝彦理事長は2日夕、緊急記者会見を開き、

「文科省が示している基準をすべてクリアしているのに認可されないのは理不尽。

はい、わかりましたとは言えない」と語気を強めた。

校舎の改修や備品の購入費としてすでに2億7000万円を投じ、

来春から専任教員として新たに12人の採用を内定していた。



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同じ空の下で ~ To you who do not yet look ~



「大学が全国で約800校ある中、大学教育の質がかなり低下しており、

就職ができないことにもつながる」


田中文科相は、自身が下した不認可によって、

就職どころか進学できない学生を生み出してしまったことを、

どれだけ認識しているだろうか。


確かに、深刻な問題を抱えている大学もある。

定員割れを起こして、次年度の募集が打ち切られるどころか、

在校生の授業が成立しない問題が発生したり、

資金繰りの悪化によって、閉校せざるを得なくなり、

入学した学生が卒業できない無責任な事態を引き起こす大学がある。


「国際」「看護」「環境」など、時代にあわせた大学の新設、学科の新設が行われ、

短大の大学化、女子大の共学化が進められてきた。

少子化に逆行するように大学数が増えれば、当然、定員割れは予想でき、

積極的どころか、行き過ぎた募集活動がされたところもあっただろう。


3000億円もの補助金をアテにした大人たち。

自治体を含めて、それぞれがそれぞれの思惑で新設を目指した。

こうしてできた大学の問題は、以前からあった。

国際化の名のもとに、田舎町にキャンパスと海外留学生の学生寮を建てたはいいが、

授業が成立しない事態となっている大学の話を聞いたことがある。


杜撰な経営がなされないように、

新設にあたっては厳しくチェックするのはもちろん、

開設後も、厳しくチェックすることは必要だろう。


しかし、一番に考えなければならないのは、そこで学ぶ学生のこと。

あるいは、そこで学ぼうと決めた学生のことだ。


田中文科相は、新設の大学だから、不認可にしても影響はないと思ったのだろうか?

受験が本格化する来年ではないから、今なら問題ないと踏んだのだろうか?


11月は、自己推薦入試、一般推薦入試が行われる。

早いところでは10月に行うところもあるだろう。

高校によっては、半数以上の生徒が、

こうした推薦入試を受けているのではないだろうか。


9月、10月に書類をまとめ、願書の締め切りを確認して郵送する。

中には、当日になって、慌てて持って行くなんてこともある訳だが、

つまり、この3校にも、少なからず第一志望として目指していた生徒がいる訳で、

その子、その子の親、その子が通う高校にとっては、青天の霹靂、寝耳に水だろう。

内定を決めたクラスメイトがちらほら出てくる中で、

いちから志望校を決め直さねばならない心境はどれほどのものか。


また、短大から4年制大学になる予定だった秋田公立美術工芸短大の2年生は、

田中文科相の一声で、3年次からの編入の道が絶たれてしまうのだ。

まだ11月じゃない、もう11月なのにだ。


「就職ができないことにもつながる」


この短大生たちの道を絶って、よくそんなことが言えたものだと思う。

短大を受験する際、25年から4年制大学になると知って入学していたら、

その子の短大生活を踏みにじるも同然ではないだろうか。


また、札幌保健医療大学の場合は、新設といっても母体が専門学校。

25年の新設を前提に、専門学校の北海道保健看護大学校は、

この24年度入学生をもって募集をやめていた。

その入学生たちは、取得している単位をそのままに、

大学に編入できる予定だっただろうに。

超高齢社会にあって、医療従事者は必要で、

人材不足で海外から連れてきている話も聞くほど。

そうした状況にあって、この大学で学ぼうとしていた学生、生徒は、

どんな思いでいるのだろうか。


岡崎女子大になる予定だった岡崎女子短期大学もまたしかりだ。


既存800校を精査する手始めに、この新設3校が「槍玉」にあがった感じだ。

田中文科相がやろうとしていることはわかるが、この3校が、

「見せしめ」のように不認可とされたことは腑に落ちない。


自民党の石破幹事長が、国会で追及する構えだ。

「脱官僚主導」は、これまでのあり方を見れば妥当な考え方だが、

継続性のない政治という観点に立って見れば、

「誤った政治主導」だと指摘されてもおかしくはない。










(参照)


秋田公立美術工芸短期大学

http://www.amcac.ac.jp/


札幌保健看護大学

http://www.sapporo-hokeniryou-u.ac.jp/


専門学校 北海道保健看護大学校

http://www.yoshida-kango.jp/


岡崎女子短期大学

http://www.okazaki-c.ac.jp/






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