今シーズンもインフルエンザの流行が本格化してきた。厚生労働省による2017年12月1日の発表時点で、インフルエンザの患者報告数は7280人。「例年よりもやや早く流行シーズンに入った」のだそうだ。
そこで重要になるのが、インフルエンザ対策。しかし、なかには首をかしげたくなるような情報もある。そこで、おおたけ消化器内科クリニックの総合内科専門医、大竹真一郎氏にインフルエンザ対策法を聞いた。
Q: ワクチンは本当にインフルエンザ予防になるの?
大竹氏: ワクチンはいわばクルマのシートベルトのようなもの。交通事故を防ぐことはできませんが、シートベルトをしていれば、事故に遭ったときに、自分や同乗者の被害を少なくすることができます。ですので、インフルエンザワクチンを接種したからといってかからないわけではありませんが、接種すれば、インフルエンザにかかっても症状を軽減することができます。また、症状が軽減すれば、ウイルスを保持する期間も短くなり、周囲の人への感染を防ぐことにもつながるのです。
特にインフルエンザにかかると重症化しやすい子供、高齢者、病気を抱えている人が接種するのはもちろん、そのような人たちにうつさないためにも、ワクチンの接種はすべきでしょう。
Q: マスクをしていれば、インフルエンザは予防できる?
大竹氏: マスクの予防効果はかなり限定的です。マスクは呼吸をしやすくするために繊維の目を粗くしているため、非常に小さなインフルエンザウイルスは簡単にくぐり抜けてしまうからです。ただし、周囲の人にうつさないようにするためにマスクを着用するのは有効です。インフルエンザウイルスは確かに非常に小さいですが、唾液や鼻水などに含まれたウイルスはブロックできます。 マスクの効果を発揮するためには乾いていることが大切なので、湿ったら必ず交換しましょう。マスクにはウイルスがついていますから、ビニール袋などに入れて捨てるなど、特に子供や高齢者のいるご家庭では気をつけてください。
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