私は帰って来た
元美容師のいっしーです。
街を歩くと至る所で美容室の看板を見かけますね、潰れてもまた新しく違う美容室が入る。なんて事もよくあります。
多すぎて何処に行けば良いか分からないし、そもそも美容室に行くのってめんどくさいです。美容師ってなんか変な人多いし・・・。
現在全国では美容室はコンビニの約4倍存在すると言われています。
考えてみると最寄り駅にコンビニの数よりも美容室の方が多くあるような気がしないでもないでもないような。
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美容室って全国にどのくらいあるの?
出典:平成26年度版厚生労働省衛生行政報告例より
全国の美容室の数を合わせると約23万7千件
主要8社のコンビニの総数を合わせても5万5千件(JAFコンビニエンスストア調査月報より)なので、
美容室はコンビニの約4倍存在しているという事になります。多過ぎィ!
美容商材のディーラーから聞いた話によると、2000年代初頭から毎年もうこれ以上は増えないだろ・・・と美容室の飽和状態を予測していたらしいのですが、それでも毎年増え続けているので予測不能と言っていました。
東京都のデータを見てみると、平成25年→平成26年にかけては1,202件閉鎖(または移転)し、1,834件新規出店しています。
閉鎖された美容室を考慮しても、東京都に1年で632個の美容室が新たに開業したという事になります。1202人のオーナーが地獄に落ちて、1834人の勇者が地獄に飛び込みました。アーメン※勝手なイメージです
なんでこんなにあるの?
1990年後半から2000年代初頭にあった謎の「カリスマ美容師ブーム」
キムタクがビューティフルライフってドラマで美容師役をやったりして『美容師』という職業が注目を集めました。
その時夢を見て美容師になった人たちが2018年現在で40歳前後のハズです。雇われていては所得が一向に増えず、体力も衰え独立するなら今しか・・・!って状況に追い詰められているのです。
しかし悲しいかな同じ考えの美容師は全国多数存在し、美容業界全体の利益が上がってるとは言えず、レッドオーシャンの中お客さんの奪い合いをしている現状です。
しかも「Hot Pepper」からの広告料搾取がエグい。
分かってる・・・分かってるけど・・・独立世代まで美容師をやって来た人たちには後がありません。厳しい状況と分かりつつも一か八か「自分の店」に憧れ、独立し、儚く散っていきます。
美容室の数は多すぎる
美容師から見ても美容室の数は多すぎると思います。働き手からすれば勤務先が沢山ある嬉しい状況かと思いがちですが、それは大きな間違いです。
美容師の価値は指名で来てくれたお客さんの数で決まります。勤務先が多くあるからといっても、自分を名指しで来てくれるお客様がいなければやっている事はアルバイトと変わりません。なんのキャリアにもなりませんからね。
自分が美容師として働き続けた将来の事は冷静に考えれば予測はそう難しくないと思うのですが、日々の激務に目を奪われ、思考が停止してしまうのが美容業界なのです。
毎年多くの美容室が閉店し、それ以上の美容室が開店して同じエリアでお客さんを奪い合っている現状は美容師たちも気が付いています。
今の若手美容師達が【独立】を考えなければならない20年後、美容業界は良くなっているとは思えませんね。広告業界からの搾取が更に酷くなっているような気がします・・・。
しかし若手美容師たちは自分がどのようにしていけば分からないまま、日々の激務に身を投じ消耗していくのです。
またねbyいっしー