ArturiaよりYAMAHA DX7を忠実に再現、更にパワーアップさせたシンセサイザープラグイン「DX7 V」が発売されました。
DX7が発売されてから実に三十数年ですが、かつてDX7をここまで忠実に再現したソフトシンセはなかったでしょう。音はもちろんGUIも最高だし、ロゴもそのまんまです。
冒頭で断言しておきますが、DX7好き、FM音源好きなら必携のシンセサイザーです。FM音源、DX7が好きな方なら迷わず買って損はありません。
早速ですがレビューしてみたいと思います。

ArturiaDX7 V
初音ミクのカラーリングモデルということでも有名です。
実機はコレ。
もう手元にはないんですが、ウチにあったものです。画像自体のフィルター効果もあるんですが、実際にすこし茶色なんですよね。ちなみにクソ重いです(14.2kg)w
まぁとにかく、FM音源の代名詞になっているシンセサイザーですね。
生方氏は、シンセ界の重要人物であり、音作りの大巨匠。
レディ・ガガのサウンドデザインなどでも有名で、シンセサイザーサウンドデザイナーの第一人者。KV331 Audio SynthMaster、Arturia MiniBrute、Presonus Mai Taiなどの開発にも携わっていて、シンセサイザーそのものをデザインされています。
DX7がリリースされた当初、FM音源がの音作りがあまりにも難易度が高いため、プロの間でもなかなか攻略する人がいなかったらしいです。
そこで、福田裕彦氏とのタッグで開発した、DX7のサウンドカートリッジ「生福」で業界スタジオを席巻したという、シンセ音楽史に名を刻むレジェンドなのであります。
ってなわけで、DX7を誰よりも知っている生方氏が関わっているってだけでもう神なんですわ。Arturiaわかってるなぁw
知ってる人はこれだけでもう垂涎モノのハズです。買うなと言われても無理ですw
初代DX7のDACは「12bit」なので音が良い意味で粗く太いんですね。今まではオリジナルの雰囲気を再現しようとすると汚す必要があったのですが、もうその手間は要りません。
Vintageに入れるだけで、ノイズ出ます。
もちろんModernにするとノイズはゼロになります。
音を用意してみました。ソーサリアンの名曲です。
①Vintage DAC ②Modern DAC ③Modern DAC(Analog Chorus+Rverb)
違い分かっていただけますか?Vintageは12bitなのでちょっと抜けが悪く、音が太いんですよね。俗にいう暖かみがあります。Modernは24bitなのでダイナミクスがあってスッキリしてます。
3つ目に内蔵エフェクトを足してみましたが、とても効きが良いです。音が細くならず心地よく広がってますね。これはエフェクターの質もそうですが、元のFM音源ソースが良いことが重要で、更に言うと波形そのものに芯があるからこそエフェクトが乗りやすい、と考えられます。
FM8やFS1Rのエレピの音も参考までに置いておきます。全く同じ音色ではないですが、方向性というか雰囲気だけでも。
合計25種類から波形が選択可能です。ちなみに初代DX7はサイン波のみしか使用できません。
TX81Zの波形がすべて使用可能となっています。更にOPL2、OPL3の波形もあるというマニアック仕様です。ADDITIVEは何の波形か不明。(知ってる人教えてください)
TX81Zは先述の通り、搭載波形が多いので4OPながら相当な変態的な音作りが可能でした。その個性的な音から今でも根強いファンがいるんですよね。中でもベースが良いです。
sysEXを読み込ませて聴いてみてください。アラフォー、アラフィフは笑いが止まらんことでしょうw
んで、使い勝手も良いのです。DX7 Vは、一度読み込んだsysEXを記憶して表示してくれます。気に入らなかったら右クリックからDeleteで消せます。
大量のsysEXを使ってると「あの音どこに行ったっけなぁ・・・」という状況に陥りがちですが、そんな不毛な時間とはお別れできます。
新機能だけではなく、sysEXを多用するであろうことも想定されているところが素晴らしいです。こういう快適な使用感の部分はジワジワ効きますからね。結果的に使い続けるシンセになっていくのです。
