（伊丹憲一）あっ…かゆい。
（芹沢慶二）どうしました？先輩。
なんか…なんか…背中がムズムズする。
って事は特命係がやってくる予兆っすか？
（笑い声）いや…。
特命係であって特命係でないような…。
（陣川公平）エクスキューズミー。
陣川公平ただ今ロンドンより帰って参りました。
出た陣川公平…。
おかえり…。
ってなんか変わってない？
（せき払い）「士別れて三日なれば即ち更に刮目して相待すべし」って言うじゃないですか。
そ…そうだな。
では他の部署にもあいさつに行って参ります。
シーユー。
（陣川）あっエクスキューズミー。
あっエクスキューズ…。
サンキュー。
先輩どう思います？うーん…。
あいつは惚れた女を殺された。
それで…。
（伊丹の声）犯人をぶち殺しかけたんだ。
やめなさい！同じままってわけにはいかねえだろうよ。
（陣川）あっ杉下さん。
ただ今帰りました。
（杉下右京）陣川くんおかえりなさい。
（冠城亘）おかえりなさい。
あっあれ？オールバックじゃないですか。
しかもこのスーツいいですね。
冠城巡査。
えっ？あの…以前は僕の事先輩って呼んでませんでした？君も警察に入った以上階級に従うのは当然だ。
ああこれは…すいませんでした。
うん。
それでよろしい。
…なんて冗談ですよ先輩！勘弁してくださいよ。
これね帰りの飛行機の中でずっと考えてたんです。
（角田六郎）おい陣川。
帰ってきたか〜。
お久しぶりです角田課長。
ハッなんだよお前。
なんか男前になったんじゃないの？いやいや。
見た目だけでも前と変えておかないと成長してない事がバレちゃうかと思って。
いやちょっとイギリス行ったぐらいで人間変わりませんよ。
いやあ…。
で配属先は決まったのですか？いえまだ…。
警視総監賞をもらってスコットランドヤードで研修したんです。
配属先はよりどりなんじゃないですか？まあ希望は伝えようと思ってますけど…。
あっところで先日女性の事で相談があると言っていませんでしたか？
（陣川）ええ…。
（陣川）やっぱり落ち着くなあ。
ヘヘッ。
幸子さんの料理は最高ですよ。
（月本幸子）嬉しい事をおっしゃってくださいますね。
あの…陣川さん。
はい？ロンドンで知り合った女性ってどんな人なんですか…？それは会ってのお楽しみという事で…。
おお〜…。
（戸の開く音）
（幸子）あっいらっしゃいませ。
（岡村咲）陣川来たよ。
（陣川）ああ咲ちゃん。
ここここ。
ここ座って。
あっご紹介します。
岡村咲さんです。
ロンドンの橋の上で知り合いまして…。
おやなんという橋ですか？ブラックフライアーズブリッジ。
そうですか。
僕は杉下右京です。
あっ冠城です。
陣川の先輩でしょ？話は聞いてる。
あ〜らら…。
あっ…。
あの…陣川さん年上だと思いますが。
関係なくない？陣川は陣川でしょ。
まあ…ハハッ。
こんな…こんな感じなんですがよろしくお願いします。
それで相談というのは？あっ彼女の友達の事なんですが…。
自分で話す。
１カ月前に麻里って友達が自殺して…。
で…。
このメールなんだけど…。
「わたし消えてなくなりたい」「ずっと思ってたんだ」「悲しいことばかり起こるし幸せになんてなれっこない」「リセットするよ」「生まれ変わったらまたあそこで遊ぼう」「バイバイ」確かに遺書のような内容ですが…。
そう。
死ぬ前に私に送られてきたんだけどこのメール以外に遺書はないらしくて…。
でもメールなんて誰でも打てるじゃん。
つまり麻里さんは自殺ではないと疑っているのですか？なんかあったのかなって…。
（においを嗅ぐ音）サンキュー。
（幸子）どういたしまして。
麻里さんとはどのような関係だったのでしょう？ガキの頃からの親友。
