相棒 season15[再][解][字] 2018.01.09
(自転車を漕ぐ音)ん?酔っ払いか?あんた大丈夫かい?風邪引いちまうよ。
おい!あっ…!死んでる!
(内村完爾)例の一件には首を突っ込むなよ。
(杉下右京)なんの事でしょうか?
(中園照生)コソコソ嗅ぎ回ってるのはわかってるんだ。
(冠城亘)あの件じゃないですか?音羽台で発生した会社員刺殺事件。
遺留品もなく捜査が難航している例の事件ですか?
(内村)ああそうだ。
ようやく有力な目撃者が現れたんですよね?しかもその人物は警察関係者の家族。
ところが目撃者は事情聴取に応じない。
そればかりか捜査本部には目撃者との接触を禁ずるというお達しも出たとか。
一体どうしてでしょう?
(中園)証言ならすでに文書で入手済みだ。
「事件当夜午後7時過ぎ被害者男性が30歳前後の黒いパーカを着た中肉中背の男と怒鳴り合ってるのを見た」「怖くなったので目撃者はすぐその場を離れた」30歳前後で黒いパーカを着た中肉中背の男。
都内だけでもかなりの数いると思いますよ。
やはり本人から詳しく事情を聴くべきではないでしょうか。
その必要はない。
情報は全て父親ルートから入る。
目撃者はまだ中学生だ。
我が子を事件に巻き込みたくない親心お前たちにもわかるだろう。
ちょっと過保護なんじゃないですか?相手が警察関係者ならもっと強く協力要請してはどうです?もしかして目撃者の父親って上のほうの人ですか?馬鹿者!それこそ下衆の勘繰りというものだ!部長は上の顔色をうかがって捜査方針を決定するような事はなさらない!そのとおりだ。
問題は何もない。
お前たちがしゃしゃり出て捜査を混乱させない限りはな。
事情聴取なしで問題ないなんて事ありますか?ありません。
ですよね。
じゃあ行ってみますか?ええもちろん。
特命には釘を刺しておきました。
うまく計らいますのでご心配なく。
はっ。
失礼します。
大丈夫でしょうか?杉下たちがこのままおとなしく引っ込むとは思えないのですが…。
奴らが動くのは構わん。
今回に限ってホシを挙げてくれればこっちも好都合だ。
だが目撃者には絶対に近づけるな。
巻き添えでこっちが冷や飯を食わされてはたまらんからな。
善処します。
ところで部長…。
これどうぞ。
つまらないものなんですが妻の実家から送って参りまして。
なんだ?
(中園)極上の黄金最中です。
限定…。
あっ!本当につまらんもんだな!俺の虫歯を悪化させるつもりか?失礼致しました!いいか目撃者が誰かを知ってるのは今のところ俺とお前だけだ。
万が一情報が外に漏れたら責任はお前が取れ。
(青木年男)あれ?いない。
(角田六郎)またお前か。
サイバーセキュリティー対策本部っていうのはよっぽどヒマなんだな。
僕上司に当てにされてないんですかね?
(角田)付き合ってやろうか?俺も将棋ならちょっとした腕だぞ。
結構です。
課長とでは勝負になりません。
それより杉下さんたちは?ああ例の現場に行ったよ。
通りませんねぇ…。
ええ。
15分の間に自転車が3台通行人は1人だけです。
被害者の矢口紀之さんが刺殺されたのが帰宅途中の午後7時過ぎ。
今よりも人通りは少なかったでしょうし目撃証言が集まらないのも無理はありませんねぇ。
たった1人の有力な目撃者も証言が伝言ゲーム状態じゃまあどうにもこうにも…。
しかし妙ですねぇ。
まあよくある事じゃないですか。
上からの横やりで理不尽な指示が出るのは。
いえその事ではなく被疑者を目撃したという中学生はこんな寂しい通りをどこに向かってなんのために歩いていたのでしょう?通学路ではなさそうだし中学生が行きそうなところといえば塾とかコンビニとかファストフード。
ありませんね何も。
ええ。
家がこの辺りか友達のところにでも行く途中だったのかな?こんな事本人から話を聞けばすぐわかるんですけど。
何か?このお宅表札が出ていませんねぇ。
(木枠を揺する音)空き家ですかね?すいません。
はい。
ちょっとお伺いします。
こちらのお宅はどなたか住んでいますか?不動産屋さん…?あっいやこういう者です。
あら警察?この間の事件の事ならもう話しましたよ。
私は何も知りませんって。
ああ…!いつもご協力ありがとうございます!近頃物騒だと思ったら人が殺されるなんてねえ…。
物騒というと他に何か事件でも?この辺りポツポツ空き家になってておかしな人とか子供とかが勝手に入り込んでるみたいなの。
不法侵入ですか?たばこなんか吸って火事でも出されやしないか心配で。
ほらまた来ましたよ。
あの家子供たちのたまり場のようですね。
もしかすると目撃者の中学生もここへ向かう途中だったのかもしれませんねぇ。
じゃあ入ってみますか?しかし目撃者には近寄るなとあれほどきつく言われてますからねぇ…。
うん…じゃあやめておきます?…かといって言いなりになるのもシャクですねぇ。
ではちょっとだけ。
(男子生徒)今週すごいよね。
ねえねえ…これ見て見て…。
えっ何?これ。
やばいじゃんこれ。
ねえ先生に言おうよこれ。
すげえこれ!
