【2017-2018】長野の冬の夜を彩るイベント7選。軽井沢高原教会から善光寺まで
凛とした寒さに包まれる長野県の冬。各地で寒冷地ならではの澄んだ空気や雪景色を利用した、美しく幻想的な夜のイベントや祭りが開催されています。今回は、その中から特に長野県の魅力を楽しめるものを厳選してご紹介。満天の星のもと、白銀の世界が広がる長野の夜だからこそ出合える景色がたくさんありますよ。
【軽井沢町】聖なる森が光に包まれる「軽井沢高原教会クリスマスキャンドルナイト2017」
また、毎週日曜に開催される「星空式」では、クリスマス4週前からキャンドルに日曜ごとに1本ずつ火を灯し、クリスマスを祝う「アドベントキャンドル」を実施。教会に集まった人々で隣の人へと炎をつなぐ、神聖な時間を過ごせます。
さらに、金・土曜はハンドベル、日曜と12月25日はハープ演奏や牧師の講話とゴスペルを組み合わせたクリスマス音楽礼拝を開催。教会内に響く音楽や、ギフトをテーマにした牧師の言葉を聴いて、その感動を大切な人と分かち合いましょう。
軽井沢高原教会 クリスマスキャンドルナイト 2017
[会場]軽井沢高原教会(長野県軽井沢町星野)
[開催期間] 2017年12月1~24日の金・土・日曜、12月25日
[開催時間]イルミネーションと光の十字路・ランタン散策:期間中毎日18:30~21:00/ハンドベルの調べ:金・土曜19:00~・19:20~・19:40~各10分/ハープ演奏:日曜と12月25日18:45~19:00/クリスマス音楽礼拝:日曜と12月25日19:30~20:00/星空式:日曜と12月25日20:00~20:15
[料金]無料
[定休日]月~木曜
0267-45-3333
【安曇野市・大町市】長野県内最大級のイルミネーションイベント「光の森のページェント」
2017年度のコンセプトは、「幻想的な世界で“わたし”が輝く」。自然の中という立地とインタラクティブな演出で、幻想的な世界がつくり出されます。
さらに今回は「7つの宝石の秘密」と題し、イルミネーションで輝く森の中に秘められた“7つの宝石”をすべて集めるイベントも開催。7つ全てを集めると“真実の宝物”にたどり着けるのだとか。スマートフォンを使って2地区のイルミネーションスポットを巡り、7つの宝石を集めてみましょう。
また、堀金・穂高地区では「光と花火のショー」、大町・松川地区ではコンサートなどのイベントが行われるほか、両地区でクラフト体験や屋台なども楽しめますよ。
ツインイルミネーション「光の森のページェント」(アルプスあづみの公園 堀金・穂高地区)
[会場]国営アルプスあづみの公園(長野県安曇野市堀金烏川33-4)
[開催期間] 2017年11月11日~2018年1月8日
[開催時間] 16:00~21:00(12月31日は18:00~25:00)
[料金] 入園料大人(15歳以上)410円、小人(小・中学生)80円、シルバー(65歳以上)210円 ※同日ならば1枚のチケットで両地区入園可能(クラフト体験等は別途有料)
[定休日]月曜(12月18・25日は開園)、1月1日
0263-71-5511(アルプスあづみの公園 堀金・穂高地区管理センター)
ツインイルミネーション「光の森のページェント」(アルプスあづみの公園 大町・松川地区)
[会場]国営アルプスあづみの公園(長野県大町市常盤7791-4)
[開催期間] 2017年11月11日~2018年1月8日
[開催時間] 16:00~21:00
[料金] 入園料大人(15歳以上)410円、小人(小・中学生)80円、シルバー(65歳以上)210円 ※同日ならば1枚のチケットで両地区入園可能(クラフト体験等は別途有料)
[定休日]月曜(12月18・25日は開園)、12月31日、1月1日
0261-21-1212(アルプスあづみの公園 大町・松川地区管理センター)
【上田市】鹿教湯温泉が灯と雪できらめく「氷灯ろう夢祈願」
旅館が連なる湯端通りから内村川にかかる「五台橋」を経て、「日本三大文殊」のひとつとされる文殊堂前の46段の石階段や薬師堂周辺まで「氷灯ろう」が並ぶ景色は感動的。イルミネーションとは異なる温かみを感じます。