ひとつ気になる事が…。
（陣川）どうしました？ええ…。
大麻吸ってませんか？結果は陰性でした。
所持品の中にも大麻はなかった。
だからやってないって言ったじゃん。
ではなぜ逃げたのですか？逃げるのが癖なんだよ。
ふざけてはいけません。
次に何かあれば僕たちが見逃す事はありませんよ。
（ため息）君はなぜロンドンに？逃げた。
逃げた？何から？１年前麻里が組関係の男に監禁されてた。
だから男をボコボコにして助け出した。
麻里さんのためになぜそこまで？親友だって言ったでしょ。
私も麻里も親がろくでもなくて２人で助け合ってきたんだよ。
その１年前のトラブルと麻里さんの死に何か関係があると？もしかしたらって思っただけ。
もういいや。
帰る。
君を１人にするわけにはいきませんよ。
そんな事言ったって私１人だし。
誰か頼れる人いないの？放っておけないよ。
１人だけ…偉くなってる友達がいるけど…。
参議院議員成澤良子です。
（良子）岡村咲は確かに私の友人です。
差し支えなければどういうご友人だったのか伺ってもよろしいですか？
（良子）彼女とは１０代の頃に児童相談所で出会いました。
彼女は年下でしたが似たような環境だった事もあって仲良くなりました。
もう１５年も会っていませんでしたが…。
そうですか。
あなたが政治家として児童福祉に熱心に取り組んでいる事はご自身の経験からだったんですね。
ええ…よくご存じですね。
俺こう見えて元官僚なんです。
新人ながら鋭い質問をするあなたの事を注目してました。
それはどうも。
（女性警察官）失礼します。
（ドアの開く音）良子ちゃん…。
（良子）咲…。
ごめん…。
（良子）いいから。
ご迷惑をおかけしました。
ブラックフライアーズブリッジ…。
陣川くんが彼女と出会ったのは有名な自殺の名所です。
（陣川）おおっ…。
ここ？うん。
危ないですよ。
杉下さん。
ちょっと…先輩。
君と麻里さんがもめたという組関係の男は組織ごと摘発されて刑務所にいる。
麻里さんの死に関与していた可能性は極めて低いでしょうねぇ。
そうなんですか…。
担当の所轄でも自殺として処理されてます。
遺体の状況から特に事件性は確認されてません。
じゃあ…やっぱり麻里は自分で死んだのかな？たまにふっと消えたくなるもんね。
あなた自身も？私の事はいいよ。
もういいや。
あっ…もうひとつよろしいですか？何？麻里さんの遺体はこの渓谷の下で発見されました。
この場所に心当たりはありませんか？ここは私たちが自分を試す場所だったんだ。
（咲の声）児童相談所で出会った仲間。
私と麻里と良子ちゃんと亜弥って子の４人でよくつるんでたんだけどさ。
麻里とだけはずっと連絡取り合ってた。
２人とも駄目人間だしさ。
でも麻里は優しくって…。
優しくってちょっと馬鹿っていうか…。
そこが最高でさ。
本当に親友だったんだね。
なんで死んだのか理由なんてないのかもしれないけど…。
私だけは麻里の事ちゃんと知っておいてあげたほうがいいと思ってさ。
それならば気が済むまで調べたほうがいいでしょうねぇ。
そうしないと真実は見えてきませんから。
僕たちでよければ…。
サンキュー。
武田麻里さんがトラブルに巻き込まれてたという事は…。
（杏奈）ハハハ…。
ないと思うよ。
麻里は客に優しくしすぎて惚れられる事はあったけどそれくらい。
自殺の動機になるような心当たりはないと…。
（杏奈）ないと思うけど…。
まあ急に死ぬ子も多いけどね。
ハハハハ…。
昨日急に休んでなかった？
（武田麻里）うん。
開店資金の事で人と会ってたから。
何？それ。
なんの店？スナック開いて人生をリセットするんだ。
へえ〜。