(ため息)うわっ!
(一同)うわっ!いけませんよたばこは。
お預かりしましょうか?やばい!今の補導員かな?もしかして警察かも…。
行こうぜ!警察だったらマジでやばいって!里奈!お前ここの事親に話してないよな?
(市原里奈)まさか。
言うわけないじゃん。
里奈の親父って警察官?殺人事件とか追ってんの?違うよ!普通に役人。
いいんですか?あんなんで。
ええ。
これで反応を見てみましょう。
いつもじゃん…。
(店員)お待たせ致しました。
(女性)すいません。
(店員)はいお伺い致します。
(店内の音楽)どこ行くんだ?
(娘)バンドの練習。
毎日帰りが遅いってお母さん心配してたぞ。
夕飯までには戻れよ。
(娘)うざっ…。
なんだあの態度…。
あれ?おい…お前も出かけるのか?
(妻)ええ。
タロットカードのセミナーに。
じゃあ俺の昼飯どうするんだ?
(妻)悪いけど適当に済ませて。
(ため息)
(店員)お客さん相席いいですか?
(中園)ああ…どうぞ。
(店員)どうぞ。
(稲葉康勝)すいません。
よいしょ。
(中園)げっ…。
(店内の音楽)
(稲葉)あれ?中園じゃねえか?やっぱり中園だ!俺だよ!稲葉だ!稲葉?あっお前…井の頭署にいた稲葉か?おう!はあ〜!いや〜しばらく会わねえうちにお互い減ったなあ!
(2人の笑い声)今捜査中なのか?ああ。
麺類は長もの。
事件が長引くに繋がるから捜査中は食わないってやつだな?若い奴らは験担ぎなんて古臭いって言うんだが一日も早くホシを挙げてやらんとな。
変わらないなあ稲葉は。
俺が研修で世話になってた頃からずっと現場一筋か?性に合ってるんだよ。
お前みたいに出世レースに乗る気もないしな。
ハハハハ…。
ああ…このヤマ隣の署が追ってるんだが…むごいよな娘の誕生日に殺されるなんてさ。
娘の誕生日?
(稲葉)ホトケの横に誕生祝いのケーキが落ちてたそうだ。
気の毒に…娘さん誕生日が来る度に父親が殺された事を思い出すんだぜ。
(携帯電話の着信音)おっ…。
(携帯電話の着信音)もしもし俺だ。
ああ…根津山町だな?わかったすぐ行く。
おう。
すまん通報が入った。
おう…。
またな。
ああまた。
(稲葉)すいませんごちそうさま。
(店員)ありがとうございます。
そうか…娘がいたのか…。
(男性)何度も呼び出しやがって!近所には変な目で見られるしバイトはクビになるし!散々じゃねえかよ!
(伊丹憲一)申し訳ありません。
捜査にご協力頂きありがとうございました。
俺は人殺しじゃねえぞ。
ああ?ふざけんな警察!ああっ!
(蹴る音)
(芹沢慶二)また見込み違いでしたね。
聞き込みも空振りばっかりだし…。
目撃者から話が聞けねえんじゃどうしようもねえだろ。
どういう事ですか?目撃者の話が聞けないって。
(芹沢)接触禁止のお触れが出てんの!まったくもう…警察官の家族ならもっと協力しろっての!本人と会うと問題があるんですかね?知るかよ!よっぽどの箱入りなんだろ。
(内村)また指示に反して勝手に動いたな!?
