東京都立中央図書館(東京都港区)にて企画展示「東京の鉄道史-鉄道が築いた都市、東京-」が開催中だ。
東京の地下鉄を再現した3次元模型
同企画の目玉展示の1つが「東京動脈」。
県田勢
東京動脈とは、2007年に東京大学大学院に所属(当時)する栗山貴嗣さんが作ったもので、都内の地下鉄路線をモデルにした立体模型のこと。
チューブで再現した地下鉄の各路線内には、シンボルカラーに染めた色水を流している。そこに時折気泡が混じるため、まるで列車のように動く様子を見ることができる。
空を飛ぶ鳥の視点で描かれた絵図のことを鳥瞰図(ちょうかんず)と言うが、残念ながら地面の中まで見通すことはできない。
県田勢
しかしこちらの「東京動脈」は、通常地面の下に埋まっている地下部分と地上部分の路線を合わせて見ることが可能だ。
県田勢
さらに上からだけでなく横からも眺めることができるため、まさに神様の視点と言っても良いだろう。
県田勢
アプリ「東京動脈 Flow-in」も体験
また東京メトロ9路線を3次元で視覚化したアプリ「東京動脈 Flow-in」も体験できる。
県田勢
路線のシンボルカラーが同じため、アプリ「東京動脈 Flow-in」の画面と、模型「東京動脈」とを見比べるとのも容易だ。
地下鉄に乗っている時には、上ったり下ったりの感覚はほとんどないが、模型やアプリで見ると、かなりの高低差があることが分かるだろう。
歴史・地理ファンも一見の価値あり
企画展は、東京の発展に鉄道が及ぼした影響を、鉄道発展の流れと鉄道各社の両方からまとめたもので、図書館内の蔵書を中心に分かりやすく展示している。
県田勢
県田勢
展示物の中には、1964年に開催された夏季オリンピック東京大会の記念切符や、1900年代初頭の測量図などもあり、鉄道ファンだけでなく、歴史ファンや地理ファンなども一見の価値がある内容だ。
もちろん蔵書は手に取って見ることができる上、一部を除いてコピー(館内にて有料)も可能だ。
スタンプラリーでパスケースが貰える
企画室内3か所と図書館内3か所でスタンプを押し、簡単なアンケートに記入すると、明治の鉄道イラストをデザインしたパスケースが貰える。
県田勢
スタンプラリーも無料で参加できるので、鉄道ファンならこちらも押さえておきたい。
【東京の鉄道史-鉄道が築いた都市、東京-】概要
場所:東京都立中央図書館(東京都港区南麻布5-7-13)4階企画展示室
会期:3月21日まで
時間:10時~17時30分、ただし金曜日は10時~20時
会期中の休館日:2月4・21日、3月3・18日
入場無料