（杉下の声）リセット…ですか。
他に最近付き合ってた男性とか知ってる？
（杏奈）ああ〜…。
ここ最近は白いスーツ…ジャケット着てた奴とよく一緒にいたけど。
白いスーツ？何か？いや別に…。
その男性が誰だかわかる？
（杏奈）多分スカウトかなんかだと思うんだけどね。
（陣川）あの白いジャケット黒土圭司ですかね？部屋を確認してから話を聞きますか。
ええ。
あれ？うん？
（咲）シュガー…シュガー！
（黒土圭司）えっと…誰だっけ？別に…間違えた。
（陣川）何やってんだよ。
白いジャケットだったから…。
（黒土）あの…これなんすか？あっ…すいません。
黒土圭司さんですか？
（黒土）ええ…。
武田麻里さんについてちょっとお話を…。
麻里は自殺しました。
警察の方なら知ってるでしょ。
麻里さんが自殺する前の状況について調べているのですが…。
麻里さんとお付き合いをされていたというのは確かですか？
（黒土）麻里は俺の恋人ですよ。
なんで死んだんだよ…麻里。
（藤川夏美）ブルージーと話してるの？
（黒土）お客さんなんだ！
（夏美）この廊下こんな長かった？
（黒土）中入ってて！
（陣川）ちょちょちょっと…。
（黒土）何やってるんですか！
（陣川）ああやっぱり。
（ため息）ご同行願いましょうかね。
麻里の馬鹿…またあんなのに引っかかって。
先ほど彼をシュガーと呼んでましたね？…言ってないけど。
麻里さんがスナックの開店資金のために会ってたという人物は誰なんだ？それは知らないな。
確かにスナックを開いて人生をリセットしたがってたけど。
麻里さんの事を愛してなかったのか？
（黒土）クソほど優しくしてましたよ。
それは本当です。
もうひとつ…。
シュガーという男性を知りませんか？
（黒土）シュガー？ええ。
あなたと同じように白いジャケットがトレードマークかもしれないのですが。
ああそういう事か。
何か？いや…麻里をナンパした時に白いジャケットに食いついてきたから。
多分俺の前任者じゃないかな。
前任者って麻里さんの元カレって事？うん。
あっ…。
彼女は何かを抱えているようですねぇ。
ええそう思います。

（青木年男）冠城さん頼まれていたものを持ってきましたよ。
あっどなたで？陣川公平です。
サイバーセキュリティ対策本部の青木です。
陣川くんはかつて特命係にいた事もあるんですよ。
へえ〜そりゃまた。
青木は中途採用で俺の同期なんです。
いろいろ役に立つので陣川さん遠慮なく使ってやってください。
人を便利屋みたいに言わないでくださいよ。
誰かさんみたいに暇じゃないんで。
これ武田麻里さんのスマホです。
遺品なんですけど引き取る家族がいなかったみたいで保管されていました。
中身は分析済みか？当然です。
でひとつ気になる事がありまして。
おやなんでしょう？知りたいですか？もちろん。
まったく僕がいないと何も出来ないんだから。
青木。
えっ…？杉下警部に対してその態度なんだ？あっいやこれは安定のやり取りといいますか…。
口答えするな！…すいません。
フッ…わかればいいんだよ。
で気になる事ってなんだい？麻里さんが亡くなる直前にデータが消去された形跡がありまして。
消去って何を？そこまではわからないですけどデータの容量からして動画だと思いますよ。
でも死ぬ直前にわざわざ消去するなんてどういう動画でしょう？まあ絶対に消しておきたいものであった事は確かでしょうねぇ。
それが誰にとってかが問題ですが。
麻里さんがスナックの開店資金のために会ってた人物がいるはずです。
動画はその人物に関係するものかもしれません。
その人物が消去したんだとすれば他殺の可能性も？ともあれ消去された動画が重大な鍵を握っているのだとすれば麻里さんはこのスマートフォンの他にもバックアップを残していた可能性がありますねぇ。