(中園)杉下!目撃者の聴取は必要だと思ったものですから。
入手した証言は警察関係者の父親が本人から直接聞いた話だ。
事情聴取したも同然だろう。
お言葉ですが父親がキャリア組の偉いさんなら刑事経験はほぼゼロです。
事情聴取なんかやった事ないんじゃないですか?誰が偉いさんだと言った!今回の指示は純粋に目撃者保護の観点から…。
部長のおっしゃるとおりだ!お前たちは我が子の身を案ずる親心が理解出来ないのか?副総監がどれだけ心を痛めておられるか…。
あっ…。
父親は衣笠副総監でしたか。
警視庁ナンバー2。
馬鹿!馬鹿者!特命に引っかき回されたら俺の立場はどうなるんだ!申し訳ありません!しかし副総監のご家族に関する情報はセキュリティー上厳重に守られております。
特命といえども容易に探し出せないかと…。
それを嗅ぎつけるのが杉下だ。
そこをなんとか食い止めるのがお前の仕事ではないのか?しかしいくら手綱を引いても暴走する奴らでして…。
中園。
はあ…。
お前まさか…。
はあ…?副総監の名をわざと漏らしたんじゃないだろうな?滅相もありません!中園照生一生の不覚でした!こんな事で失点してたまるか。
ぼやぼやしてないでさっさと手を打て!
(中園)はっ!警察官の初心に帰れ。
あんたの出世より犯人逮捕のほうが優先だ。
失点大いに結構。
いっそ失脚してくれれば…。
部長の椅子には俺が座る。
副総監の家族の情報一切出てきませんね。
ではコツコツ当たりましょう。
衣笠という名字はわかったのですから。
でも助かりましたね。
参事官がうっかり口を滑らせてくれて…。
本当にうっかりでしょうかねぇ?もしかするとわざとかもしれませんよ。
捜査に協力するために?そんな男気参事官にあると思えませんけど。
あくまでも可能性の話ですがね。
あれ?またお出かけですか?あいにくですが当分チェスの勝負は…。
ああああ…青木くん。
君のお父さんは確か副総監と…。
親父が衣笠さんとは幼なじみなんですよ。
竹馬の友ってやつですかね?僕なんかが警視庁に潜り込めたのは本当親父のコネのおかげですから。
君副総監の家族の事知ってるの?ええ。
まあ少しは…。
(青木)衣笠さんには娘さんが1人います。
名前は市原里奈。
中高一貫の進学校西應学園中学の3年生です。
市原?奥さんの旧姓ですよ。
副総監は離婚されているのですか?いえ…ちょっと訳ありで。
なんだよ?訳って…。
これ警察関係者の間でもほとんど知られていない事なんですけどね。
3年前衣笠さんの自宅に何度も殺害予告が届いたんです。
本人のみならず家族も殺すと。
悪質な脅迫ですねぇ。
奥さんは心労がたたって体を壊し今も長期療養中です。
捕まったのですか?犯人は。
いいえ。
まだ正体もわかってません。
副総監に上がるまで衣笠さんもいろいろありましたし…。
恨みを持つ者も多いってわけか。
そんな事があったので副総監の娘と特定されてお嬢さんに危害が及ぶのを避けるために今は奥さんの旧姓を名乗ってるんです。
そうでしたか。
西應学園中学がここ。
子供たちがたむろしてた空き家はここ。
そして事件現場はここです。
市原里奈は学校からあの空き家に向かう途中に被疑者を目撃したという事で間違いなさそうですね。
君は彼女に会った事はあるのですか?一度だけ。
里奈ちゃんが中学に入る前です。
衣笠さんのお宅でお目にかかりました。
なかなかの美少女でしょ?お前まずくないの?俺たちにどんどん情報流しちゃって…。
僕だって早く犯人捕まえてほしいですから。
なんか魂胆があるんじゃねえのか?嫌だな〜。
言ったでしょ?心を入れ替えたって…。
貴重な情報をどうもありがとう。
行きましょう。
はい。
特命係の終わりの始まりだ。
(笑い声)最寄りの駅はそっちじゃないよね?市原里奈さんですね?ちょっとよろしいでしょうか?急いでますから。
ああちょっと待って。
僕たち怪しい者じゃないけど。
