0オイコノミア「明日から使える!実りある“会議”の経済学」[解][字] 2018.01.10
ちょっと気が付いた時にやって頂くといいかもしれませんね。
絶対やります。
(テーマ音楽)
(又吉)突然ですが皆さん会議についてどう思いますか?…みたいなのも結構多いので。
よくやるんですけど……という部分に関してはいいと思うんですけども…。
…に関しては僕はあんまりこう…。
(取材者)Why?Why?会議?あんまり好きじゃないですね。
(取材者)どうして?まさに会議は世界共通の悩みの種!無駄な会議ってホント無駄ですもんねぇ!2017年にグローバル企業が行ったアンケート調査によれば会議時間が必要以上に長いと答えた人がおよそ7割。
更に会議を削減すれば労働時間が短縮できると答えた人がおよそ8割。
つまり会議に意味を感じている人ってかなり少ないのです。
更にアメリカでの調査報告によれば1日に5,500万件もの会議が行われ無駄な会議による損失は年間700億ドル以上だとか。
ひょえ〜。
(坂井)は〜い皆さん駄目な会議お疲れさまでした!
(もぐら)えっ!?慶應義塾大学の坂井豊貴先生が無駄な会議をめった斬り!経済学を使って超効率的なオイコノミア流「理想の会議術」を伝授しちゃいます!今回のゲストは鈴木おさむさんです。
よろしくお願いします。
(鈴木)よろしくお願いします。
おさむさん今回初出演…。
初出演ですよ。
経済学ってどんな印象をお持ちですか?嫌いですね。
嫌いですか。
僕はあのう大学の経済学部を中退してるんですけど授業に出ててもう名前が難しい?ナントカクラティスナントカテレスっていう名前ばっかり出てきましてすごいだから経済の話は好きだけど経済学は難しいっていうイメージがありました。
なるほど。
でも最近の経済学は非常に実用的な身近な問題を具体的に解こうと。
使える理論とか理屈っていうのもいっぱいあったりするんです。
はい。
そういうのを教えてくれたら僕も行きましたよ大学に。
(笑い声)そうですね。
今回のテーマはかなりおさむさんにとって身近だと思うんですけど「無駄な会議改善」っていうテーマなんですよ。
いやもう大嫌いです。
無駄な会議は。
大嫌いですか?でも毎日会議されてますよね?会議は好きですよ。
会議はホントに多い時は1日10個とか。
10個ですか!へぇ〜!最長はえ〜っと15時間とか。
15時間?はい。
あの…。
何時何時でやってるんですか?夜8時から8時〜8時でしょ。
だから昼ぐらいまで?そのときには「今日は面白いことを思いつくまで帰しませんよ」って言われました。
恐ろしいですね。
ちょっとここでですね会議にまつわる面白い絵を見て頂きたいんですがこちらです。
これですね…。
なんですかこれは?ウィーン会議と言います。
19世紀に行われたウィーン会議。
ナポレオン失脚後に各国の代表が集まりヨーロッパの秩序を決めようとしたらしいのですが…。
はい。
まるで会議に見えませんね。
遊んでるんですかね。
この人の意見を採用したい。
個人的には。
うん。
ジャンプしてる。
ジャンプして!これ踊ってるんですか?そうなんです。
「会議は踊るされど進まず」というキャッチフレーズがありまして自分の国の利害ばっかりこう主張して全然1つにまとまろうとしない悪い会議の例なんです。
うん。
無駄な会議ってどんな会議というイメージが強いですか?その議長となる人が議題を持ってこない会議。
例えばじゃ何かの企画の時にもこういうものをやりたいんだけどっていうベースを持ってきてくれるんだったらいいんですけど「なんか面白いことないの?」って言われる人もいるんですけどそれは確実にうまくいかないですね。
へぇ〜!あとその議長が議長になるのか独裁者になってしまうのかっていうのでも違うんじゃないですかね。
やっぱり。
一番腹が立つのは自分が言ったアイデアをですよその独裁者の人が2時間後に自分の意見として言うときあるんですよ。
それ言ってたけどなってありますよね。
