人と人が同じ空間で対話するという、従来のコミュニケーションから遠い位置にあるものの一つがオンラインゲーム。スマートフォン向けゲーム市場の拡大も相まって、 名前も顔も知らない他人と遊ぶというコミュニケーションが当たり前になった。そんな匿名性の高いゲームの中には、プレイヤーがその中の世界で結婚できるものがある。この「バーチャル婚」は新しい家族の形になり得るのだろうか。
オンラインゲーム開発を手掛けるネクソンの「マビノギ」は、多人数が同時にインターネットに接続してプレイする。プレイヤー同士が協力して敵を倒したりできるほか、好きなプレイヤーと結婚することもできる。
なぜプレイヤー同士で結婚するのか。 結婚式というイベントに参加してみたいという単純な好奇心によるものもあるだろう。ただゲームの世界とはいえ、結婚式を開くにはその世界のお金が必要なうえ、結婚したからといって特にメリットがあるわけではない。運用本部の阿曽沼義典氏は「現実世界と同じように、好きという感情から結婚しているプレイヤーもいる」と話す。実際にゲーム内で結婚した人に、その動機を聞いてみた。
彼が戦闘で強かったところに惹かれた
玉越駿さん(27歳)と菜摘さん(23歳)はマビノギのゲーム内で結婚した。二人のマビノギ歴は10年以上。プレイし始めた当初はそれぞれ高校生と中学生だった。最初はゲームの中に結婚という仕組みがあることを知らなかった。
2人はゲーム内の戦闘チームで出会った。菜摘さんをリーダーとするチームに駿さんが参加。「単純だけど、彼が戦いで強かった」(菜摘さん)ことがきっかけで駿さんに惹かれるようになった。一緒に遊びながらオンラインの通話ツールを使って会話するうちに、学校生活などゲームとは関係のない日常の話題も話すようになる。自然と心の距離が近づいていった。
バーチャル婚って、始めて聞いたような気がします。
これって、出会いのあり方の一つであることは理解できますが、これからのカップリングを示唆するモノではないようにも思います。
違った意味では、出会い系SNSなどのように、浮気などを助長させる仕組みとして、活用されないことを願います。(2018/01/11 09:29)