また、鹿教湯温泉最古の源泉跡に立つ共同浴場「文殊の湯」の露天風呂からは、湯に浸かりながら氷灯ろうが輝く雪景色を眺めることができます。
なお、約200個の氷灯ろうは、毎日16時30分頃に「文殊の湯」前で火が灯されます。その時間帯にこの場所に集まれば、誰でもたいまつで火を灯す作業を体験できます(参加無料、予約不要)。
氷灯ろうに願いを込め、自ら点灯することで成就を祈願できる「夢祈願氷絵馬」も人気で、鹿教湯交流センターにて1,000円(税込)で販売されています(要予約)。
雨や雪、強風などの悪天候で氷灯ろうの点灯が困難な日は中止になる場合もあります。例年2~3日は中止に見舞われるそうなので、心配な方は鹿教湯温泉旅館組合事務局まで事前にお問い合わせを。
鹿教湯温泉「氷灯ろう夢祈願」
[会場]長野県上田市鹿教湯温泉
[開催期間] 2017年12月27日~2018年1月31日
[開催時間] 16:30~21:00頃(ロウソクの灯が消えるまで)
[料金] 無料
[定休日]期間中無休(天候によっては中止となる場合あり)
0268-44-2331(鹿教湯温泉旅館協同組合事務局)
【野沢温泉村】村人たちの情熱がぶつかり合う日本三大火祭りのひとつ「道祖神祭り」
この祭りは、小正月に注連縄やしめ飾りなどを焼いて無病息災や五穀豊穣を祈る「どんど焼き」のひとつで、村の平安や初子の祝い、良縁祈願や厄祓いなどを祈念して行われます。高さ10数m・広さ8mにも及ぶ巨大な社殿を舞台に、火を付けようとする村人と、それを防ごうとする厄年の男衆による激しい攻防戦が繰り広げられます。その激しさや壮大さから日本三大火祭りのひとつに数えられています。
命がけの攻防戦はおよそ1時間半にも及び、毎年けが人が出る本気の戦い。そして壮絶な攻防戦の末、22時すぎに双方の手締めによって社殿に火が入れられます。大きな炎が上がり、雪に包まれた周囲が明るく照らし出されると祭りは最高潮に。こうして燃え落ちた社殿は翌朝までくすぶり、この炭で焼いた餅を食べると1年間は風邪を引かないと伝えられています。
なお、この攻防戦に参加できるのはあくまで村人のみ。祭りには「社殿の正面からしか攻めない」「腕を下げない」といった独自のルールがあり、観光客の参加は厳禁です。また、祭りの前々日の1月13日の昼に行われる御神木里曳き(厄年の男衆が温泉街で御神木を引き回す行事)や14日の社殿づくりも観光客は見学のみです。
野沢温泉村「道祖神祭り」
炎に厄祓いを託した男と男のぶつかり合い!野沢温泉村で300年以上伝わる日本有数の奇祭「道祖神祭り」
【飯山市】豪雪地帯の冬の風物詩!「かまくらの里」
期間中、かまくらの中で食事が楽しめる「レストランかまくら村」も開催。地元野菜やいいやまブランド豚「みゆきポーク」を使った信州味噌仕立ての「のろし鍋」を食べることができます(2名より注文可能、要予約)。
また、本格的な神殿を構えた「かまくら神社」も登場。土・日・祝日の夜は「かまくら神社」参道の小さなかまくらもライトアップされるため、より幻想的な風景が楽しめそう。
さらに、毎年2月第2土・日曜には「かまくら祭り」が行われます。第2土曜の19時からは花火大会も。澄んだ冬の夜空を鮮やかに彩る、雪上の花火鑑賞は感動的ですよ。
飯山市「かまくらの里」
長野県飯山市寿807-2
[開催期間] 2018年1月26日~2月27日
[開催時間]レストランかまくら村は平日(月・火・木・金曜)12:00~13:30・17:30~19:00、土・日曜、祝日11:00~12:00・13:00~14:00・16:30~17:45・18:30~19:45(いずれも要予約)
[のろし鍋料金]昼:大人2,500円・小学生1,500円、平日夜:大人2,700円・小学生1,700円、土・日曜・祝日夜:大人3,000円・小学生2,000円(いずれも税込、かまくら利用料込)、見学のみは無料
[定休日]水曜
0269-62-3133(信州いいやま観光局)
【木曽路】古きよき宿場町に幻想的な明かりが灯る「木曽路氷雪の灯祭り」
