先月から僕に仕事を発注している会社は結構ハードワーカーが多い。それにつられて新年から僕も残業多めになりつつある。
不意に昔を思い出した。まだIT業界駆け出しの頃、僕はExcelの仕様書の修正やらテストなんかのフェーズで怒られた事が結構あった。昔から細かい作業は苦手で手を抜きたくなるタイプなのだが、それに加えて当時自分に技術がないことも相まって怒られまくった。
割りと「使えないやつ」みたいな印象を持たれていた。
今振り返れば当時の自分のような人は世間に多かったんじゃないかと思える。
時は流れてもう10年。今の自分は仕事に困ることはないし、頼りにされたりすることも多々ある。一流ではないにせよ仕事を任せても大丈夫という人がいることは僕に自信を与えている。
誰かに怒られるようなこともなくなってしまった。
「物忘れが激しい」「つまらないミスをする」「よく怒られる」
これは減点社会の日本では致命的な問題になりうる。だから自分がアスペではないかとか、発達障害なんじゃないかと疑ったりする人もいるのではないか。
僕が30代になって確信することはよく間違えるのは「他に技術がなく追い詰められる」「慣れていないだけ」ぐらいのもんなのだ。さらに言えば「先輩の性格が悪い、もしくは鍛えようとしている」とかもありうる。
21-22歳ぐらいの時は業界慣れしていないので勉強することがたくさんある。だからちょっとしたことや細々に気が回らず失敗したりするかもしれない。先輩方はそれ見たことかと喜々として叩くかも知んない。だが時間の問題だ。真面目にやってれば(僕はそんなに真面目じゃなかったけど)年を取れば技術の裏付けができて余裕を持って雑務にもあたることができるようになる。
むしろ20代から減点されずに会社で良い評価を受けることはリスクだと思う。日本人はキチッとしている人が大好きだからね。遅刻せず細かい雑務もミスなくこなす人は最高に良い評価を受けれるが、それってそこまで褒めることなのだろうか。当たり前というつもりではなく、できなくても良いことじゃね?って意味で。
やってもやらなくてもいいことに一喜一憂する人が多いし指摘する人も多い。やれなかったとしてもそこまで減点にしなくてもよくね?ってね。
話がそれたけど、そういう減点思考に気が滅入って自分を病気かなにかと思う人がいるかもしれないが、技術の裏付けや慣れでそのうちどうにかなったりする。その時のミッションが経験済みだと細かいことにも気が回るようになる。
そんなわけで若い頃からミスが多いからといってアスペとか発達障害だと疑うのはちょっと早計かもしれない。本当に滅多にいないレベルで物忘れが激しいとかだと疑ってもいいかもしれないが、会社でよく怒られる程度だったら世間にはよくいる。そしてそのうち改善するだろう。
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