こんにちは。仮面ライター1号です。まだ2号はいません、現在募集中です。
今までは、防水、空調など、設備のさまざまなトラブルについて記載してきましたが、今回の内容は、いきなり方向転換!仮面ライター1号初の取材記事。“キッチンカー(移動販売)”について取り上げていきたいと思います。
そう。ビタミンカラーのおしゃれなこの車!これが今回の主人公であるキッチンカーです。
週末起業や多店舗展開におススメ!?キッチンカーとは
説明も不要かとは思いますが、キッチンカーとは、ケバブーやかき氷、クレープ、たこ焼き…など、いろいろな食べ物・飲み物を移動販売する車のことです。最近は食フェスや商業施設の路面スペースなど、キッチンカーの出店場所も昔に比べてかなり増えている印象です。キッチンカー出店の様子
私がキッチンカーについて興味を持ったキッカケ。それは、以前に店舗の工事現場でたまたま一緒になった株式会社和空企画の代表取締役である石井社長です。お会いした時は厨房機器のリサイクル関連でのお付き合いでした。その後、お話をしていると、実は“キッチンカー請負人”という別の肩書きもお持ちでした。
一体どんなことをしているのか…少し伺ったところ、飲食店の開業サポートのノウハウを生かし、キッチンカーの製造販売も請け負っているそうです。しかも、同じ出店サービスとしてライバルかと思いきや「既存店がある人にこそ、キッチンカーをオススメしたい!」とのこと!
余談ですが、その話を聞いて、私はつい先日に観た映画「シェフ 三ツ星フードトラック始めました 」を思い出しました。一流レストランの料理人がサンドイッチの移動販売をはじめる物語です。これは飲食店の開業サポート事業を主軸としている店舗流通ネットとしても、詳しい話を聞きたい…。ということで、取材をお願いしたところ、快く承諾をいただきました!
一見、こわそうな顔つきですが話せば温和な石井社長が仕掛けている“キッチンカー請負人”とは、そしてキッチンカーで出店するメリットとは。謎を究明するべく、仮面ライター1号は神奈川県相模原市に足を運んできました。
キッチンカーメニュー体験してきました!
待ち合わせ場所に着くと、冒頭にも登場したフォルクスワーゲン仕様のおしゃれな車と共に出迎えてくださいました。こちらが石井社長が製造販売しているキッチンカーです。パッと目を引くかわいらしい外装ですが、設備はどのようになっているのでしょうか。
車の中はこんな感じ。小さいながらも、しっかりとした厨房設備!ガス・電気・水道が完備されています。左手に見えるのが二槽シンク。下に給水・排水用のポリ容器。こちらは車のサイズで必要な水の量も決まってくるそうです。その横にあるのはスープなどに使える湯せんの設備。奥にはプロパンガスの鉄板・冷蔵庫…。その他にもさまざまな食材や備品が積まれていました。
なんと、話を聞く前にキッチンカーメニューを実演をしてくれるとのことで、お言葉に甘えて実演をお願いしました。事前に聞いていたのはお好み焼きでしたが…
鍋の中にウォーマーで温めたお湯を入れ、チョコレート・VAN HOUTENのココアを入れて混ぜていきます。相模原の路上にあま~い香りが漂ってきます。
生クリーム、そして…ナッツをトッピングすると…?
あっという間に完成したのは、ホットチョコレート!「鉄板が温まるまでに時間がかかりますから、それまでにどうぞ」ということで作ってくださいましたが、これまたおいしい!!このホットチョコレート、パティシエの奥さんが監修とのこと。このおいしさ、納得です!
このサプライズには、思わずにんまり。
卵を落として、見た目はキッチンカーで作ったとは思えない好み焼きが完成!これを食してみると…これはおいしい!キッチンカーでこの味このクオリティ…あなどれんキッチンカーいや…これは、石井社長の腕でしょうか?