言えないですけどでも終わってくれるんだったらいいかっていうことの刺し違えみたいなとこで…。
でもその会議と経済学というのは何か関係があるんですか?経済学って基本的に無駄を無くそうっていう学問分野なんです。
だから会議も無駄を無くして効率的にテキパキとうまく進めるようにやろうと。
経済学には社会的選択理論という分野があるんです。
社会的選択理論?そうなんです。
はい。
要は…井戸端会議やブレインストーミングなど世の中にはさまざまな会議がありますが…ここでは参加者で構成された集団によるフォーマルな意思決定を行う場と定義して考えます。
そもそも人はなぜ会議をするのか?そこには1人で考える以上のメリットが「2つある」と坂井先生は言います。
まず1つ目なんですが「いろいろな問題に対応できる」。
ああはい。
ちょっとですねこちらの模型を使って説明したいと思います。
会議室に黒さんピンクさん青さんとか7人7タイプの人がいます。
得意分野があるわけです。
例えば議案赤タイプの議案が出たとしましょう。
そしたら赤さんはこれに対してよいアイデアを出すことができる。
青のタイプの議案が出たら青さんが何かよいアイデアを出すことができる。
黒タイプの議案が出た時は黒さんがよいアイデアを出すことができる。
いろんなのに対応できるっていうことですよね?そうなんです。
会議っていろんなタイプの問題ってやってきますよね?例えば番組を作る上で確かにいい番組だと例えば僕は結構パッケージを作るのが得意なんですよ。
パッケージを作るのが得意なんですけど具体的なネタっぽいものが大喜利的なことが得意な作家さんもいるんですよ。
僕そういうの苦手なんですよね。
そういうこう種類が違えば違うほど…だから得意技が違うと…。
芸人さんもそうじゃない?僕もなんかライブとか出たときに後輩で僕より暗いやつもたまにいるんですよ。
(笑い声)芸人で暗い枠ってあるんで。
僕が一番後輩のときは暗いやつやらせてもらうんですけど僕より暗い後輩がおるときはそいつにそれあげんとアカンからいつもよりちょっと明るめでやりますもんね。
(笑い声)基本的にはまあそれぞれなんか特性がある人が…そうですね。
やっぱり…うん。
2つ目のメリット「間違えにくくなる」。
うん。
はい。
何かしら正解を探そうという問題を考えているときに人がたくさんいたほうが正解しやすくなるんです。
だからボスとなる人がこれ明らかに間違っている意見だなっていう時もあるんですよ。
そういう時は僕らが裏で結託して連絡し合って「今日はあの意見潰そうな」とかなるんです。
(笑い声)どういう…何となく雰囲気でやっていくんですか?みんなでこう…。
「それなんですけどこうこうこうで僕1日考えたんですけどこうじゃないですかね〜」って言って「う〜ん」って言うと今度は裏で握っているBのやつが「僕もねそう思ったんですけど」って言って。
だから間違えにくくなるっていうことでの考える間違えも正していけるっていうのが会議ですよね?会議を行う2つのメリット。
これらはいつでも得られるわけではありません。
ある条件を満たす必要があります。
それは…。
はい。
それをですねこれから考えていくために実際に会議の実験を行ってきました。
はいはい。
はい。
又吉さんの後輩芸人と「オイコノミア」の制作スタッフが集まってですね又吉さんのためのキャッチフレーズを会議で考えてきました。
僕の?そうなんです。
無いですからね僕。
自分では「よしもとの暴れ太鼓」って言ってるんですけど誰も受け入れてくれないんで。
今日は皆さんに会議をしてもらいます。
お笑い芸人としてまたですね小説家として。
また映画の脚本を書いたりもして。
いろいろですね多彩に活動する又吉さんをうまく表すキャッチフレーズを皆さんに作ってもらいたいと思います。
最初はですね特に経済学的なルールなしで皆さんに自由に会議してもらいます。
今回又吉さんのキャッチフレーズ会議に招集したのはユニークな名前の後輩芸人たちと…。