警察の人でしょ。
おやなぜわかったのでしょう?におい。
5日前音羽台で起きた刺殺事件について伺いたいのですが容疑者らしき男を目撃したのは君ですねぇ?私関係ありません。
所轄の刑事さんですか?それとも捜査一課の人?警視庁特命係の杉下です。
冠城です。
だったら私の父が警視庁にいる事知ってますよね?もちろん副総監を知らなかったらモグリだよ。
見た事は全て父に話しました。
同じ話の繰り返しでも構いません。
君から直接聞きたいんです。
刑事さんとは話さないように言われてますから。
ああ…ではひとつだけ教えてください。
事件の夜君はあの道を通ってどこへ行く途中だったんですか?あの辺りにはコンビニも学習塾も君が立ち寄りそうな場所はありません。
ただ1カ所だけ隠れ家のような空き家を除いては…。
この間家の周りをウロウロしてた2人組って…。
ええ僕たちです。
君が嘘をついているとは思っていません。
ただ事件とは関係のない秘密のために君がお父さんに話せなかった事があるのではないかと。
(月本幸子)珍しいですね。
こんなかわいらしいお連れさん。
僕のガールフレンドです。
冠城さんがそんな事を言うと冗談に聞こえませんよ。
はい。
葛餅を作ったんです。
お召し上がりになりません?お願いします。
いいんですか?こんなお店で事件の話をして…。
そもそも君と話してはいけないという指示に逆らっているわけですから問題になるとしたらむしろそちらのほうでしょうね。
警察って上からの指示は絶対でしょ。
出世に響きますよ?お気遣い痛み入ります。
この人そういう事にはまるで無頓着だから。
君も人の事言えませんよ。
キャリア官僚の道を放り出したのですからねぇ。
つまり僕たち君のお父さんのような出世とは全く縁がないわけ。
お父様も刑事さんなんですか?いいえ。
ただの役人です。
いつも自分が正しくて人が自分の指示どおりに動かないと気に入らない人。
随分辛辣だね。
空き家で見た事父に言いますか?黙っていてくれるならあの晩の事お話ししますけど。
取引しようってわけですか?父には言わなかった話少しだけあるんで。
あのような事はもう二度としないと約束出来ますか?ではお話を聞かせてください。
私被害者と黒いパーカの男が争ってるのを見たって言ったけど本当はその少し前に自販機の前で見かけたんです。
(里奈の声)たばこあそこで買う事にしていて。
通る人少なくて見られる心配ないから。
(里奈の声)なんかいらついてる感じだったんで少し離れたところで待ってました。
父に言わなかったのはその事だけです。
大した情報じゃなくて悪いけど秘密にするって約束は守ってくださいね。
その時男の顔は見ましたか?
(里奈の声)ちょっと振り向いたけど顔はわかりません。
男のほうは君の顔見たのかな?暗かったし見えなかったと思います。
それからどうしました?あとは父に話したとおりです。
(電子音)どこ見て歩いてんだよ!
(矢口紀之)はあ?何言ってるんですか?ふざけんな!
(矢口)こっちは急いでるんです。
(里奈の声)因縁つけてるみたいでしたけど…。
(矢口)いい加減にしてくださいよ。
(里奈の声)距離もあったし暗かったしそれ以上はわかりません。
あの時通報すればよかったのかも。
でも殺人事件になるなんて思わなかったから。
事件の事はニュースで知ったの?私が見た男が犯人かもって父に話しました。
でも自販機前で見たとは言わなかったんだよね?だってそれ事件とは関係ないでしょ。
どうしてあの場所にいたのかお父さんには聞かれませんでしたか?友達の家で勉強してるって言ってあるから。
どうぞ。
警察でいろいろ聞かれて空き家の事とかバレたら友達に迷惑かかるし。
だから父に頼んだんです。
逆恨みされたら怖いから警察には行きたくないって。
そういうふうに言えば父は聞いてくれるんで。
うち前にいろいろあったから。
もういいですよね?