いやでもどこに？彼女にならわかるかもしれませんね。
（咲）この森は麻里と私の秘密の遊び場所だった。
なるほど。
（咲）家には親がいたからさ本当に大事なものを隠したい時はここにしようって…。
（咲）これだ。
この箱。
失礼。
（陣川）あっ…。
この携帯電話に心当たりはありますか？…ないけど。
随分古いガラケーですね。
１０年以上前のモデルですね。
ええ。
（携帯電話の起動音）あっ…。
ついた！電源入ったって事は最近使用されたって事ですね。
青木くんに連絡を。
はい。
（青木）ガラケーは１６年前に発売されたモデル。
同じ時期に録画された動画があるようですね。
（男性）「待った？ごめんね」「あっカーテン閉め閉めしましょうね」「かわいいねこの眼鏡！おじちゃん大好きだから」「早く早く早く早く…向こう行って向こう行って」
（青木）なんなんすか？この社会の闇は…。
麻里さんのスマホから消去されたデータとガラケーに残っていた動画のデータの容量は同じです。
つまり麻里さんはガラケーからスマホに動画をコピーしていた。
そしてこの動画を使って覆面の男を脅そうとしていた。
覆面の男が誰であれこの動画が世に出ては困るでしょうからねぇ。
顔は隠れていますが声は録音されている。
声紋は証拠になりますからね。
ちょっと失礼。
この少女が麻里さんでしょうかね？
（陣川）この前のガラケーに動画が残っててさ。
（陣川）これ…麻里さんかな？
（電車の警笛）
（荒い息遣い）さ…咲ちゃん！咲ちゃん大丈夫？困った事があったらなんでも言ってね。
なんでも？うんなんでもかんでも。
なんでもかんでも！フフ…。
咲さんが倒れました。
（良子）えっ…？ご安心ください。
すでに意識は取り戻し回復してます。
（良子）よかった…。
咲さんはこの写真を見て倒れたそうです。
この少女が誰かご存じですか？亜弥です。
私たちがかつて一緒にいた仲間です。
これはあなたで間違いないですか？
（中井亜弥）はい…。
でもどうして？男性は覆面で顔を隠しているくらいです。
証拠を自ら残すとは考えにくい。
アングルからしても誰かが盗撮したものかと。
撮ったのは私です。
昔そういう事を…。
やばい男がいるかもしれないから証拠を残しておくのがルールで。
ルールという事は仲間がいたわけですね？私です。
麻里さんや咲さんも？ええ。
（一同）せーの…乾杯！
（２人）シーッ！いるってば…。
バレちゃうよ。
４人とも親がクソでさ。
年も近かったし一緒に遊ぶようになって。
（陣川）でも…なんでそんな事を？金に決まってんじゃん。
（良子）ある日麻里が言ったんです。
街に出ればお金はなんとかなるって。
（良子の声）私たちは街に出て麻里の紹介である男と出会ったんです。
その男性はシュガーと呼ばれていませんでしたか？
（良子）ええ。
シュガーと名乗っていて本名は明かしませんでしたが…。
そのシュガーが男たちを斡旋していたという事ですか？ええ。
どんな奴だったの？シュガーって。
女には優しい奴だったんだよ。
初めは男と食事やカラオケをするだけでいいって言ったし。
（陣川）それがエスカレートしたって事？だんだん抜け出せなくなって…。
覆面の男が何者かは？わかりませんが私の記憶では会話や身に着けているものなどから社会的地位の高い人間だったんじゃないかと思います。
動画を隠し撮りしようと提案したのは？
（亜弥）麻里です。
シュガーは…。
麻里の初恋の相手だった。
そんな相手と初恋なんて。
そんな男に恋なんて悲惨な過去だと思うでしょう？でも私たち…。
（一同）イエーイ！