番組スタッフの総勢10人。
さあ「よしもとの暴れ太鼓」を超えるキャッチフレーズは出るのか…!?決めますか。
じゃあ。
そろったところで。
ねえ。
もぐらが進行するんですね。
キャッチフレーズって言ってもねどういうのが。
(赤嶺)私又吉さんっていったら本のイメージですね。
パッと浮かんだのは。
で又吉さんってなんか秋が好きなイメージがあるんで。
あっそう。
「秋をめくる人」っていう。
(もぐら)ああ。
本とも重ねてその作品の中にも割と秋の描写だったりが…。
どうですかね?春夏冬使えないからね。
(久保)そうっすよね。
(赤嶺)ああでも。
秋だけってなっちゃうと駄目でしょう。
(おきつ)本のタイトルと絡めたりしてあの「火花散らし劇場へ」。
ハハハッ。
こっちのほうが恥ずかしいですよ。
3作目4作目出た時とかに使えなくなっちゃう。
(久保)そうっすね。
でもせっかくいい案を。
いや〜。
(もぐら)いやいや書かなくていいよこれ。
みんないいねってなったやつ書いたほうがいいから。
そこで選ぼう。
(スタッフ)又吉さんちょっと暗いイメージがあるので開いてもっとこう解放していってほしいなという思いを込めて「チャック全開個性も全開」ってどうですか?
(もぐら)いやいやチャック全開は…。
たまに開いてませんか?開いてないですか?いや開いてないでしょう。
(スタッフ)開いてないか?開いてるわけないでしょうね?
(久保)今おきつさんの意見「火花散らし劇場へ」と言ったじゃないですか。
なのでそこから「ちらし」っていうのが気になっちゃって。
「ちらし寿司」「ちらし寿司寿司」とかがいいですね。
何言うてんの?
(久保)分かります?いろんな要素が入っての又吉さん。
だから「ちらし寿司寿司」。
(赤嶺)「ちらし寿司」。
ありがとうございます!じゃあ一応書いときます。
(鈴木)否定しにくいですよね。
会議って。
(もぐら)今のお寿司の話だもんね。
(久保)まあ。
(スタッフ)まあ何か私も似たような髪形なので親近感があるのでなんか「ふわふわ」みたいなのを入れたいな。
かわいいんで。
髪形似てますしね?しかもなんか…。
えっ髪形ってこれ自分でコテで巻いたっていうよりはパーマかけたみたいな感じ?いやもう地毛なんで。
(久保)え〜っ!?地毛なんですか。
えっ?ちっちゃい頃からずっとその髪形で…。
ああそうですね。
(もぐら)今みたいな感じで盛り上がっちゃうとちょっとね。
地毛なんだみたいな。
又吉さんのキャッチコピーだから。
(赤嶺)又吉さんの話してるつもりでした。
すいません。
(もぐら)地毛なんだみたいになっちゃうと。
今書かなくていいんじゃない。
(赤嶺)いやでも。
あとはじゃあ何かありますか?
(もぐら)結構いいなって事ですね。
これは駄目な会議ですね。
又吉さんのファッション村長感があるんで「おしゃれ村長」みたいな。
(鈴木)うん。
いいじゃん。
おしゃれ村長。
恥ずかしいなこれも。
(もぐら)まあ村長っておしゃれじゃないからね。
おじいちゃんですからね。
そうですよ。
又吉さんはやっぱねえこう歩き方が結構ペタペタ歩くじゃないですか?ああしてますね。
(もぐら)「ぺったん」にすればいいんじゃない?ぺったん。
(もぐら)ぺったん。
「ぺったんぺったんまったん」ですよ。
ああ。
ねぇ?
(赤嶺)ああって。
これですよ!だって又吉さん「まったん」って呼ばれてるじゃないですか。
親密な方から。
でも今までの又吉さんのイメージとかけ離れすぎて。
じゃあ例えばどんな感じのキャッチコピーとかが?例えば…。
否定だけされてもね。
(久保)そうっすよね。
意見がない。
代わりの意見出してもらわないと。
やっぱりこういうキャッチコピーは…。
じゃあちょっとねぇこれでいいですかね。
「ぺったんぺったんまったん」ということで。
赤嶺が1だとしても1対9でこれもちょっと多数決使わせてもらいます。
「オイコノミア」で学ばさせて頂きましたんで。
挙手もしてない多数決!