もちろん再現度の高さも申し分ないです。sysEXはまったく同じデータを読んでもソフトによって個体差あるんですよね。ドキドキしながらいくつか試してみましたが、もうね、実機の雰囲気ムンムンw想像通りの音が出るのでテンション上がります。
中央のアルゴリズム、エンベロープ、左側のオペレーター一覧が色分けされており、それぞれをクリックして切り替えることができます。物凄い直感的です。
かつてここまでわかりやすいFM音源があったか、というほど。これは追求のしがいがありますね。
もちろん、プリセットの検索もサクサクです。
下記の環境で、Studio Oneで立ち上げたところ、CPU使用率が5%くらいから、多い時で20%くらいでした。他のシンセ同様、エフェクトを多用すると重くなりますね。
OS・・・windows10 64bit
CPU ・・・Intel Corei7 3.2G
メモリ・・・32GB
ひとつの基準として、Avengerより少し軽いくらいです。
ここまで完璧なエミュレーションもないかなと思います。今のところは欠点が見つからないほどです。Arturiaのシンセの中でもかなりのキモ入りですよこれはw
実機にない新機能も盛りだくさんで、音作りの幅は相当に広く、単純に過去のシンセをエミュレーションしただけではありません。現代の音楽シーンでも大活躍できる最新のシンセサイザーです。
とにかくインターフェイスが良くできてます。音作りも、プリセット検索も直感的で快適です。
DX7の実機が大好きだという人はもちろん、FM音源を勉強してみたいという人にもオススメできるシンセサイザーに完成しています。
2018年1月10日まで発売記念価格となっています。是非試してみてください。
ではでは。

ArturiaDX7 V

ArturiaV Collection 6
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DX7が発売されてから実に三十数年ですが、かつてDX7をここまで忠実に再現したソフトシンセはなかったでしょう。音はもちろんGUIも最高だし、ロゴもそのまんまです。
冒頭で断言しておきますが、DX7好き、FM音源好きなら必携のシンセサイザーです。FM音源、DX7が好きな方なら迷わず買って損はありません。
早速ですがレビューしてみたいと思います。
ArturiaDX7 V
DX7 Vとは
世界一有名なシンセのひとつ、YAMAHA DX7をエミュレートしたシンセサイザープラグインです。DX7についてここで語る必要はないと思いますが、なにせ古いシンセなので、若い人は実機知らない人が多いかも。初音ミクのカラーリングモデルということでも有名です。
もう手元にはないんですが、ウチにあったものです。画像自体のフィルター効果もあるんですが、実際にすこし茶色なんですよね。ちなみにクソ重いです(14.2kg)w
まぁとにかく、FM音源の代名詞になっているシンセサイザーですね。
生方ノリタカ氏が制作に関わっている
レディ・ガガのサウンドデザインなどでも有名で、シンセサイザーサウンドデザイナーの第一人者。KV331 Audio SynthMaster、Arturia MiniBrute、Presonus Mai Taiなどの開発にも携わっていて、シンセサイザーそのものをデザインされています。
DX7がリリースされた当初、FM音源がの音作りがあまりにも難易度が高いため、プロの間でもなかなか攻略する人がいなかったらしいです。
そこで、福田裕彦氏とのタッグで開発した、DX7のサウンドカートリッジ「生福」で業界スタジオを席巻したという、シンセ音楽史に名を刻むレジェンドなのであります。
知ってる人はこれだけでもう垂涎モノのハズです。買うなと言われても無理ですw
初代DX7のDAC(12bit)を再現
これには本当に感動しました。ヴィンテージのシンセを再現する際にマニア間では切望だった機能です。Vintageに入れるだけで、ノイズ出ます。
もちろんModernにするとノイズはゼロになります。
音を用意してみました。ソーサリアンの名曲です。
①Vintage DAC ②Modern DAC ③Modern DAC(Analog Chorus+Rverb)