（良子の声）誰にも頼らず４人でやっていこうって。
お金をためてスナックを開こうって。
そんな夢みたいな事も言ってたね。
でもバラバラになっちゃって。
（携帯電話の着信音）
（亜弥）あっ…私帰らないと。
夫が帰ってこいって。
あっちょっといいですか。
あなたたちの関係どうして終わったんです？養子縁組が決まって私が引っ越したんです。
その事があなたの人生を変えたのですね。
私に起きた事は自己責任です。
でも今苦しんでいる子供たちに自己責任だとは言えない。
出来る限り手を差し伸べたい。
普通に幸せになる想像力を持ってほしくて。
じゃあ私…。
ありがとうございました。
大丈夫？他に帰る場所もないし。
陣川…。
シュガーが麻里の死に関係してるの？まだわからないけどあとは僕たちに任せて。
（陣川）麻里さんはスナックの開店資金のために覆面の男を脅迫してたんでしょうか？あの動画を使って。
麻里さんが彼らの正体を知っていたとは思えません。
正体を知るにはシュガーと連絡を取る必要がありますからねぇ。
シュガーは少女売春を仕切っていた男です。
背後には反社会的組織が存在する。
客の情報漏洩は当然もみ消そうとするでしょうね。
つまり麻里さんに男の正体を聞かれたシュガーは逆にもみ消すために殺した。
そして自殺を偽装してスマホにあった画像を消去したと。
シュガーを捜し出す必要がありますね。
でもシュガーの手がかりはないに等しい。
彼女たちが残してくれた証拠がありますよ。
動画に映っているのはホテルの一室。
ここから場所を割り出せるかもしれません。
見てください。
スーパーの袋です。
このロゴはスーパー・ベリーズ。
北大和市を中心に展開するローカルチェーンです。
１６年前は確か数店舗しかなかったはずです。
調べてみます。
このホテルが店の近くだったとすれば…。
（陣川）相変わらずすごいな…。
組対五課の皆さんにもご協力願いたいのですが。
（大木長十郎）北大和市の組関係者によるとシュガーってのはスケコマシとして名が通っていたヤクザ者です。
まあ女を利用して商売してるプロだな。
（小松真琴）シュガーの本名は佐藤春樹。
「サトウ」だからシュガー…。
なるほど。
どうもありがとう。
行きましょう。
皆さんどうもありがとうございました。
（角田）ああまあいいよ。
うん。
佐藤春樹さんですね？
（陣川の声）シュガー…佐藤春樹は数年前から若年性の認知症を患い今は末期の胃がんに侵されているそうです。
少なくとも佐藤が麻里さんを殺すのは無理ですね。
じゃあ一体誰が…？
（携帯電話の着信音）ちょっとすいません。
例のガラケーを調べてみたら武田麻里さんが亡くなる２週間前に動画が１つ消去されていたみたいですよ。
操作ボタンは麻里さんの指紋だけ。
拭き取った形跡もなかったそうです。
なるほど。
ではガラケーに動画は元々２つあった。
そして１つは麻里さん自身によって消去されていた。
そういう事ですねぇ。
（陣川）どういう事ですか？どうやら麻里さんの死の真相が見えてきたようです。
（良子）「すべての児童は心身ともに健やかにうまれ育てられその生活を保障される」「すべての児童は家庭で正しい愛情と知識と技術をもって育てられ家庭に恵まれない児童にはこれにかわる環境が与えられる」
（一同）乾杯！
（２人）シーッ！大丈夫。
誰もいない…。
「また児童としての生活がさまたげられないように十分に保護される」「すべての児童はよい遊び場と文化財を用意され悪い環境からまもられる」「すべての児童は虐待・酷使・放任その他不当な取扱からまもられる」「あやまちをおかした児童は適切に保護指導される」児童憲章はただの理想ではないんです！実現するべき普通の目標なんです！私はその実現に人生を捧げます。