(もぐら)ええ。
多数決使わせてもらいます。
それでは会議の結果キャッチフレーズはこちらに決まりました。
「ぺったんぺったんまったん」。
又吉さんどうですか?いやいいわけないですよね。
いいわけないですよ先生。
せっかくですねこれ「ぺったんぺったんまったん」。
名刺まで作ってきたんですよ?紙もったいないですって。
(鈴木)ホントですよ。
どうぞ。
この「ぺったんぺったんまったん」。
僕は最低だと思うんですけどもでもねこういうのって不思議なもんで恐らくこの会議のVを見たからっていうのもあるけどこれすごいノリのいい会議でこれが出てきたら多分なんか面白く感じてるはずなんですよ。
ああなるほど。
出てきたものってなんかすごい気が入るというか。
ええ。
そう。
だからこれ駄目な会議で決まったんだろうなとかっていうのってなんか分かるんですよね。
会議の雰囲気がその出てくるものにも反映される。
出てくると思うんですよ。
やっぱり。
やっぱりまあ今の会議は駄目でしたよね?駄目です。
いろいろ問題点が…。
何が駄目だったかって言うとまず1人すごい存在感の大きい人がいましたよね。
なんかこう態度がでかい感じの。
もぐら。
もぐら君。
ああいうのをボスと言います。
ボスがいる会議はよろしくないです。
参加者が自由に意見を言うことができなくなり結論もボスの独断になりがちです。
うん。
うん。
回していろんな人の意見を聞くのはいいんですけど結局自分の意見を通してるじゃないですか。
そこが一番の問題ですよね?そうですよね。
やっぱり会議って何人もの複数の人間がいるっていうのは特徴だしいいところであるはずなんですよね。
はい。
でも…ある時やめた番組があるんですけど何がしんどかったのかなと思うと…そのピースを埋めていくっていうのはその決定権を持ってる人が欲しいと思ってるようなことを何なのかをみんな考えながら出していくになっちゃってる…。
そうそう。
結局「じゃ何のために会議開いたんだ」っていうのがあったりとかうまい人はそのときの会議でもみんなのことメッチャクチャ褒めるんですよ。
メチャクチャその会議で褒めて「いいねいいねなるほどねなるほどね。
分かった分かった。
じゃあ考える」って言ってみんなのいないところで決断するんですよ。
なるほど。
目の前で却下するのとかって結構気持ちが萎えるでしょ?もうひとつすごく重要なのは参加者の人数なんです。
先ほどはですね。
何人いました?参加者10人いました。
これやっぱり多いんですよね。
駄目な会議の特徴その2。
参加者が多いこと。
一人一人の存在感が低下し会議に貢献しようという意欲が下がってしまうのです。
う〜ん。
また他の人がどうせなんかいい案言ってくれるから自分はそれにただ乗りフリーライドしようというふうにも考え始めます。
そういうところでフリーライドというか大人数の会議になんかおるけど特に何もやってないっていう人はやっぱり淘汰されますか?いやだからこれが淘汰されんだったらいいんですけど淘汰されないのが多かったりしますよ。
結構番組によってはあるんですよ。
テレビの会議で30人とか。
30人ですか?全然あります。
僕嫌いなんですよ。
そういうの。
多人数会議ってデメリットすごいデメリットが最近思ったんですけど10人超えて15人とか20人になってくると参加してない人が圧倒的に多くなるんですよ。
そいつらが会議を出たあとに好き勝手な意見を言うんですよね。
あの会議はよくないとかあいつ駄目だとかって外で言う事がまた蔓延するから結果すごくこう誰もリーダーシップを取れなくなったり番組っていうかその会議自体の質が下がる。
会議の参加者とか人数とかそういうのを最初に設定をちゃんと決めないと駄目ですよね。
