韓国は日本人に日本の悪いところ語らせ溜飲下げるのが大好き

NEWSポストセブン / 2018年1月15日 7時0分

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「日韓合意は解決ではない」が韓国の合言葉 UPI/AFLO

 日本と韓国の間には、対立する問題が数多くある。韓国のメディアで、そうした問題がどう報じられているかをチェックすると、頻繁に登場する日本の識者がいることに気づく。彼らはしばしば「良心的」と評されている。その良心的な日本知識人によってなされている言論活動を検証する。

 慰安婦や徴用工について盛んに発言している弁護士の川上詩朗氏も、韓国で“良心的日本人”とされる一人。

 週刊誌『ハンギョレ21』(2016年1月11日付)で、川上氏は2015年12月28日に結ばれた慰安婦問題に関する日韓合意について、〈このような合意は、真の解決ではない。被害者とそれらを支援する団体、そして、韓日両国市民が納得できなければ、最終的な解決はできない〉と述べた。

 この記事での発言について、川上氏は、一部に不正確な箇所があるとしながら、「日本が被害者個人に対し、自ら主体的に『慰安婦』問題の事実と責任を認め、謝罪をし、そのことが被害者や被害者を支援している日韓両国の市民に受け入れてもらえるように言動で示すことが何よりも大切だと思います」と回答した。

 これまで日本側は元慰安婦に対し、「アジア女性基金」を通じた償い金の支給など、様々な補償や謝罪をしてきた。そして両政府の交渉の結果、今回の合意に至った。しかし、川上氏の論によると、一部にでも不満があれば解決できぬことになる。日韓両国の市民が完全に納得できる案があるなら教えて欲しいものだ。

 韓国のメディアが日本の識者の発言を歪めていると思われるケースも見つかった。

 通信社「ニューシス」(2017年10月23日付)は、昨年10月の衆院選の結果を受けて堀真清・早稲田大学政治経済学術院教授にインタビューし、「堀早稲田大教授“自民党圧勝、日本の低い政治水準を反映”」という見出しの記事を掲載。これは堀氏の本意なのか。堀氏はこう語る。

「この記事の見出しは感心しません。私は記者に、『有権者や政党の間には森友加計問題への関心があるものと思っていたので、選挙では一応の答えが出たものの、有権者の多くは釈然としないものが残っているのでは』と答えました。国民の一人として、同胞のことを意識が低いなどと非難したりはしません」(堀氏)

 記者は自らに都合良く“作文”したのではないか。評論家の室谷克実氏はこう語る。

「日本のマスコミは自虐が好きなところが多いが、韓国メディアは右も左も自画自賛が大好き。そして、日本人に日本の悪いところを語らせて溜飲を下げるのも大好き。それに、日本の識者がうまく利用されている。利用される者だけでなく、反日的な考えを持つ者の中には、自らの活動のために韓国メディアを利用する者もいる。韓国メディアの報道は、そうした点を踏まえて見極めねばならない」

※SAPIO 2018年1・2月号

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