株式会社ビズリーチ エンジニアエリアにある看板 MACH55は同社のクレド「マッハGO!GO!」から
前回の「即戦力採用のTV CMで有名なビズリーチのオフィスにおしゃれなカフェが出来たと聞いて訪問してきました (株式会社ビズリーチ オフィス訪問[1])」にて、取材してきたビズリーチのオフィスは社員にとって働きやすい環境が作られていた。
中でも、同社はサービスを社内で開発しており、エンジニアを中心にプロダクトづくりを手がける社員の比率が約3割になるとのことで、彼らの生産性が上がるよう居心地の良いワークスペースが作られている。
本記事では、同社のワークスペースを見て回りながら、エンジニアにとって居心地の良いワークスペースづくりという観点から、そのどこが参考になるのか、「みんなの仕事場」運営事務局による解説を加えていきたい。
(※解説部分については、株式会社ビズリーチの見解ではなく、「みんなの仕事場」による解釈。)
同社エンジニアのワークフロア。
120度天板デスクで、大型モニターを2枚置いても十分な広さのデスク。
開発では、ここをどうしようかと詰まることが多いもの。座席は固定席を採用し、チームメンバーが集まって座っている。
独りで黙々としたまま困っていることなく、周りのメンバーにすぐに相談して、話しながら進められる環境が作られている。120度天板のデスクによる丸い空間は、集まりやすい空間づくりとして使われている。
相談や仕様検討するときに、机のところまですぐに持ってくることができる縦型のキャスター付きホワイトボード。壁がホワイトボードになっているエリアもあるなど、あちこちにホワイトボードを設置している。
執務エリアの近くに小テーブルを用意しておいて、すぐに集まってスタンディングミーティングができる。
もちろん近くにはホワイトボードもある。この小テーブルは上下昇降できるので、座ってのミーティングにも使える。
自分で学んで成長できるよう、オライリー全巻や、技術系の書籍を集めたライブラリをオフィス内に設置している。
ペアプログラミングも一つの解決法。ペアプログラミングデスクも用意されている。
同社ではペアプログラミングで使用するのに加えて、複数人で集まって議論するときにも使われることが多いそう。
ビズリーチでは、執務スペースで相談しながら仕事を進めることが多く、籠って作業するための個室が4室用意されている。
外からは中の様子は見られないようになっている。
こちらの部屋はクッションがあって、マンガ喫茶風。
こちらの部屋はデスクとチェアで自習室風。
先ほどの個室に籠らないまでも、静かに独りで作業をするために、クワイエットルームが用意されている。
暖色系の間接照明と、石壁風内装でいつもと違った雰囲気で臨めるように作られている。
執務スペースは相談しながら仕事ができるように作られている分、独りで静かに作業したいときには、個室やクワイエットルームが用意されているわけだ。
こちらは、同社の社内制度。スケジュールに「クリエイターズタイム」を予定として入れておくことで、開発者が1日最大4時間まで、話しかけられたり会議を入れられたりせず連続して作業できる時間を確保できる。
集中力を切らすことなく、高い生産性を維持して業務にあたるための仕掛けだ。
海外のIT系オフィスにあるホール階段と同じものが用意されている。この階段の向かいにスクリーンとプロジェクタが用意されている。
この段にメンバーが大勢座り、グループ全体の定期ミーティングをしてチームの方向性を整えたり、ここでレビュー会や共有会、勉強会を開いてノウハウの共有、スキルアップを行ったりできるようになっている。
エンジニアはどうしても独りでの作業が多くなるため、こうしてメンバーが集まって意見を交わしあったり、自分の考えを調整する場は重要だ。ちなみにこの階段部分は先ほどのライブラリを兼ねている。
同社の社員専用カフェ BIZCAFE(ビズカフェ)
社内に本格的なカフェ空間を作ることで、美味しいコーヒーを社内で飲めて、社内のWifi環境が整備されているので、気分を変えて仕事もでき、ソファ席で仲間ともくつろいだり、リラックスした打ち合わせもできるという一石四鳥くらいの効果がある。
社内に作られた砂浜とバンガロー
その反対側にある人口芝のグリーンエリア
これは簡単に導入できるものではないが、社内に執務空間とはまったく異なる雰囲気の、まるで外のような場所を作ることで、気分転換が図れるようになっている。