ご本人いわく、本職は違いますので、上手には焼けませんがと…。いやその姿は十分に本職です。
しかも、キッチンカーを製作するにあたり、車両持ち込みで50万〜、車両込みで100万〜ほどでできるとのこと!驚きです。石井社長の中古厨房販売とのシナジーで実現できる価格です。
どんな業態でも可能性あり!キッチンカーについてインタビュー
それにしても、これだけのコンパクトな設備でホットチョコレートにお好み焼き。これって工夫次第で何でもできるのでは?と思い石井社長にいろいろと聞いてみました。石井様:その通りです。業態が変われば保健所の届け出の変更も必要になりますが、基本的には設備を変更すれば何でもできます。今回はお好み焼きを作るためこちらの鉄板を付けていますが、取り外しも簡単にできますよ。ポイントとしては、設備を固定しないことですね。取り外せないように作ってしまうと、当然ですが業態変更も難しくなります。
石井様:基本的な部分は一緒ですが、販売を行う管轄の役所への届け出が必要となります。例えば東京で届け出を取得しても、神奈川では使えませんので、注意が必要です。その際は再度取得が必要ですね。
◆キッチンカーを実際に活用している人は、どのような人が多いのでしょうか?
石井様:一概には言えませんが、開業者もいますし、現在飲食店を開業していて、自分の店舗の顧客層を増やすために活用している人もいます。キッチンカーの売り上げを左右するのは、場所がかなりのウエイトを占めます。売り上げが良いところはびっくりするぐらい売り上げが上がりますが、場所次第では厳しいところもあります。
石井様:一概には言えませんが、開業者もいますし、現在飲食店を開業していて、自分の店舗の顧客層を増やすために活用している人もいます。キッチンカーの売り上げを左右するのは、場所がかなりのウエイトを占めます。売り上げが良いところはびっくりするぐらい売り上げが上がりますが、場所次第では厳しいところもあります。
出店場所を見つける方法については、出店場所を仲介するサイトがありますので、そこで出店する場所を探す人もいます。その他、自分で営業をかけたり、人づてに依頼されたりして、皆さん工夫して探されていますね。
現在製作中のキッチンカー。用途や予算に合わせてさまざまな車種がある。こちらは軽トラック型。
◆その他に、キッチンカーの売りになるポイントを教えてください。
石井様:まず第一に出店する際のイニシャルの低さです。固定店舗に通常2〜300万かかる保証金などの物件所得費がかからないことは、キャッシュフロー上大きなメリットです。さらに、仮にダメになった場合の撤退コストもほとんどかかりません。飲食店を撤退する際にはスケルトン戻しなどありますがそのリスクがありません。
◆既に店舗をお持ちの方に、キッチンカーをオススメできる理由は何でしょうか?
石井様:キッチンカーは現在飲食店をやっている方が、自分の店の売りメニューなどを広めるために行っているところもあり、相乗効果は非常に高いです。そういった意味で、既に店舗をお持ちの方の新しい集客ツールとしても、とても有効だと思っています。
また、常にいろいろな場所へ動いて出店するので、固定店舗を構える前の立地調査としても活用できると思います。キッチンカーでまず出店をして、エリアの客層や人の流れを事前調査し、確信が掴めたところで固定店舗を出店する。今後この様な相乗効果をどんどん作ってい行けたら良いと思います。
【株式会社和空企画 代表取締役社長 石井様】
広島県広島市出身。厨房機器のリサイクル事業を通し、10年間で1,000店舗を超える飲食店の開店、閉店に携わる。現在、飲食店開業サポート、キッチンカー製作販売、キッチンカーでの出張料理事業を展開中。
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まとめ
今回のインタビューを通して、キッチンカーがいかにローコストで出退店できる事業かがよくわかりました。一方で、立地が鍵となるように感じます。キッチンカーの出店場所は、イベント毎や季節で常に変化しますので、いかに「集客力のある立地」へのアンテナを張り続けるかが、成功のポイントではないでしょうか。既存店のメニューの宣伝、新規メニューの反応や宣伝効果の他、既存店とは別の場所で出店をすることによって、新しいファンの獲得にもつながります。既存店への呼び込みなど、固定店舗に対してもさまざまな効果を生むきっかけになるでしょう。
既に店舗をお持ちの方で、2店舗目を検討されている方、まずはキッチンカーで可能性を測ってみてはいかがでしょうか!?仮面ライター1号は、週末起業するならキッチンカーがいいな、と密かに心に決めたのでした。
仮面ライター1号
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