81イスカリオテのソン夫婦
■宋総会長ご夫妻が各々、同じお父様との出来事について語っておられます。2009年7月19日、地中海を見下ろすモナコのホテルでの出来事です。お父様は早朝、港に停泊していた大きな旅客船を背景に、ホテルのベランダで写真を撮らせられました。その後の訓読会でお父様はズボンを脱がれたそうで、その下(おむつ)まで脱がれたかは不明なのですが、これがノア家庭におけるハムの不信仰の蕩減復帰のための出来事であったそうです。港の旅客船は箱舟を象徴し、この日より40日余り前の6月1日が洪水審判の開始日だったそうです。お二人のお話は同じ場面を語っておられるので、基本的には同じです。お父様が人前でズボンを脱がれて裸になられるという、信じられない出来事が起きても、お母様は安らかにそれを見守っておられたのであり、それから分かるように、お母様はお父様を理解され、お父様に絶対信仰を捧げ、お父様と一体となっておられるお方ですと、お母様を讃美される趣旨も同じです。
■この出来事は大変に興味深いものです。大きな旅客船が箱舟であり、海運会社の名前MSCが再臨主を意味し、洪水審判の開始日から40日後にホテルの一室に8人いて、そこでお父様が裸になられたという事実だけで、極めて重要な完結した証です。ところが、この時お母様は安らかで静かで、それがお母様がお父様と一体となっておられる証拠、お母様は絶対信仰のお方であるということを、お二人がそろって付け加えておられるところに、私は違和感を覚えました。
はたしてこの時、お二人が声をそろえるように、お母様は本当に安らかで静かだったのでしょうか。「理解できないことも理解し、信じられないことも信じ」「天の摂理を正確にご存知で」いらっしゃったのでしょうか。外面的には静かだったのかも知れません。しかし、内面ではお父様を理解し、信じ、ご存知であったとは言えません。なぜなら、「昨夜、オンマが寝室で、『なぜ子女たちの前で、あのようなことをされたのですか?』と聞くから、『父母と子女の間には恥ずかしいことは何もない。父母と子女の間には境界線がないんだよ』と答えた」と、お父様がお母様の不信仰を暴露しておられるからです。李夫人の以下の言葉は、本当なのでしょうか。
□李夫人:私はこの日の出来事を通じて、何よりも真のお母様の、天の父母様と真のお父様と摂理に対する絶対信仰に驚き、同時に深い感動を覚えました。もし、お母様がお父様の行為に対して、「なぜそうされますか?」「子供たちの前でどういうことですか?」などと疑問に感じられたならば、あるいはそれを行動に現されたならば、お父様の体面はどうなったでしょうか。そして、その願われる摂理を成し遂げることができたでしょうか。(2017.1.17「世界家庭」2017.3/P.41)
■亨進様によれば、お母様が真のご家庭でなされたことは、この通りのことだったからです。
□文亨進様:このように魂の苦悩があるたびに韓氏オモニがどのような習慣を作ったかというと「お父様が私を苦しめている」と考える習慣。「私」を中心として考える習慣。キリストの夫人、新婦の長の立場でありながら「自分がとても大変だ」と考える文化。ですから真の家庭もそのような偽りの文化を学びました。「ああ、自分はとても大変だ、苦しい」という偽りの文化。そして、2世達も幹部達も偽りの文化を学びました。分かりやすく言えば、内密にお父様を刺して批判している文化、キリストを憎んでいる文化です。(2015.7.22)
■お母様はお父様の悪口を言われ、真のご家庭にメシヤを内密に刺す文化を作られたというのです。李夫人の上の言葉は、お母様のお父様への内的な不信仰を知った上で、あえてお母様が静かにしておられたという外面的な振る舞いを強調することによって、お母様を私達に向かって祭り上げているものだと言ってよいと思います。亨進様は、このモナコの出来事からちょうど2年後、ナイジェリアでの出来事を証しておられます。
□文亨進様:訓読会が始まる5時の訓読会の直前、5分前頃のことです。部屋中の物をお父様が動かしておられるのです。部屋の中はパニック状態でした。そこにお母様と鄭元周(補佐官)もいて、「お父様がおかしくなった!」と言いました、お父様は「気が狂った」と。(2015.9.20)(ナイジェリア訪問は2011.7.14~18)
■この時、お母様は、お父様は「気が狂った」とおっしゃっいました。李夫人が語られるように、日頃からお母様にお父様への絶対信仰があるのなら、こんなことをおっしゃるはずがありません。