(里奈)話これで全部ですから。
里奈ちゃん。
(ため息)里奈さん。
まだ何か?現場を見に来たんです。
刑事は現場百遍って言うでしょ。
君が最初に男を見たのはこの辺りですか?あの明るさなら夜でも男の姿ははっきり見えますねぇ。
さっき全部話しました。
細かい事が気になるタチでして。
少しだけ確認させてください。
男が買ったたばこの銘柄を覚えていますか?何を買ったかなんて見てませんけど。
(電子音)
(里奈)そういえばばんそうこう…。
指にばんそうこう貼ってました。
どの指にですか?多分左手の人さし指。
ボタンを押す時に見えたから。
左手…。
男は左利きですね。
右手はどうしていたのでしょう?えっと…。
(里奈)スーパーの袋を持ってました。
レジでもらうやつ。
レジ袋何か書いてありましたか?緑色のマーク…。
あっそうだ!DYランドのレジ袋です!ホームセンターのチェーン店この近くにありましたね。
ええ。
歩いて20分くらい。
左利きで指にばんそうこうを巻きホームセンターのレジ袋を持つ男…。
だいぶ絞られてきましたね。
ええ。
私隠してたわけじゃありません。
あの…聞かれるまで思い出しもしなかったし…。
わかっていますよ。
人の記憶というのはそういうものです。
無意識のうちに脳内に記録されてちょっとした事が引き金となって次々とよみがえったりするんです。
警察官が何度も聞き込みしたり本人に事情聴取したりするのはそういうわけです。
あとひとつ。
男はその場でたばこを吸いましたか?いいえ。
(里奈)たばこはパーカのポケットに。
ポケットから何か見えてました。
赤い棒みたいな…。
黒いパーカだから赤が目立って…。
赤いもの…。
凶器は薄い刃物と特定されていましたねぇ。
もしかしてこんな感じ?じゃあ…これは?
(里奈)カッター…?これかもしれない。
ビンゴ。
ばんそうこうレジ袋ポケットにはカッター。
どれもホームセンターに繋がりますね。
梱包を開く時カッターは必需品。
開ける時に段ボールで指を傷つけてしまうのはよくある事です。
痛いんですよねあれ。
犯人ってホームセンターの人ですか?それはまだわかりません。
しかし君が思い出してくれた事が重要な手がかりになりそうですよ。
君は素晴らしい記憶力の持ち主ですねぇ。
ご協力感謝します。
葛餅です。
さっきの店から預かってきました。
君は食べずに帰ってしまったから。
美味しいよ。
どうぞ。
では我々はこれで。
(里奈)あの…。
DYランドに行くんですよね。
私一緒に行かなくていいんですか?君は犯人に顔を見られている可能性があります。
目撃者を危険な目に遭わせるわけにはいきません。
(伊丹)DYランド?なんだ?それ。
おいちょっと待て。
その情報どこから手に入れたんだ?悪いけどそれは言えないですね。
(伊丹)「お前な…」出どころ不明の情報で捜査一課が動くと思ってるのか?まさか目撃者…。
おい15分で行く。
先走って動くなよ!行くぞ。
先輩!どこ行くんですか?いいから来いや!どこ見て歩いてんだよ!
(矢口)はあ?なめてんじゃねえぶち殺すぞ!行かなきゃ…。
出入り口は正面と東側の通用口そして裏の荷下ろし場も外から出入り出来ますね。
都合3カ所。
やはり伊丹さんたちの応援が必要でしたかねぇ。
(店内の音楽)遅いですね伊丹さんたち。
ちょっとだけ中のぞいてみますか。
先走らない程度に。
(店内の音楽)左利き…。
(里奈)あっ!
(店員)うわっあっすいません!大丈夫ですか?大丈夫です。
左利きの人の割合は人口のほぼ1割だそうですよ。
この店の規模なら1人か2人ってとこですかね。
(物音)
(並木久志)お客さん何かお探しですか?いませんね左利きの従業員。
冠城くんあの袋。
すいません。
この袋はどうしたんですか?お客様の落とし物のようです。
落とした女の子はどこへ行きましたか?さあ…?入れ違いに中に入ったとか?冠城くん。
君…どこかで会ったっけ?だったら何しに来たんだ?やめて…。
(扉の開く音)何をしてるんですか!ああっ…!うっ!おいいたぞ!行け!オラッ!
(芹沢)よしよしよしよし!オラッおとなしくしろ!オラッ!よし!暴行罪現行犯逮捕!よし!オラッ立て!オラッ!オラッ!立てオラッ!
(伊丹)オラッ!