会議の理想的な参加人数とは何人なのか?今会議の効率化を徹底して行っているのがこちらの企業です。
会議を見せてもらうと…。
この日の人数はビデオでの参加を含め7人。
多くの会議室が最大8人というスペースで設計され参加人数を絞っています。
会議時間は30分単位で設定。
時間厳守で遅刻はもってのほか。
終了時刻も創業者でさえ破ることは認められません。
(河野)一つ一つ効率化っていうのをすごく重視しているので会議も効率的に…「同じチームでもこんなに人数出る必要ある?」とか「代表してこの人じゃないの?」とか「意思決定者は誰なの?」って……っていうことを心がけています。
広報の河野さんのある日のスケジュールを見せてもらうと会議が7つ。
繁忙期には1日20もの会議をこなすそうです。
すごい!一つ一つの時間を短くすることで逆に多くの会議をこなすことができ全体として高い生産性につながっていると言います。
(河野)やっぱりそこは必要ですかというのが問われると思います。
テクノロジー業界は特にペースが速いのでやっぱりそこをみんな……ということだと考えてます。
ブレストなどのアイデア出しは会議室ではなく休憩用のミニキッチンで行うことも。
創業以来開けた議論が行われる社風を大切にしているそうです。
どうしても参加者が多い発表の場はこんな道具を使うことも!?年末の発表会では持ち時間は1人2分。
参加者のプレゼンが長いと…。
(ゴングの音)こうして急がせます。
これなら雰囲気は明るいままで人数をさばくことができます。
いやいろいろ工夫しているんですね。
恐れ入りました!やっぱり人数はあんまり多くなかったですね。
最大8人っていう。
やっぱりみんなに会議で話すチャンスを与える仕組みを作りますよね。
ああやって。
僕実はこの企業の方と先日会議する機会があって。
(坂井又吉)へぇ〜!たまたま。
ですごいやっぱり優秀だったんですよね。
その時に気付いたのが「これはいいこれは要らない。
こういうんじゃないです」って。
結構イエスノーをハッキリ言ってくれるのが。
だから逆に今度イエスと言われた方向に対してまた選択肢が出せていくからまたこうなったらどんどん狭めていけるから時間をショートカットしていく近道でもあったりするのかなと思いましたね。
なんか欲出しすぎる人いるじゃない。
それに対して絶対それ違うのになって。
でもちょっと気になるから聞いちゃうみたいなって会議が長くなってくるよね。
やはり複数ある案の中で1つ選択して…そのほうがやっぱり全体のパフォーマンスが上がりますよね。
ゴングっていうのもちょっと変わってましたよね?ゴング面白いですよね。
ゴングが前にあることで時間っていうのはすごく貴重な資源なんだっていうメッセージが伝わっていると思うんです。
ホントそう思うわ。
経済学は機会費用っていう言葉を使いますが会議に出てる人っていうのは当たり前ですけれどそれ以外の仕事っていうのはその時間にはしていないわけですよね。
うん。
それ自体はロスなわけですよね。
無駄な会議は生産性が低く参加者の機会費用が高くなります。
参加しなくてもよい人は他の仕事に専念し機会費用を減らすことで会社全体のパフォーマンスは高まります。
では理想の会議とはどんなものなのか?街の人の声を聞いてみました。
どうぞ。
確かにそういう無駄な会議は多いと思いますしはいもっと効率化できたらいいなというふうには思いますけど。
一人一人の人が多分自主的に参加するようにならないと駄目だと思うんですけど多分その環境もあると思います。
その会社全体の雰囲気だったりとかもっと参加型にできればいいんだと思うんですけど。
いろんな意見があるようですが経済学でどうすれば理想の会議ができるのか?ということで!は〜い皆さん。
駄目な会議お疲れさまでした!
