ローガン・ポールの炎上受けYouTubeがユーザー宛の公開書簡。「ガイドライン違反として対応、経過観察中」
しかしチャンネル削除にはならず
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米国のYouTuberローガン・ポール氏が2017年12月31日に投稿した青木ヶ原樹海の動画の問題に関して、沈黙していたYouTubeが「コミュニティへの公開書簡」と題したツイートを投稿しました。
YouTubeは「あなた方の多くは最近の私たちの認識不足に不満をいだいています。あなた方は正しく、何が起きているのかを知る必要があります」と切り出し、「自殺は決して冗談でなければ、再生回数を増加させる原動力でもない」と付け加え、ガイドラインに違反したローガン・ポールのチャンネルについて「然るべき対応を取り、さらに経過観察中」だとしました。
われわれ日本人にとって青木ヶ原樹海とは、不思議な現象が起こるとも言い伝えられる神聖な場所であり、誰もが知るように自殺の名所ともされる、決して興味本位で近づくべきでない場所です。ただ近年は映画で取り上げられたこともあり、海外でもその知名度を増しています。
ローガン・ポールらは自殺者の遺体発見を目的として樹海に立ち入っていたと思われます。そして実際に遺体を発見した際にはまるで面白いものを見つけたかのような大袈裟なリアクションをとり、笑みを浮かべジョークを飛ばしつつその遺体を周囲からぐるりと撮影、最後には大笑いしてその場を立ち去る様子を公開しました。映像からは、その"人"がどのような人生を歩み、どのような思いでそこにたどり着いたのかを悼む様子は感じられません。
動画はすぐに炎上し、米国の俳優アーロン・ポールをはじめとして多数の批判が巻き起こりました。妹を自殺で亡くした経験を持ち、自殺予防活動に取り組む女優のアンナ・アカナは「私の兄が妹の遺体を発見したとき、彼は恐怖と悲しみに悲鳴をあげ、混乱しながらも彼女を必死に救おうとした。(樹海で見つかった)その遺体はかつて誰かが愛した、かけがえのない人だったはず。カメラを持って撮影しに行く行為は自殺防止を呼びかけようとなんてしていない」とツイートしています。
その後の経過は報道されているとおりで、YouTubeもこの問題に関して遺体の家族への言葉とともに「我々は暴力的を煽ったり、敬意に欠ける動画の投稿を禁じている」と説明していました。
そして今回のツイートでは、問題への対応の遅れを認め「我々はすべての意見に耳を傾けています。一介の動画投稿者の軽率な行動が視聴者全体に影響をおよぼすことを承知しています。このような動画が二度と広まらないために、もっと意見を共有しましょう」としました。
ちなみにローガン・ポールは2017年末に来日して以降、明らかな迷惑行為(なかには犯罪に該当するものも)を繰り返しては動画として公開していました。また、炎上したあとでアップロードした謝罪動画からも収益を得ているとの指摘もあります。
YouTuberの動画がYouTubeの収益源のひとつとはいえ、せめて、ユーザーが見たくない配信者の動画を完全に非表示にする機能ぐらいは用意してほしいところです(ログインすればブロック指定はできるものの、検索ワードなどに引っかかれば動画が表示されるためあまり意味をなしていない)。
なお、インターネット上の署名サイトChange.orgではローガン・ポールのYouTubeチャンネル削除を求める署名活動が展開されています。