私は、お父様はおむつも取られたと思います。そうでなければノア家庭の失敗の蕩減にはならないからです。その時、宋ご夫妻が言われるように、お母様はお父様を安らかに静かに見守っておられたのかどうか、私は疑わしいと思います。「昨夜、オンマが寝室で、『なぜ子女たちの前で、あのようなことをされたのですか?』と聞くから…」とお父様がおっしゃったとのことですが、「なぜ子女たちの前で、あのようなことをされたのですか?」の語調が、ヒステリックであったことは十分に考えられることです。
このモナコ箱舟の摂理的同時性も、お母様にとっては「お父様気が狂った扱い」を促進化しただけではなかったでしょうか。この出来事を、お母様の実態を知る宋総会長ご夫妻がそろって、お母様を讃美し、祭り上げに利用していることは、歴史的に意義深い出来事であるだけに、なおさら問題だと思います。
■この出来事はノアの裸を恥ずかしく思ったハムの失敗の蕩減ですから、問題となるのはお父様の裸を見た、その場にいた次男の立場、金孝律補佐官が長男の立場であるのに対して、宋総会長が次男の立場だと思いますので、宋総会長にハムの使命があったと思われます。宋総会長はこの報告の中で、その時のお父様の行為を不信したり、悪口を言ったりせずに、信仰的に受けとめておられることが分かります。ですから、この時、たとえお母様がヒステリックであったとしても、ハム失敗の蕩減復帰の条件は成立したと見ることができます。
ただし、宋総会長は旅客船が箱舟であることや、MSCの意味について、ご自分が悟ったように語っておられます。李夫人によると、それは翌日にお父様が説明されたとのことですから、このところに嘘があります。宋総会長が悟られたというのと、お父様が説明されたというのでは、事実の重みに雲泥の差があります。宋総会長の次元なら、こじつけにしか聞こえません。この出来事の重要部分を、ご自分の悟りとして説明された宋総会長の罪は軽くありません。「しかし、私たちはそのような内容を前もって悟ることができず、理解できなかったことが、どれほど多かったことでしょうか?」と言われながら、ご自分が、お父様のみ言を歪めて私達に伝え、その結果として、私達が悟れなかったり理解できなかったりしているのです。
私が世界家庭2013年8月号で、宋総会長のこのお話を読んだ時には、MSCの解釈が宋総会長の悟りだというので、この出来事の重要性を読み流していました。今回2017年3月号の李夫人のお話で、MSCがお父様のご説明であったということを知り、この出来事の重大性にようやく気が付きました。宋総会長はどうしてご自分の悟りで解明されたようにお話しされたのでしょうか。それは、シェンゲン条約の勝利を強調しておられることと合わせ、ご自分を大きく見せようとされる動機があったのではないでしょうか。そしてその結果、摂理的真実を私達から覆い隠してしまうことになるのです。
それと同様に、ご夫婦そろって、「真のお母様は、本当に真のお父様と絶対心情一体となり生活されているかただ。真のお母様は知恵深きかただ。天の摂理を正確にご存知で、常に天の摂理とともに、そして真のお父様と共に歩んでこられたかただ」とか、「一生を真のお父様のそばにいて、あらゆる痛みとあらゆるもどかしい部分を共有し、理解できないことも理解し、信じられないことも信じ、喜怒哀楽と摂理路程を共にしてこられたおかたが、正に真のお母様でいらっしゃったのです」とお話になる、その動機はいったい何なのでしょうか。ご自分の地位やお金のためだと思います。そしてその結果、神様の摂理を大きく破壊してしまっているのです。
李夫人は「もし、お母様がお父様の行為に対して、『なぜそうされますか?』『子供たちの前でどういうことですか?』などと疑問に感じられたならば、あるいはそれを行動に現されたならば、お父様の体面はどうなったでしょうか。そして、その願われる摂理を成し遂げることができたでしょうか」と語られました。実際にはこの通りであり、お母様は長年にわたり、ヒステリックに「なぜそうされますか?」「食口の前でどういうことですか?」とお父様をなじり、非難を繰り返してこられたのです。お父様の体面は失われ、権威は地に落ちてしまいました。そして、それを間近に見ていた宋夫婦自身が、お父様への信仰を、必然的にお母様への信仰も合わせて、失ってしまうことになったのだと思います。このように、お父様とお母様に近い人達から順番にその信仰がおかしくなっていくのです。