(一同)えっ!?坂井先生がダメ会議を一刀両断!又吉直樹のキャッチフレーズ会議を大改造です!あれだけ何時間もかかって結局決まったのは「ぺったんぺったんまったん」。
何なんですか?それは。
自由に意見が出しにくいということでちょっとこの会議からは退散してもらいましょう。
えっ!あちらにどうぞ。
えっ?えっえっ。
更に…。
ず〜っとスマホを見ていた侑太郎君。
あとは始終うわの空だった橋本君。
あちらにどうぞ。
メンバーを厳選し参加人数を減らします。
最近の熟議の研究によれば7人以上になると自由闊達な議論ができなくなるのだそうです。
う〜ん。
これから皆さんにもう1回会議をしてもらいたいと思うんですがちゃんと公平に進行する議長が必要です。
この場ではですね今一番しっかりしてそうな赤嶺さんに議長をお願いしたいと思います。
では経済学に沿った初期設定で今度こそ又吉さんのキャッチフレーズを決めてみましょう!又吉さんのキャッチフレーズを考えるということで何かちょっとでもワンフレーズでももちろんキャッチフレーズでもいいんで何かあるよっていう方よかったら。
(水川)やっぱり又吉さんってふだん寡黙なイメージというか物静かなイメージがあって。
でも…でもひと言でバッと爆笑をかっさらうという。
そのカッコよさがあると思うので「沈黙の殺し屋」。
(鈴木)恥ずかしいな。
お笑い芸人のキャッチフレーズじゃないでしょ。
そうですよね。
「沈黙の殺し屋」って書いて「サイレントアサシン」。
(笑い声)又吉さんでもすごい存在感がある方なんでいざって時に又吉さんがいらっしゃったら完成させる完成するという感じな。
コンビ名とかと掛け合わせて「ラストピース」。
解散したみたいになる。
いろんなところの分野はすごい優れているじゃないですか。
いろんな力を掛け合わせてるので私は「ちょっと高級なちらし寿司」っていう…。
まだ言うてる。
ごはん。
「文学的ラーメン」っていうのを思いついて芥川賞も受賞されているので文学とかそういうワードをやっぱり入れたいなっていう。
(久保)又吉さんっていったらやっぱりラーメンっていったら縮れ麺ですよね。
どっちかっていったら。
縮れ麺ってなると味が浸透しやすいし絡みやすいじゃないですかスープが。
止めにくいですよね。
より一層おいしく感じるしと思ったら…。
はい。
こういうところで大切なんですが議長はですね不規則発言を制してください。
話が脱線したときは議長が制すこと!うん!「髪は切れぬが頭は切れる」。
(スタッフ)「又吉格好よし頭よし」。
(一同)ああ。
「【ここに文章を入れてください】」っていうキャッチフレーズ。
会議開始から20分。
7つの案が出てきました。
ここから意見を集約していきます。
まあこれにちょっと味付けでもいいですしこれみたいなリズムででもいいですしなんか…。
「又吉格好よしちらし寿司」とか。
(久保)あっ韻を踏んでる。
「沈黙のちらし寿司」。
(笑い声)
(久保)カッコよすぎる。
スポットライト浴びてますね又吉さん。
「文学的ちらし寿司」?全部ちらし寿司に吸い込まれていく。
いろんな才能があるというところをちらし寿司に置き換えていけると。
そうです。
はい。
もちろん。
ちらし寿司単体だとちょっと又吉さんのイメージから離れてて分かりにくいので「文学的ちらし寿司」みたいなザ又吉さんのイメージの強いものが付いていると分かりやすさが出るような気がします。
そろそろ皆さん意見が出尽くした頃だと思うんです。
ここで会議の進め方の規則なんですが「ロバート議事法」というものがあるんです!ここで坂井先生が会議時間を劇的に短縮できる決め方を伝授!その名もロバート議事法です。
まず議長が皆さんの意見を集約し原案となるA案を提案します。
そしてこのA案に対し対抗案を早い者順で募集。
いくつかの案が出た場合対抗案同士で多数決をかけ最後にA案と対決させます。
この決め方を使うとみんなが納得いく結論が早く出るんですって!本当!?とりあえず一番盛り上がったちらし寿司を原案Aにしてみましょうか。
はい。
こちらが原案A案で「文学的ちらし寿司」。
「リテラチャーし寿司」っていう。
(笑い声)文学的っていうのが英語で言うと「リテラチャー」らしいので。
赤嶺議長が原案を発表したあとかたまりさんが対抗案を挙げました。
ここでロバート議事法1つ目のルールを使います。
原案に対抗するものを提案するときには1人味方が必要だっていうのがあります。
それセコンドっていうんですけれどどなたかこの中であの対抗案にあっそれ支持するってセコンドにつく人いますか?