(芹沢)よーしよしよしよし!よし!はいごめんなさい。
ごめんなさい。
はい。
フッ…やっぱりね。
間に合ったからいいようなもののこんなむちゃをして何かあったらどうするんですか?ごめんなさい。
まあおかげで容疑者確保出来たけどね。
今日の事父に話しますか?君に対する暴行罪で逮捕されたのですから当然お父さんにも報告は上がるでしょう。
例の空き家の事隠せないと思うよ。
捜査本部がお父さんに報告を上げる前にあなたから打ち明けたらどうですか?そのほうがうまくいくんじゃないかな?どうかな…。
うち…そんなに簡単じゃないから…。
でもよかった。
事情聴取してもらえてよかったです。
私の見た事が役に立って…。
本当によかった…。
(芹沢)あなたのカッターとスニーカーから検出された血液が被害者のDNA型と一致しました。
お前がやったんだな?あの日は職場で客にネチネチ文句言われてイライラしてて…。
(並木)「あいつぶつかったのに謝らないから…」
(芹沢)「そんな事で切りつけたのか?」「殺すつもりはなかったんです」「脅かそうとしただけで」大きなケーキなんか持ってるから…。
こいつ幸せそうだなって思ったらだんだんむかついてきて…。
何がむかついてだ…。
おい本当にわかってるのか?お前な…人一人殺してんだぞ!
(ドアの開く音)取り調べは順調か?ええ。
物証もそろっていますし無事送検出来ると思います。
早期解決に至って何よりだ。
これも参事官のご協力のたまものです。
協力?なんの話だ。
ですからその…目撃情報…。
馬鹿言え!俺がお前たちに協力するわけがない。
(衣笠藤治)娘から話は聞いたよ。
内村くんでは特命係を制御出来ないようだね。
申し訳ありません。
これまでの野放図な対応にも大いに問題があると言わざるを得ないね。
いやもう結構。
あとはこちらで対処する。
青木くんどういうタイプの人間が組織を内側から破壊するかわかるかね?いいえ。
人より優れた能力を持ちながら指揮系統に従わない者だ。
有能であるほど組織にとってはその危険度が高い。
(青木)おっしゃるとおりです。
(中園)お前たちは勝手に目撃者に接触を図りその軽率な行動の結果目撃者の身が危険にさらされた。
申し訳ありません。
あの額を読んでみろ。
「古轍」…。
どういう意味ですか?前例にのっとり規律を守る。
そこに真実に繋がる道があるという教えだ。
お前たちの無軌道ぶりはもはや目に余る!
(机をたたく音)もう黙れ!俺の言う事がなくなる。
あっ…出すぎました。
申し訳ありません。
参事官あっさり元のイエスマンに戻りましたね。
いや前よりひどくなった…?しかしあのような人たちがいて組織というのは成り立ってるものですからねぇ。
まあ表向き秩序は保たれますけど。
それにあの2人の関係はああ見えてなかなかスリリングだと思いますよ。
そうですか?この間の女の子あれからどうしてます?あっ大切な事をお伝えするのを忘れていました。
葛餅とても美味しかったと言ってました。
お父様とはお話し出来たんでしょうか?反抗期ってだけじゃなさそうでしたけど。
いろいろあって一筋縄にはいかないようです。
もしかすると我々は導火線に火をつけてしまったのかもしれませんねぇ。
導火線?いや杞憂に終わればいいのですがねぇ。
(衣笠の声)杉下右京冠城亘…。
小野田公顕が作り甲斐峯秋が存続させた。
特命係は警視庁の…負の遺産だ。
2018/01/09(火) 16:00〜16:58
ABCテレビ1
相棒 season15[再][解][字]
『アンタッチャブル』水谷豊×反町隆史
殺人事件の唯一の目撃者とは接触禁止!?
その正体は、警視庁副総監の一人娘だった!!
特命係の“終わりの始まり”が迫る…。
詳細情報
◇番組内容
『アンタッチャブル』
捜査が難航していた殺人事件に、唯一の目撃者の存在が発覚。しかし、その目撃者が警察上層部の家族ということが分かり、なぜか捜査本部に接触禁止が厳命される。そんなことはお構いなしの右京(水谷豊)と亘(反町隆史)は、さっそく事件現場に足を向け、捜査を開始する。目撃者は、里奈(桜田ひより)という女子中学生で、警視庁副総監・衣笠(大杉漣)の愛娘であった…。
◇出演者
水谷豊、反町隆史
鈴木杏樹、川原和久、山中崇史、山西惇、浅利陽介、片桐竜次、小野了、大杉漣
【ゲスト】桜田ひより
ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ
福祉 – 文字(字幕)
福祉 – 音声解説
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
映像
音声 : 2/0モード(ステレオ)
日本語
サンプリングレート : 48kHz
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日本語(解説)
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