【資料】
□李海玉夫人:真の父母様のヘリコプター事故から一周年になる二〇〇九年七月十九日、(ヨーロッパの大陸会長をしていた)私たち夫婦は真の父母様をモナコにお迎えして、地中海を見下ろすあるホテルにいました。その日の明け方、突然、真のお父様が総会長をお呼びになり、カメラマンを起こして地中海を背景に写真を撮るようにとおっしゃいました。そのとき、ホテルから見下ろせる港に、MSCという世界的に有名な大きな遊覧船が停泊していましたが、真の父母様はその船を背景に写真をお撮りになったのです。
その場には真の父母様を入れて八人が集まっていて、そのまま朝の訓読会が始まりました。真のお父様は小さな椅子に、真のお母様は横のソファに座っていらっしゃいました。部屋が狭かったので、私はお父様の膝のすぐ前に座りました。訓読会の途中に、真のお父様がゆっくりとお立ちになりました。そしてベルトを外してズボンをお脱ぎになりました。皆は思わず、真のお母様を見ました。お母様はとても安らかな表情で、静かに座っていらっしゃいました。それで私達は「大丈夫なんだ」と思いました。私はそのとき初めて、(数えで九〇歳を超えられた)真のお父様がおむつを着けていらっしゃることを知りました。
私は以前に、お父様がサングラスをお掛けになった姿を見て、とても驚いたことがあります。「メシヤがどうしてサングラスを掛けるのだろう。メシヤには後光がさしているものだ」と、クリスチャン出身として、とてもショックを受けたのです。それは私にとって大きな試練でした。ところが、真のお父様のおむつを見たときには、不思議なことに「おお、そうなのか」と思っただけでした。真のお父様は立ったまま、み言を少し語られました。何のお話をされたのか、私には記憶がありません。そのうち、お父様は再びゆっくりとズボンを履かれ、ベルトをされました。そして何ごともなかったように、またお話をお続けになりました。その日の朝も長い訓読会でした。
繰り返しますが、そのとき真のお母様はただ静かに座っていらっしゃいました。もし私ならば、とても驚き、慌てたことでしょう。でもお母様は、あまりにも安らかでいらっしゃったのです。その翌朝、真のお父様は、前日になぜそうしたかについて、お話ししてくださいました。「父子の関係には、恥ずかしいものはない。隠すことは何もないんだ」と語られました。実際、真の父母様は私たちに、ただの一度も信徒として接することはなさいませんでしたし、弟子としても対されませんでした。日本人でも、ドイツ人でも、言葉が通じなくても、皮膚の色が違っても、常に実の子供として対されました。私たちのほうがいつも、「どこの国の人だ」と境界を設け、そこから抜け出ることができないでいたように思うのです。
さらにその日、真のお父様は、自叙伝『平和を愛する世界人として』が出版された日二〇〇九年六月一日が、ノアの洪水審判が起きた日だと説明してくださいました。それで、洪水審判が起きてから四〇日余りが過ぎた七月十九日に、地中海が見下ろせる所にとどまられたというのです。ですから、その日係留されていたMSCという船はノアの箱舟のようなものであり、この日のことは、ノアの八人の家族とハムの失敗を蕩減復帰する象徴的な出来事であったということを悟るようになりました。
また真のお父様は、このMSCのイニシャルが何を意味するかについても説明してくださいました。まずメシヤ再臨(Messiah Second Coming)、そして母子協助(Mother, Son, Cooperation) 、父母と子女と万物(Moon, Sun, Children, Cosmos)など、いろいろなことを意味する表現になりうるとおっしゃいました。
私はこの日の出来事を通じて、何よりも真のお母様の、天の父母様と真のお父様と摂理に対する絶対信仰に驚き、同時に深い感動を覚えました。もし、お母様がお父様の行為に対して、「なぜそうされますか?」「子供たちの前でどういうことですか?」などと疑問に感じられたならば、あるいはそれを行動に現されたならば、お父様の体面はどうなったでしょうか。そして、その願われる摂理を成し遂げることができたでしょうか。
一生を真のお父様のそばにいて、あらゆる痛みとあらゆるもどかしい部分を共有し、理解できないことも理解し、信じられないことも信じ、喜怒哀楽と摂理路程を共にしてこられたおかたが、正に真のお母様でいらっしゃったのです。(2017.1.17「世界家庭」2017.3/P.39~)