(スタッフ)ああじゃあつきます。
あっ。
はい。
セコンドが1人現れたんで「リテラチャーし寿司」は正式な対抗馬として認められました。
ああ。
更にこれに対する対抗馬ってどなたかありますか?こちら読みは一緒なんですが「文学的ちらし寿司」の「詞」ごんべんをつける形なんですけどこれちょっとなんかやっぱり言葉を伝える職業がまあ芸人さんであってでも書き物でもやっぱり優れた方なのでちょっとなんかめでたいつたえし〜じゃないですけどいろんな分野の「し」を伝えるという意味でこの詞にしたんですけどいかがでしょうか。
遥さんへのセコンドになろうっていう方いらっしゃいますか?私いいと思います。
セコンドがつきました。
というわけで遥さんの案も1つ正式な対抗馬として認められました。
他にまだありますか?文学で推すよりも「お笑い的ちらし寿司」。
と言ったほうがいいんじゃないかなと思ったんですが。
セコンドは…。
つかない。
というわけでですねこの場合はこれはですねもう審議の対象となりません。
案としては却下されます。
今回早い順に3つの対抗案が出ました。
ただしD案にはセコンドがつかないため対抗案として成立しません。
ここからはあとから出された順に2つずつ多数決し決定案を出していきます。
まずC案とB案を多数決。
最終的に勝ち残ったほうを原案と多数決します。
これがロバート議事法の決め方です。
よっしゃい!えっ?この3つで決まってしまうんですか?この3つの中から選ばれます。
そうか…。
(笑い声)では「文学的ちらし寿詞」のほうがいいと思う人手を挙げて下さい。
はい。
はい。
4名。
「リテラチャーし寿司」がいいと思う方。
3名。
というわけでこの場合4対3で「文学的ちらし寿詞」が勝ちます。
勝利したのは対抗案C。
このあと原案と多数決します。
「文学的ちらし寿詞」。
「詞」のほうあっちを支持する方。
5名。
原案のほうの普通の寿司のほうの「文学的ちらし寿司」を支持する方。
2名。
というわけでですね結局5対2で「文学的ちらし寿詞」あっちのほうごんべんがついたほうがですねこの場で決定となりました。
前回の半分以下に短縮できました。
しかもみんな納得する形での結論が!いや〜こんな決め方あるんですねぇ。
よかったよかった。
という事で「文学的ちらし寿詞」に決まりました。
又吉さんどうですか?新しいキャッチフレーズ生まれたわけです。
「文学的ちらし寿詞」。
また作ったんですか?はい。
こちらもですね名刺を作成してまいりました。
僕はすっごいこれ気に入っているんですけれど又吉さんは?自分ではなかなか分からないんですけど。
はい。
そうなってくると「ぺったんぺったんまったん」も捨てがたいなってちょっと思います。
ああ。
かわいげがなんかあって自分でやっぱり文学的とかちょっとねえ恥ずかしさが…はい。
なかなかね自分のキャッチコピーこれですよって言われていいって言うのも難しいと思いますけどでもいいですよねやっぱり。
さっき出てたロバート議事法は有名なんですか?あれは。
はい。
これはアメリカでは非常に有名でして1876年にアメリカの軍人であったヘンリー・ロバートさん将軍がですね。
将軍がね。
はい。
議事をうまく進行するために考え出した規則なんです。
できますねそいつは。
フフフッ…。
ヘンリー・ロバート。
彼がですね膨大な規則集を作ってですね今回はそのうちの2つを特に使いました。
ああもっといっぱいあるんですよね。
ホントはね。
ロバート議事法は。
こう決めるとどういうメリットがあるんですか?これロバート議事法の決め方なんですがこの決定のしかたっていうのは早いんです。
これってすごく重要なポイントなんですけれど最初に対抗案を言ったほうがあとから対抗案を言うよりは得なんです。
ふんふん。
普通会議ってあとで意見を言ったほうが有利になるってことが結構ありますよね?でもですねこの決め方をやってると先に言ったほうが得なんです。
う〜ん。
あっそういうことか。
ロバート議事法の特徴は早く結論が出せること。