（拍手）麻里さんがどうして亡くなったのかそれをお伝えしようと思いましてね。
やっぱりシュガーが…？
（陣川）シュガーは見つけたよ。
本名佐藤春樹。
でも余命いくばくもない状態だった。
シュガーが麻里さんの死に関与するのは不可能です。
麻里さんのスマホから死の直前に消去された動画はこのガラケーに残っていた亜弥さんの動画と同じものと考えられます。
実は麻里さんのガラケーにはもう１つ別の動画があった事がわかりました。
しかしその動画は消去されていた。
麻里さんが亡くなる２週間前スナックの開店資金の事で誰かと会ってた時期にです。
そしてその動画を消去したのは状況から見て麻里さん自身です。
（咲）もう１つの動画って何？それはわかりません。
ただ誰かを脅迫しようとしながら一方で証拠となる動画を消去する事は行動に矛盾があります。
そこでこう考えました。
そもそも動画を消去したのはそこに映っている誰かを守るためだったのではないかと。
（咲）守るって誰を？動画が世に出ては困る社会的地位のある人物でしょうねぇ。
まさか…。
麻里さんの恋人黒土圭司が証言しました。
麻里さんは国会中継に映ったあなたを黒土に自慢したそうです。
それで過去が知られて黒土はあなたを脅迫するよう麻里さんを仕向けたと。
良子ちゃん…？私の動画を残してたの？あのガラケーに？すぐ消して。
安心して。
良子ちゃんに迷惑かけたくないからもう消しといた。
彼には亜弥の動画しか見せてないから。
麻里…。
スナックの開店資金５００万くれたらもう大丈夫だから。
私は…脅迫は犯罪だからやめろって。
でも麻里は恋人との板挟みになって悩んでいて…。
だから…麻里を殺したの？殺してない…。
咲さん。
麻里さんからの最後のメールを言ってみてください。
（咲）「悲しい事ばかり起こるし幸せになんてなれっこない」「リセットするよ」「生まれ変わったらまたあそこで遊ぼう」「バイバイ」リセットという表現を麻里さんはよく使っていたようです。
あそこというのはあなたと少女時代に遊んだ森の事でしょうねぇ。
（咲）メールは麻里が書いたものだって事？そうだと思います。
渓谷に呼び出したのは麻里さんのほうですね？
（麻里）昔４人で試したよね。
生きるか死ぬか。
（良子）うん…。
（麻里）私さ生きるのを選んだわけじゃなくて死ぬ勇気がなかったんだよね。
何言ってるの…？咲元気かな？どうしてここに呼んだの？なんか…いろいろごめんね。
私馬鹿で…。
駄目！！リセットさせて…！ふっと消えたくなる。
そう言いましたね。
幼い頃に心に傷を負い悲しい事ばかりが続くと理由もなく消えてしまいたくなる。
止めなかったの…？麻里は死にたがってたの！咲にもわかるでしょ？だからって…！
（陣川）咲ちゃん…！咲ちゃん！落ち着いて。
法律上成澤さんに罪はない。
ええ。
それでもあなたは手を差し伸べるべきでした。
もし目の前で子供が死のうとしていたらあなたは手を差し伸べるはずです。
そうしなかったのは自己保身が頭をよぎったからですか？麻里さんの死とともに過去を葬り去ろうとしましたか。
麻里は…良子ちゃんのために死のうと思ったんじゃん！じゃあどうすればよかったの！？悪いのは私じゃない…。
私たちをめちゃくちゃにした大人たちが…。
そういう事じゃない！わかるだろ？麻里は…止めてほしかったんだよ！陣川…。
大丈夫…。
うっ…。
（良子の泣き声）
（男性）私現在は配膳関係の仕事をしているんですけどもこう見えまして昔はスーツを着ておりました。
クスリはやめようって…もう逃げるのはやめたんだ。
ちゃんと依存症の治療をすれば治るよ。
良子ちゃんは？政治家を続けて子供たちを救う。