違い分かっていただけますか?Vintageは12bitなのでちょっと抜けが悪く、音が太いんですよね。俗にいう暖かみがあります。Modernは24bitなのでダイナミクスがあってスッキリしてます。
3つ目に内蔵エフェクトを足してみましたが、とても効きが良いです。音が細くならず心地よく広がってますね。これはエフェクターの質もそうですが、元のFM音源ソースが良いことが重要で、更に言うと波形そのものに芯があるからこそエフェクトが乗りやすい、と考えられます。
FM8やFS1Rのエレピの音も参考までに置いておきます。全く同じ音色ではないですが、方向性というか雰囲気だけでも。
様々なFM音源実機の波形を網羅
TX81Zの波形がすべて使用可能となっています。更にOPL2、OPL3の波形もあるというマニアック仕様です。ADDITIVEは何の波形か不明。(知ってる人教えてください)
TX81Zは先述の通り、搭載波形が多いので4OPながら相当な変態的な音作りが可能でした。その個性的な音から今でも根強いファンがいるんですよね。中でもベースが良いです。
sysEX(音色データ)の完全再現及び快適なGUI
6オペレーター、32アルゴリズムという実機と全く同じ仕様なのでsysEXの再現性も完璧です。sysEXや使用方法についてはこちらの記事を参考にしてください。sysEXを読み込ませて聴いてみてください。アラフォー、アラフィフは笑いが止まらんことでしょうw
んで、使い勝手も良いのです。DX7 Vは、一度読み込んだsysEXを記憶して表示してくれます。気に入らなかったら右クリックからDeleteで消せます。
大量のsysEXを使ってると「あの音どこに行ったっけなぁ・・・」という状況に陥りがちですが、そんな不毛な時間とはお別れできます。
新機能だけではなく、sysEXを多用するであろうことも想定されているところが素晴らしいです。こういう快適な使用感の部分はジワジワ効きますからね。結果的に使い続けるシンセになっていくのです。
もちろん再現度の高さも申し分ないです。sysEXはまったく同じデータを読んでもソフトによって個体差あるんですよね。ドキドキしながらいくつか試してみましたが、もうね、実機の雰囲気ムンムンw想像通りの音が出るのでテンション上がります。
優れたグラフィカルなインターフェイス
全体的にとにかく考えられたGUIで、操作性が良いです。視認性も高く、エンベロープなどは音の流れがアニメーションするのでわかりやすい。中央のアルゴリズム、エンベロープ、左側のオペレーター一覧が色分けされており、それぞれをクリックして切り替えることができます。物凄い直感的です。
かつてここまでわかりやすいFM音源があったか、というほど。これは追求のしがいがありますね。
もちろん、プリセットの検索もサクサクです。
負荷について
負荷は少々高めです。ですが、音色にもよります。下記の環境で、Studio Oneで立ち上げたところ、CPU使用率が5%くらいから、多い時で20%くらいでした。他のシンセ同様、エフェクトを多用すると重くなりますね。
OS・・・windows10 64bit
CPU ・・・Intel Corei7 3.2G
メモリ・・・32GB
ひとつの基準として、Avengerより少し軽いくらいです。
さいごに
完全なるDX7のエミュレーションがここに極まれり、ですね。FM音源好きも納得の仕上がりです。ここまで完璧なエミュレーションもないかなと思います。今のところは欠点が見つからないほどです。Arturiaのシンセの中でもかなりのキモ入りですよこれはw
実機にない新機能も盛りだくさんで、音作りの幅は相当に広く、単純に過去のシンセをエミュレーションしただけではありません。現代の音楽シーンでも大活躍できる最新のシンセサイザーです。
とにかくインターフェイスが良くできてます。音作りも、プリセット検索も直感的で快適です。
DX7の実機が大好きだという人はもちろん、FM音源を勉強してみたいという人にもオススメできるシンセサイザーに完成しています。
2018年1月10日まで発売記念価格となっています。是非試してみてください。
ではでは。
ArturiaDX7 V
ArturiaV Collection 6
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