先に出した案ほど多数決する回数が少なくなるため参加者が意見を出し惜しみすることがなく時間短縮につながるのです。
う〜ん!なるほど!納得!みんながねやみくもにね同時にやっていくよりも潰していくってことが大事ですよね。
みんながしかも納得しながら消していくっていうことですよね。
納得感もたせるためにはルールがあらかじめ決まってると納得ってしやすいんですよね。
そりゃそうですよね。
スポーツと一緒ですよね。
みんな納得する。
はい。
なんか会議の時A案が出てみんなで話してB案出てC案出たらA案が成長していってるっていう感覚になるから確かにこう出きったところから最初の原案に戻るっていう作業ってあんまりしてなかったかもしれないですね。
もちろん前提としてはA案が相当練られたものであらねばならないというのはあります。
議長の責任は大きいってことですよね?すごく大きいです。
やっぱり組織の中で会議をちゃんと前に動かすためにはですねルールをちゃんと設定する必要があります。
単に人が集まるだけではいけない。
う〜ん。
こうして経済学による理想の会議の条件が出そろいました。
これらを満たすことができれば無駄な会議が劇的に改善できるはず!お悩みの皆さんあしたから是非お使いください!どうぞ。
おさむさんここまで会議をいろいろお話ししてきましたけど。
いやあの面白かったです。
僕がずっと長年会議やってきていい会議悪い会議って自分のなんか感覚で覚えていたことが整理されました。
割と経済学的な考え方で当てはまりました?当てはまった。
当てはまった。
やっぱいい会議はちゃんとそういうことを自然とやっているんだなっていう。
無意識にね。
でもやっぱホント一番学んだのは初期設定が大事だと思いました。
その会議を開く上でのメンバー選びキャラクター選びとか。
だからやっぱりボスを置かないのもそうだし会議をやらせる上司がその会議をどういうふうにスターティングメンバーを選んであげるかっていうのも役割なんだなと思いましたね。
どうですか?会議してみようという気になられましたか?ホントにあのう少し思いましたね。
なんか1人で3つぐらい3案ぐらいを見つめながら2日ぐらいどれがいいんかなって捨てがたいっていうときがあるんですよ。
1人だと。
それは会議で信用できるそれぞれの意見とかを聞くと確かに決めれるというか十分ふんぎりがつくというか。
そういうときもあるやろうなと思いました。
はい。
「長いからマジメという考えはすてよう」。
2018/01/10(水) 22:00〜22:45
NHKEテレ1大阪
オイコノミア「明日から使える!実りある“会議”の経済学」[解][字]
会議なんて時間のムダ、と思いがち。でも短時間で大きな成果を出せる方法が経済学にはある。それに会議にはメリットも!!明日からの会議を有意義にする条件とは?
詳細情報
番組内容
ゲストの鈴木おさむさんは、一日に10個の会議に出ることも。今回「又吉直樹のキャッチフレーズを考える会議」を実施。ぐだぐだだったのが、経済学の考え方を持ち込むことで劇的に改善、よい成果が得られた!また、効果的な会議で知られるインターネット企業を取材、創業者ですら遅刻すると入室できず、30分単位で会議室を運用する。会議ですばやい意思決定ができると、そのメリットは絶大だという。
出演者
【ゲスト】鈴木おさむ,【出演】又吉直樹,【解説】慶應義塾大学教授…坂井豊貴,【語り】朴ろ美
ジャンル :
ドキュメンタリー/教養 – その他
趣味/教育 – 生涯教育・資格
情報/ワイドショー – 暮らし・住まい
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
日本語
サンプリングレート : 48kHz
2/0モード(ステレオ)
日本語(解説)
サンプリングレート : 48kHz
OriginalNetworkID:32721(0x7FD1)
TransportStreamID:32721(0x7FD1)
ServiceID:2056(0x0808)
EventID:5240(0x1478)