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ねじれにねじれたリベラルのねじれていないところ

立憲民主党が公務員の人件費削減を目指すと呟いたとかで、ネット上の労働クラスタが騒いでいますが、いやいや日本的「リベラル」らしいというべきでしょう。

本ブログで百万回繰り返してきたように、「リベラル」には世界標準語とアメリカ方言があります。戦後日本で長らく二大政党だったリベラル民主党と日本ソーシャル党という名前は、明確に世界標準語の用語法に立脚していました。しかしいまやそれは忘れ去られてしまい、誰もがアメリカ方言を当たり前に思うようになりました。

リベラル民主党という名前の政権政党の党首にして総理大臣が自分の政策をリベラルだというのは、世界標準語で見ればあまりにも当たり前のはずですが、本人の意図はそうではなく、リベラル民主党政権は(アメリカ方言では)リベラルじゃないはずなのに、毎年賃上げ要求したり、同一労働同一賃金とか長時間労働の抑制とか、世界標準語で言えばソーシャルな政策をやっていることを捕まえて、(アメリカ方言で)リベラルだと言っているらしい、というところからしてもうすでにねじれが感極まって泣き出したくなるところですが、その相方の方はもっとねじれています。

彼ら、日本ソーシャル党の末裔のはずの人々は、既にどっぷりアメリカ方言に漬かってひたすら自分たちをリベラルリベラルと叫びたがるのですが、その中身はアメリカ方言で言うリベラルでありすなわち世界標準語で言うソーシャルである、はずなのですが、そこがそう簡単に問屋が卸してくれず、なぜかそこにアメリカ方言ではリベラルじゃない、つまり世界標準語でソーシャルじゃない、正真正銘のリベラルな政策がでかい顔をしてどんと居座っているんですね。

そういうのをここ数十年のファッションで「市民的リベラル」というそうですが、まあ、まさに世界標準語で言う「市民的」すなわち反労働者的であり、「リベラル」すなわち反ソーシャルな発想が、この人々のもっとも強固な思想であるらしく、それで繰り返し繰り返し、冒頭で述べた公務員の人件費削減を目指すという話が出てくるわけですね。

いや、アメリカ方言ではねじれているけれども、もう一回世界標準語に戻ると、全てが当てはまってしまう、360度のねじれという奴ですか。

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コメント

自由放任的リベラルへの対抗軸としてソシアル派やニューディール派が出て、ガルブレイスも受け入れた米国方言リベラルはニューディールです。それが先祖返りしてネオリベラル。これは世界標準。宏池会の基本は標準リベラルでいまやこれが相対左派に。政権与党は略奪型リベラルのプロトタイプでしょう。小さな政府の世界標準リベラルは理屈の上からも、緊縮(歳出削減)以外の財政政策はありませんから。

投稿: Hayachan | 2018年1月10日 (水) 20時21分

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