□宋龍天総会長:シェンゲン勝利の後、ヨーロッパの指導者と食口たちは、真の父母様がヨーロッパを訪ねてくださることを心待ちにしていました。二〇〇九年七月、私に電話を下さった真のお母様は、「お父様が今回、ヨーロッパに行かれますが、特別に地中海を見ながら祈祷をされるそうです。精誠をささげることのできる場所に父母様を迎えられるようにしてください」とおっしゃいました。そして、幸運にも私たちは、真の父母様を地中海全体を見渡すことのできる場所にお迎えすることができました。
真の父母様は一週間、そこにいらっしゃり、毎日精誠を尽くして祈祷をささげられました。二〇〇九年七月十九日、正に清平でのヘリコプター不時着事故一周年を迎えるその日の朝、突然真のお父様は私を呼ばれました。それで、私と金孝律補佐官は真のお父様がいらっしゃる部屋に走っていきました。すると、真のお父様は「私は今回、スペイン杯(ピースカップ2009)のためにヨーロッパに来たのではない。この日、この時のためにここに来たのだ。写真を撮って、歴史的に残さなければならない」とおっしゃいました。それで、写真を撮ったのです。
そして、真のお父様が、私たちに「一緒に写真を撮ろう。歴史的な写真になるだろう!」とおっしゃり、私と金孝律補佐官も共に写真を撮りました。その写真を見ると、父母様は地中海をバックに立っていらっしゃり、そのときちょうどモナコに入港した「MSC」と側面に書かれた大きな船が写っています。「この日、この時のためにここに来た!」と語られる意味を、私は深く考えてみました。私は、正に、この「MSC」に深い意味があるということを悟りました。
MはMessiah(メシヤ)を意味します。SはSecond、CはComingでMessiah Second Coming すなわち、メシヤの再臨を意味します。また、MはMoonで月、すなわち母親を、SはSunで太陽、すなわち父親を、CはChildren。したがって、宇宙の根本である真の家庭を意味します。さらに、MはMotherで母親を、SはSonであり息子を、CはCooperationすなわち協助です。したがって、母子協助を意味します。「MSC」には、以上のようなメシヤの再臨、真の家庭、母子協助という三つの意味が複合的に含まれていました。
写真撮影後、真のお父様は私たちにみ言を語ってくださいました。創造本然の世界、絶対性などについて語られながら、「今まで、たったの一度も、創造原理から外れた生活をしたことがない。私の生涯の全て、一つ一つが、天の父母様の理想とみ旨、『原理』と一体となった生活だった」とおっしゃいました。靴下を脱がれるときも、「私はこのように脱ぐのだ」とおっしゃりながら、靴下の脱ぎ方を教えてくださいました。「ベルトは、このようにしなければならない」と言われながら外され、「ズボンはこのように脱ぐのだ」とおっしゃりながら、真のお父様は、とても自然に、創造本然の原理的生活をしてこられたことを説明してくださったのです。
翌朝、訓読会のとき、真のお父様は、「昨夜、オンマ(真のお母様)が寝室で、『なぜ子女たちの前で、あのようなことをされたのですか?』と聞くから、『父母と子女の間には恥ずかしいことは何もない。父母と子女の間には境界線がないんだよ』と答えた」とおっしゃいました。二〇〇九年六月一日、韓国で真の父母様の自叙伝『平和を愛する世界人として』が出版されました。そのとき、真のお父様は「自叙伝はノアの洪水審判」と語られたのです。ですから、自叙伝の発刊後、四十日が過ぎ、ヘリコプター不時着事故一周年になるその日の朝、モナコの港に着いたMSC(再臨主)という名前の船は、ノアの箱舟と同じ意味を持った真の父母様の箱舟だと思いました。
真のお父様が、「私は今回、地中海に行きたい。地中海を眺めたい」と語られたみ言には、このような深いみ旨が隠されていたのです。真の父母様のヨーロッパでのシェンゲン勝利の後、ノア時代の洪水審判勝利の後と同じように、新天新地を出発しようとされる天のみ意があったのです。人類始祖アダムとエパの堕落によって引き起こされた六千年間の縦的にもつれ合った全てのことを、真の父母様一代で横的に蕩減していかれる真のお父様の生涯でした。しかし、私たちはそのような内容を前もって悟ることができず、理解できなかったことが、どれほど多かったことでしょうか?
