カードキャプターさくら クリアカード編 視聴フル
今回は「次、なんの古い原作がアニメにされるかを予測する」を書くという、「またこれの映像化を見ることになるのかよ」ということをあえて予測してげんなりするマゾ企画です。
昨今の古い原作から、または再アニメ化ブームで一番まいったとおもうのは、ざっくりながめていると「質が高くおもしろい」というのがまいりますね。カードキャプターさくら新作が全然古く感じないように作っている業。逆に他の新作が新作に見えない業のほうが大きい気がします(刀使の巫女など。視聴5分)グルグルも面白いのが辛いと言いますか…
最近読んだブログで「マンガソムリエをやめることにした」理由というのが面白くて(ほんとうにすごくいい文なんですよ)、それは連載漫画が長期化し終わらない。実人生とフィクションの世界とズレが生じてきてしまう。しかし、ズレようが中身は面白いままだからまいってしまう、みたいな話なんです。古い原作の質の高いアニメ化で過去に引き戻される効果の苦しさというのはこれに似てるというか。
大体おもな視聴者層が20代後半~40代で、彼らが10代、あるいは小学生ごろにみていただろうものを想定、かつ僕の独断と偏見でチョイスしています。
今回ざっくりこちらのデータベースを見ながらあ~懐かしいな―とか言いながら作品をピックアップしていたんですけど、1989年からだんだん今でも連載が継続・現代でもリメイク、実写化もある作品が見当たりはじめ、1990年になるとそれが決定的になる。こちらのページ上位の作品では数多くの作品が見当たります。ほんとうにそのあたりの世代がボリュームゾーンなんですね。
微妙なとこ探しましたよ。現実は「バナナフィッシュ」アニメ化とか半端なかったですからね。それ並みにありえそうな感じとありえない感じの同居感のあるやつチョイスです。
3×3EYES
3×3EYES 鬼籍の闇の契約者(1) (ヤンマガKCスペシャル)
- 作者: 高田裕三
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2017/06/20
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そういえば作風の変遷がそのまま伝奇からライトノベル的になっていくという稀な作品で、膨大なメディアミックスを行っているにもかかわらずそんなにみんな深く愛してるような評価が得られていないような…ここいらでひっそり再解釈でありえなくないということで。完全新作版がわりとこれまでの3×3EYESストーリーを再考する面もあったり、それなりに時代に合わせてやられかねないから怖い。「カードキャプターさくら」最新版並みに古く見せないようにデザインしそうで怖い。
愛蔵版 動物のお医者さん 1 (花とゆめCOMICSスペシャル)
- 作者: 佐々木倫子
- 出版社/メーカー: 白泉社
- 発売日: 2013/10/04
- メディア: コミック
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実写化はされやすいがアニメにはそんなにひっかからない佐々木倫子の代表作。現在の「グランブルーファンタジー」みたいな線を手書き風に最終的に仕上げられるアニメ技術ならあの淡い線や水彩カラーも再現されそうで怖いです。関係ないが、たいていの萌えアニメとかで主人公の美少女が飼ってる犬や猫はどうしてあんなに可愛く描けないものなんでしょうか。それも怖い。
神聖モテモテ王国[新装版]1 (少年サンデーコミックススペシャル)
- 作者: ながいけん
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2009/05/11
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30代くらいのポプテピピックアニメ化(のやり口)に嫉妬を覚えていそうな企画者が、勝つために記憶をさぐりあてて「マサルさんは今はだめだ…」とか逡巡し、たどり着いた実現可能そうな企画として、ながいけん初のアニメ化という恐怖が待っていそうで怖い。
To-y 30th AnniversaryEdition 1 (小学館クリエイティブ単行本)
- 作者: 上條淳士
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2015/12/21
- メディア: 単行本
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現在の「NANA」(あ、これも比較的昔の作品か…)や「BECK」(これもだな…)などバンドやアイドル、アーティストをメインにした音楽漫画の成功作。
なにげに山本沙代監督が日本アニメーター見本市「ENDLESS NIGHT」で「TO-Y」作者の上條敦士をキャラクターデザインに起用したり、「Sex」完全版が刊行するにあたって彼女が短編アニメを制作するなど伏線はすでに貼られていたり。おまけにここ10年で男女ともにアイドルアニメなどで発達したライブ演奏シーンや、さらにオリジナル楽曲のクオリティなど、1980-90年代に「映像化不可能」(※一回OVA化されてるけども)と言われた問題を力技でどうにかできるかもわからない条件がそろっており、書きながらマジでありえなくないから怖い。
ハムスターの研究レポート
淡々とした筆致でハムスター飼育の日常を描いた佳作。このへんの作品までアニメ化されたとしたら、もう企画側が何に対してコスト回収を見越しているのかがわからなくて怖い。
それにしても新作を新しく感じないことも多いのが怖い
とにかく新作が全然新しく見えないことが多い問題と、今のアニメ技術が高すぎてカードキャプターさくらもグルグルも「今劇場版公開中のマジンガーZとかネットフリックスのデビルマンとか、古いものを調整して見直してる感」が薄いからまいりますね。このタイムリープから抜け出せるのか?観たアニメは忘れましょう。それから培った技術とモードも投げ捨てて、次回にお会いしましょう。