今年1回目の更新は、もちろん2017年アルバム・ベスト10です。昨年リリースされた新作のなから私的に選んだ10枚です。いいアルバムがたくさんあったので悩みましたが、何回も聴き直してやっと選びました。No.1、No.2は、私のみが知る世界といった感じですね。
No.1 The One Ensemble / Saint Seven
Volcano The BearのメンバーでもあるDaniel Paddenがよりポストクラシカルなサウンドを目指して2002年より活動しているバンドです。アコーディオン、バスクラリネット、チェロ、ギター、パーカッションによる室内楽的なサウンドなのですが、Daniel Paddenのヴォーカルやコーラスが絡むことで摩訶不思議な世界を構築しています。
No.2 Magic Carpathians / Khemia
1998年から活動しているポーランドの Anna NacherとMarek Styczyńskiの2人を中心としたMagic Carpathians。民族音楽、電子音楽、さらには宗教音楽の要素まで取り入れたサイケな世界を奏でています。ムーグ・シンセ、シュルティ・ボックスの音に民族打楽器が絡むサウンドが、Anna Nacherのヴォイス&コーラス、ポエムリーディングをより一層際出させています。
No.3 Mogwai / Every Country's Sun
静寂と轟音のバランスが巧く組み合わさったMogwaiならではのアルバム。サウンドの透明感が増したと思っていたら、プロデューサーは初期の頃以来のDave Fridmannですね。
フジロック、そして12月の単独公演と、2回も観てしまったSlowdive です。22年振りの新作は、これまでのシューゲイザー路線を踏襲しつつも、各メンバーが行ってきたバンドやソロ活動の軌跡をしっかりと反映させたアルバム。
No.5 Portugal.The Man / Woodstock
アラスカ出身のインディー・オルタナバンドPortugal.The Man。多彩なゲストをフューチャーして様々なことにチャレンジしている意欲作です。フジロック2013で彼らのライブを観ています。今年は是非とも再来日して欲しい。
No.6 Juana Molina / Halo
今年11月にミニマル・ミュージックの大御所Terry Rileyとのコラボ・ライブを行ったアルゼンチンのシンガーソングライターJuana Molina 。残念なから私はJeff Mills × Terry Rileyのコラボ・ライブしか観れなかったのでした。Juana Molina のライブも観たかったです。新作「Halo」のエクスペリメンタルなサウンドにMolinaの独特のヴォーカルが絡むちょっとミステリアスな感じがいいですね。
No.7 Angèle David-Guillou / En Mouvement
英国インディーズバンドPiano Magicのメンバーであったフランス人作曲家Angele David-Guillou。Piano Magicを脱退後に、彼女が取り組んでいったのがポストクラシカルの世界なのでした。ピアノ、管楽器、ストリングスを中心として、ミニマルに鳴り響くオーケストレーションは、躍動感溢れる世界です。
Lali Puna サウンドを支えていたNotwistのMarkus Acherが脱退後の7年振りとなる新作。ヴォーカルのValerie Trebeljahrのソロ・プロジェクト的な感じで、より一層オーガニックなエレクトロサウンドになっています。
No.9 Alvarius B. / With A Beaker On The Burner & An Otter In The Oven
Sun City GirlsのAlan Bishopの別名Alvarius B.。昨年は「Alvarius B Vs Abdel Baqy Byro In Cairo」というアルバムもリリースされているが、本作の方がロック的です。レコードでは3枚別々にリリースされているが、CDは2枚組としてリリースしている。フォークからパンク、そしてサイケまで、どことなく胡散臭く鳴り響くところがいいね。
No.10 Wooden Wand / Clipper Ship
Darin Gray、Glenn Kotche、そして Ryan Norrisなどが参加したフォークシンガーWooden Wandの新作。しっとりと心に染み入ります。