毎年1月下旬から2月中旬まで開催される「木曽路氷雪の灯祭り(ひまつり)」は、木曽路の宿場町と木曽御嶽山麓(きそおんたけさんろく)などを舞台に、アイスキャンドルや雪像に明かりを灯すイベント。8市町村にまたがる12カ所で開催され、地域ごとに開催日が異なります。
そのひとつ、「信州木曽ふくしま雪灯りの散歩路」は毎年2月第1金・土曜に開催。木曽町の福島宿周辺の約2kmに住民手作りのアイスキャンドルが約5,000個並び、雪像コンテストも行われます。五平餅や木曽地方の伝統的な発酵食品「すんき漬け」を使ったパイ、さらには豚汁やすんき汁などの体が温まるグルメも揃うほか、甘酒なども振る舞われます。
さらに第1土曜の昼には同町の御嶽山麓に広がる開田高原に、大きなかまくらや雪のすべり台が出現。もともと「開田高原かまくらまつり」として同時開催されていたもので、木曽馬による「馬ゾリ」のほか、スノーシューやスノーモービル体験、かまくら作りなども楽しめます。夜はアイスキャンドルの点灯や「木曽星の会」による星の観察会も行われますよ。
また、毎年節分の2月3日に開催される「奈良井宿アイスキャンドル祭り」では、国の重要伝統的建造物群保存地区に選定された古い町並みに約2,000個の手作りアイスキャンドルが点灯。地元住民による日本酒や豚汁、ホットワインのサービスがあり、20時からは打ち上げ花火大会も行われます。
木曽路氷雪の灯祭り
[会場]長野県木曽郡木曽町・上松町・南木曽町・木祖村・王滝村・大桑村、塩尻市、岐阜県中津川市
[開催期間] 2018年1月27日:大桑駅周辺、木祖村薮原宿、木曽町日義宮ノ越宿、1月28日:塩尻市贄川宿、2月2~3日:木曽町福島宿、2月3日:塩尻市奈良井宿、木曽町開田高原、王滝村、2月10日:上松町、木曽町黒川、南木曽町妻籠宿、中津川市馬籠宿
[開催時間] 各地域の詳細はホームページなどでご確認ください
[料金]無料
0264-23-1122(木曽路氷雪の灯祭り実行委員会事務局/木曽観光連盟)
【長野市】善光寺門前の冬の夜を美しく彩る「長野灯明まつり」
開始以来、多くの人を魅了しているのが、善光寺をオリンピックカラーの赤、緑、青、黄色と、黒の代わりの紫の5色の光で照らす「善光寺・五色のライトアップ」です。平和の象徴である善光寺の本堂と主要な建物が宵闇に浮かび上がる様子は圧巻で、特に雪の夜は降る雪と相まって幻想的な風景に感動します。
また、善光寺表参道では、一般参加型のイベント「ゆめ灯り絵展」も開催。公募による「未来」「平和」がテーマの切り絵を飾った灯ろうが展示されます。期間中、切り絵作家をはじめとする審査員や一般投票などによるコンテストも行われ、最終日には入賞作品の表彰式も行われます。
また、善光寺の宿坊が並ぶ法然通り、釈迦堂通りには道の両脇に竹かごの灯ろうが灯され、各宿坊では「宿坊ゆめ茶会」と題したさまざまなイベントやライトアップも行われます。茶会やコンサート、特別拝観、温かい食べ物の振る舞いなど、それぞれの宿坊でのイベント内容、日程や時間などの詳細は長野灯明まつりのホームページにてご確認を。
仲見世や門前町の店も延長営業され、期間限定商品の販売などもあり、町全体が盛り上がりますよ。
長野灯明まつり
[会場]長野県長野市善光寺周辺
[開催期間] 2018年2月7~12日
[開催時間]18:00~21:00(ライトアップ)
[料金]無料(「ゆめ灯り絵展」の応募は参加料税込1,000円、小学生以下無料)
026-259-1005(第十五回長野灯明まつり事務局)
※写真は2017年度のものではありません。また、天候状況によって変動する企画もあるため、詳細は各ホームページなどでご確認ください。
島田浩美
編集者/ライター/書店員。長野県出身・在住。信州大学卒業後、2年間の海外放浪生活を送り、帰国後、地元出版社の勤務を経て、同僚デザイナーとともに長野市に「旅とアート」がテーマの書店「ch.books(チャンネルブックス)」をオープン。趣味は山登り、特技はマラソン。体力には自信あり。(編集/株式会社くらしさ)
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