ジュニアNISAとVTI
ジュニアNISAは以下のような縛りがあります。
- 子どもが18歳になるまで払い出しができない。
- 1年80万円、5年まで。
- つまり子ども1人400万円積み立てられる。
このような縛りです。
18歳まで80万円積立続けられるわけではない、5年間のみ可能というところに注意が必要です。そうしたことを踏まえてご質問を紹介します。
ジュニアNISAでは楽天VTIと米国市場VTIのどちらが最適か
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たぱぞう様
はじめまして。
いつもブログを拝見させていただいております。たぱぞう様のブログに出会い、手探りながらも海外ETFの購入検討を始めている者です。
日本国内の投資信託・個別株での売買経験がありますが、コストや投資文化の面からアメリカETF(特にVIT)への投資を始めようと考えています。
そこで、もしよろしければアドバイス……というか、たぱぞう様ならどうお考えになるだろうか?と伺ってみたいことがあり、質問申し上げました。
ご回答はいただかなくても結構ですが、お手すきの際にブログなどでお考えをお聞かせいただけましたら幸いです。
2018年より5年間、VTIでの限度額80万円いっぱいを使い、VTI購入を考えています。
子は2017年出生なので、ジュニアNISA期限いっぱいのぎりぎりですね。
そんななか、楽天全米インデックスが登場しました。コスト面で検討しますと、直接VTIを購入していったほうが安いのは勿論なのですが。
VTI→
- ジュニアNISAの年間限度額が80万円と少額で為替手数料や購入手数料負けしてしまうのではないか(※SBI証券
はジュニアNISA買い付けで無料です)
- 少額のため月額でのドルコスト平均法の効果が得にくいのではないか
- 金額買い付けができないため、枠が余ってしまうのではないか
- 資金的には年の80万円を一括で購入することは可能です
楽天全米→
- コストが高く、特に運用開始直後の現在では実質コストが不明確(ETFに比べて大幅にアンダーパフォームしているとの話もあり)
- ジュニアNISAでの運用中に償還となった場合、資金は18歳まで拘束され再投資もできない
という点が気になっています。
昨今では低コストなインデックスファンドや海外投資の環境がそろっていますが、投資信託の償還や国内ETFの上場廃止についても耳にします。
VTIは18年という間に廃止になどならないとは思いますが、楽天全米に関しては…
18年という長期の投資(コストがマイナスの複利となる)、資金拘束がある点を考えると、どちらとも判断ができない状況です。
未来がどうなるのかは誰にもわかりませんが、ご意見をお聞かせいただけましたら幸いです。よろしくお願いいたします。
新米ママ
ジュニアNISAへの取り組み方
学費に活用しようと考えた場合、難しいのは18歳になって払い出しするときにどのように価格変動しているか読み切らないところです。例えば、こういうケースもあり得ます。
- 極端な円高に見舞われている
- 極端な不況に見舞われている
こうなると、せっかく積み立てをしたのに思うようなリターンが得られないタイミングでキャッシュにしないといけないということです。
年限が最長18年、最短13年と比較的長いので、危険性は薄れていますが、例えば中学生の時点から積み立てる、となるとちょっと考えてしまいますね。期間が短いぶん、確実性が落ちるからです。
質問者様の場合は、お子さんが0歳ということですから、様々なリスクは比較的低減されているのかとは思いますが、絶対ではありません。ですので、投資全般がそうであるように、リスクを頭に入れ、余裕資金で運用するのが望ましいです。
間違っても、つみたてNISAの資金が半減したから大学進学ができなくなった、というような追い込み方はしないようにしたいものです。あくまで余裕資金での運用ということですね。
そうしたことを踏まえてお答えすると、楽天VTIは優れていますが、おっしゃる通りまだ歴史が浅くトラッキングエラーのリスクや償還リスクが見極め切らないところがあります。これもささやかなリスクの1つです。
現時点では、まずそういうエラーが起きる可能性が低いVTIの直接買い付けのほうが理にかなっているという考えもあります。避けられるリスクは避けて投資するのが良いです。ましてや、学費の原資と見込んでいるならば、ここはコンサバに判断して良いと思います。
ジュニアNISAでの買い付け手数料はSBI証券だと無料ですので、私ならば、今年はVTIを直接買っておき、様子を見て来年以降どちらにするか考える、ということにします。
今後、月日を経てトラッキングエラーが少なくなり、運用額も順調ならば楽天VTIがでもよいでしょうね。ご質問ありがとうございました。
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