週刊少年ジャンプは、日本でもっともよく読まれている漫画雑誌である。
その部数については、ここのところ常に「部数が落ちた」という方向でしか報道されないが、しかし毎週200万部近く売れているというのは、驚異的な部数である。いまでも漫画好きの若者と話すとき、ジャンプの作品を話題にすると、だいたい話が尽きない。
2017年の夏ごろから、私は少年ジャンプの連載中の漫画を全作品くまなく読むことを始めた。それまでジャンプを買って、気になる作品だけ(3、4作)をつまむように読んでいただけなのだが、とにかく最初の漫画から最後の漫画まで、必ず毎号すべて読むようにした。
なぜだかよくわからない。とにかくそういうことを始めたのだ。
振り返ってみると、少年ジャンプを端から端まで読んでいたのは、はるか古く『男一匹ガキ大将』『ハレンチ学園』『トイレット博士』などが載っていた1970年ごろにさかのぼる。40年以上経って、また毎号、端から端まで読むようになった。
そういえば1970年のころから「ジャンプを発売日前日に売っている」というズルの店があったのをおもいだした。
うちの中学の近くの菓子やらパンやらを売っている店(京都の下総町)では、スタンドに差した雑誌も売っていて、ジャンプの前日発売していた。1980年代の東京の高田馬場では、明治通りを少し越えた酒店でも同じことをやっていて、発売日前日にカウンター前の床に無造作に何十冊ものジャンプが積み上げられていた。
そういう店の情報は、インターネットのない時代でもさくっと漫画好きたちのあいだをまわり、前日にジャンプを買える場所として周知の店となっていた。あれはだいたい、書店ではないタイプの店(駄菓子屋、パン屋、酒屋など)に多かったようにおもう。最近はいろいろと問題になって、なくなっちゃいましたね。(たぶん)
それはいいや。
2017年になって、週刊少年ジャンプを毎週端から端まで読み始めると、ときどきつっかえてしまう。
毎週1冊ずつ読み切れず、たまってしまい、4週分たまったことがあった。あとでまとめて読んで追いつくわけであるが、漫画を読むのにもいろいろな力が要る。
また、マンガの「読みやすさ」も作品によってずいぶん違う。
雑誌の漫画には「途中から読み始めても取り込む力」が大事だなと、あらためておもった。
子供のころ、漫画雑誌を毎週買ってもらうなどということがとても許されなかった時代、たまたま買ってもらった週刊誌はすべてのお話の途中であるにもかかわらず、どの作品も食い入るように読んだし、繰り返し読んだ。
妹の買ってもらった少女漫画まで繰り返し読んで、駅弁を買うためにホームに降りたお父さんと別れ別れになった少女の話は、その後、どうなったのか50年を越えて気になったままである。
子供にとって世界は断片で構成されているので、物語の断片を見せられても、あまり気にならなかったのだろう。
いまは断片で読むことが強く避けられている。
「ネタバレ」ということがしきりに言われ、物語を最初から作者の意図どおりに読めるように配慮することが流行っていて、たしかにそれは丁寧でありがたい心配りではあるけれど、行き過ぎるとちょっと気持ち悪い。