そのような天の摂理的な事情、歴史的にもつれ合ったものを解いていかれるのが、真の父母様の生涯であったということを改めて悟らされました。私が本当に感動したことは、そのとき真のお母様は真のお父様を静かに見守っておられたことです。皆さんもよくご存じのように、ノアの妻はノアと絶対的に心情一体を成せませんでした。ノアがなすことを理解することができなかったのです。ノアが箱舟をつくっているときから、子女たちの前で、夫であるノアを非難しました。ですから、ノアの子女たちもノアと心情的に一つとなれなかったのです。ですから、ノアが裸になったとき、ハムは自分の父であるノアの裸を見て恥ずかしく思い、ノアの裸を隠すようにさせたではないですか?
私はそのとき、「真のお母様は、本当に真のお父様と絶対心情一体となり生活されているかただ。真のお母様は知恵深きかただ。天の摂理を正確にご存知で、常に天の摂理とともに、そして真のお父様と共に歩んでこられたかただ」と感じ、真のお母様に対して、多くのことを悟ることができました。(2013.6.7「世界家庭」2013.8/P.8~)
□文亨進様:ナイジェリアでの話です。5時の訓読会の直前、5分前頃のことです。部屋中の物をお父様が動かしておられるのです。部屋の中はパニック状態でした。そこにお母様と鄭元周(補佐官)もいて、「お父様がおかしくなった!」と言いました、お父様は「気が狂った」と。お父様はベッドに座って、「あれをこっちに動かしなさい」「これをあっちに置きなさい」と、忙しく指示されておられたのです。私も、「はい、お父様、わかりました、こちらですね」と言いながら、対処していました。「そうだ、そうだ。いや、あれはこちらに」というふうでした。その後、お父様は、「よし、訓読会に行こう」と言われ、訓読会で祈祷、宣布など、こなされました。その夜のことです。韓オモニが幹部を集めて、正確に誰を呼んだのかは知りません、しかし、ユ氏がいたことは確かです。なぜなら、ユ氏はその後、私の部屋にやって来たからです。
彼は私に、「朝の出来事をどう思いますか」と尋ねました。「もし、あなたが宗教学者で、土俗宗教の研究でアフリカの村を訪れたとしたら、村の長老に、たとえ彼が死んだ亀の甲羅やビーズ、木の実をいじりまわしていたとしても敬意を払うでしょう」と私は答えました。彼は、「私は文化の違いには、思慮深く対応します」と答えていました。ところが、自分の目の前で、朝のようなことが起こった時、この世の宗教学者ほどの思慮深さを持てないのかというのです。世俗的宗教学者ですら、おかしなふるまいをする村の長老に対して、色々な視点から分析するではないですか。それも出来ずに、「ああ、気が狂った」とは。土俗の村の長老にすら払う敬意を、メシヤには払えないということはあまりにも悲しいことです。
その悲しみを味わいました。あまりに痛々しかったのです。ユ氏に言いました。「もしあなたがお父様をメシヤと信じるのなら、おかしな行いも、何か意味と目的があると考えるべきではないですか」「地上における神様の実体だと信じるのなら、目的ある行動だと見るべきではありませんか」今ではその意味が分かっています。お父様は私達の信仰を試しておられたのです。1980年代から、幹部の一部はお父様がおかしいとささやくことがありました。お父様がまだ60代、70代の時からです。最終的には、お母様もそう信じるようになりました。(2015.9.20)(ナイジェリア訪問は2011.7.14~18)
□MSCクルーズ:ヨーロッパを根拠地とし活動するクルーズ会社。名前の通り、世界有数の海運会社であるMSC(Mediterranean Shipping Company)の子会社である。(Wiki)
□MSCシンフォニア:総トン数65,542トン/乗客定員2,679名/乗務員数約765名/キャビン数980室/全長/274.9m/幅32m/高さ54m/デッキ数13層(うち乗客用デッキは9層)/最高速度20.1ノット/平均速度18.5ノット/(最近デッキ9のキャビンの一部をバルコニー付に改装)
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