長時間座って仕事をしても、背座メッシュで蒸れづらく、疲れにくいエルゴヒューマンベーシック(Ergohuman Basic)を、主にエンジニア、デザイナー向けに採用している。
戦略人事クラウド「HRMOS(ハーモス)」の開発チームが運営しているお菓子タワー。 お菓子の購入、補充も自分たちで。ケースも自作。
こちらも、「HRMOS(ハーモス)」開発チーム制作の天気予報システム。 ラズパイ(*1)を使ったIoTになっている。
*1) ラズパイ
「Raspberry Pi」(ラズベリーパイ)、通称ラズパイ。イギリスのラズベリーパイ財団によって開発されているARMプロセッサを搭載したシングルボードコンピュータ。安価で低価格のコンピュータユニットで、カメラやセンサーなどの機器制御できるので、IoTの実験ができる。
こちらは会議室からの騒音を検知してアラートを出すシステム。こちらもラズパイによるもの。
オフィスに新しい設備を設置する場合、同社総務に申請してokをもらう必要があるものの、社員の安全が確保でき業務の妨げにならなければ認められるなど、エンジニアが思いついて、やってみたいことを自由にできるような社風がある。
例えば、天気予報のシステムは、IoTを活用しており、エンジニアが新たな学びを得る機会にもなっている。
1on1(ワンオンワン)ミーティングは、同社が導入している人事施策の一つ。
アメリカのシリコンバレーなどでも普及している人材育成の手法で、最近では日本においても、ヤフー株式会社での導入事例が話題になるなど、導入をする企業が増えてきている。
基本的には、上司と週に1回、1対1のミーティングをするもので、日々の業務での成果や失敗について話し合い、部下に気づきを促すことで個人の能力を引き出すことを目的として行っている
同社のワークスペースを観察していくと、ハード面だけでなく、ソフト面や、マインド面まで様々な要素が整備され、エンジニアにとって居心地の良いワークスペースが作られていることが分かる。
開発の仕事の場合、チームメンバーとコミュニケーションを取って、相談しながら仕事をしたほうが能率上がるときと、独りで集中して仕上げたほうが能率上がるときの両方のケースがある。それぞれのケースにオフィスが対応できるよう、執務スペース自体は話しながら仕事をしやすい環境を作り、独りで仕事をしたいときのために、個室やクワイエットルームなどを用意するなど、エンジニアのマインドをよく理解したオフィス作りがされていることに感心した。
また、エンジニアから起案したアイデアがオフィスづくりに活かされる雰囲気や、上司と密にコミュニケーションを取る1on1制度など、マインド面も整備されており、エンジニアの物心両面がケアされていることも、同社の急成長の原動力の一つなのではないだろうかと思わされた取材だった。
「インターネットの力で、世の中の選択肢と可能性を広げていく」をミッションとし、2009年4月より、人材領域を中心としたインターネットサービスを運営するHRテック・ベンチャー。東京本社のほか、大阪、名古屋、福岡、シンガポールに拠点を持ち、従業員数は924名(2017年11月現在)。即戦力人材と企業をつなぐ転職サイト「ビズリーチ」や、若手社員のためのレコメンド型転職サイト「キャリアトレック」、AI技術を活用した戦略人事クラウド「HRMOS(ハーモス)」、求人検索エンジン「スタンバイ」などを展開。
即戦力人材と企業をつなぐ転職サイト「ビズリーチ」 (サービスサイト)
https://www.bizreach.jp/
編集・文・撮影:アスクル「みんなの仕事場」運営事務局
取材日:2017年7月11日
~本記事内に登場した商品の中からアスクルで購入できる商品を紹介します~
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エルゴノミクスに基づく高い機能性と操作性を見事に融合させる事で、自然な形での座り心地を高いコストパフォーマンスで実現。ロータイプ、豊富なカラーバリエーション。
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キャスター付なので移動がラクで、省スペースな縦型ボード。粉受けはマグネット式なのでお好きな位置に変更できます。両面とも、マグネットが使えます。マッティ・クレネーレ デザイン。