それが贖罪だと言ってます。
そっか…。
（咲）私…陣川に救われた。
ロンドンで出会った時君も死にたいって思ってただろ？陣川と会って思いとどまった。
君は麻里さんが誰かに殺されたって疑ってた。
その相手に復讐する気だなってなんかわかっちゃったんだよね。
君と僕は似てるから。
きっといい事あるよ。
じゃあ…陣川も。
ん？私たち似てるんでしょ？だったら陣川にもきっといい事あるよ。
あっ…。
（咲）３人にこれ。
ダメージグッズの安物だけど…。
３人ともきっちり決めてるけど少しは外してもいいんじゃないかなと思って。
はい。
俺ネクタイしないんだけど。
たまにはすればいいじゃん。
はい。
ああ…ダメージグッズには味わい深いものがありますからねぇ。
どうもありがとう。
ありがとうございました。
そういえば陣川さん捜査二課に配属が決まったそうですね。
僕の希望は特命係だったんですが…。
特命係には捜査権がありませんからねぇ。
刑事になりたいという君の夢はかないません。
しかし捜査二課ならば数字に強い君の能力が生きるでしょう。
二課は右京さんの古巣ですもんね。
様々な経験を積み念願の刑事になる事が出来ましたね。
はい。
二課に行っても僕たちを助けてくださいよ。
数少ない味方なんですから。
ハハ…オフコースですよ先輩。
（女性）キャッ！
（女性）ありがとうございます。
ユーアー…ビュ…ビューティフォー！ハハッ…！あちら方面はあまり成長がないようですねぇ。
ええ。
（２人の笑い声）副総監が襲われた？過激な信者が７年前の報復のため副総監を襲ったって事か…。
（市原里奈）大切なものを失う痛みを知れって。
（衣笠藤治）何をしてる。
もう娘には近づくな。
（里奈）どうして母が苦しまなきゃいけないの？2018/01/10(水) 21:00〜21:54
ＡＢＣテレビ１
相棒 season 16　＃１１[解][字]

“特命係 第三の男”陣川公平が２年ぶりに帰還!!
不可解な転落死は自殺か他殺か!?疑惑乱れる４人の女!!
【ゲスト】原田龍二、真野恵里菜

詳細情報
◇番組内容
【第１１話】『ダメージ・グッズ』
ロンドンで研修中だった陣川（原田龍二）が日本に帰ってきた。陣川は右京（水谷豊）と亘（反町隆史）に挨拶に行くと、ロンドンで知り合った咲（真野恵里菜）の相談に乗ってほしいとお願いをする。咲は、不可解なメールを残して山深い渓谷で自殺した親友・麻里（川村ゆきえ）の死に疑問を抱いていた…。
◇出演者
水谷豊、反町隆史
鈴木杏樹、川原和久、山中崇史、山西惇、浅利陽介
【ゲスト】原田龍二、真野恵里菜、岩井七世、川村ゆきえ
◇スタッフ
【脚本】真野勝成
【監督】内片輝
◇音楽
池頼広
◇おしらせ
最新情報はツイッターでも！
【ツイッター】https://twitter.com/AibouNow
【番組ＨＰ】http://www.tv-asahi.co.jp/aibou/

ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ
福祉 – 文字（字幕）

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
映像
音声 : 2/0モード（ステレオ）
日本語
サンプリングレート : 48kHz
2/0モード（ステレオ）
日本語（解説）
サンプリングレート : 48kHz

OriginalNetworkID:32723(0x7FD3)
TransportStreamID:32723(0x7FD3)
ServiceID:2072(0x0818)
EventID:41586(0xA272)