暗闇は無く、無知があるのみ
――ウィリアム・シェイクスピア
概要
『ポプテピピック』とは、竹書房のWEB4コマコミックサイト「まんがライフWIN」で連載中の4コマ漫画。単行本は現在2冊発売されている。
作者はpixivユーザーでもある大川ぶくぶ。(pixivアカウントはこちら)
概要の一文は、単行本のオビど真ん中に書かれたもの。誇張中傷一切無し、原文そのまま。
可愛らしい……いやよくみたらクソむかつく絵柄で、時事ネタ、パロディ、あるあるネタ、風刺、ナンセンス、スラップスティック、天丼と(下ネタ以外は)なんでもありのギャグ漫画。
基本は脱力系シュール路線なのだが、時事ネタをやったかと思えばやたらに古いパロディネタを突っ込んできたりすることもあり、ギャグの方向性に一切脈絡がないのが特徴。流行りに便乗してアニメ化した人気漫画の台詞を丸パクリしたこともある(しかも「私が最初に言い出したことになんねーかな」と乗っ取りを匂わせるような発言も)。
あまつさえ一度では飽きたらず、何回も作中でその台詞をネタにした。
作中で繰り出される、印象に残りやすい数々の迷言も見どころ(「さてはアンチだなオメー」「サブカルクソ女」など)。その使い勝手のよさからネット上では煽り用の画像に転用されることも多く、TwitterやLINEスタンプなどで見て初めて本作を知ったという人も多いのではなかろうか。
実際、pixivに投稿されている作品は、本タグが付いていてもポプ子もピピ美も出てこないパロ作品の方が大多数である。
時事ネタやパロディに対して解説などは一切入らないため、分かる人には猛烈にウケるが分からない人には何を言っているのかさっぱり分からないネタも多い。
この辺りは作品というよりパロディ漫画というジャンルそのものの宿命だろうか。
こんな作風ではあるが、下ネタをあまり使っていないのも特徴。ネタの守備範囲の広さと併せて、意外と万人受けする作品だと言える。
連載開始当初はあまり注目されていなかったが、ネットを通じて知名度が高まり、単行本が幾度も重版されるほどの人気を博すことになった。
しかし、連載元である竹書房に色々な意味でケンカを売りまくった結果、打ち切りに……。
竹書房ゥァア゛ーッ
すべての人の愛するものを消しさり 無に帰してくれようぞ~
……と思っていたら覚えてろ竹書房… 地べたを這い ドロ水すすってでも まんがライフWINにもどってきてやる…という作者の執念が通じたのか、セカンドシーズンとして連載復活となった(経緯は『☆色ガールドロップ』の項目を参照)。
ヤッター!! \SUCCESS!!!/
……ものの、作者が海外から自力で帰ってこれなくなったためまた打ち切りに。
これで本当に終わったかと思いきや、三途の川を渡り損ねて(公式のアオリ文)今度はシーズン3として2017年10月から連載再開。
第1話のサムネイルではやけにカラフルに色分けされたタイトルロゴを添えつつ猫耳姿のポプ子が何者かに「BELIEVE」と語りかけるというあからさまなネタを飛ばし、さらに本編でも「おそ松さん、うまるちゃん……おめぇらと覇権争いをしたかった」とメタ発言(後述)を行って、健在ぶりをまざまざと見せつけた。
ちなみに「ポプテピピック」とは「POP TEAM EPIC」の略称。
えっ、そうは読めない? さてはアンチだなオメー
登場人物
CV:多数(後述)
顔が丸い方。14歳。煽る、キレる、暴力的と三拍子揃ったボケ担当。
何故か竹書房への敵愾心が異常に強く、社名の彫ってある石碑に「指定暴力団」と落書きした上に警察に通報するわ、宴席で社員をホームレスばりのゴザ席に通すわ、担当編集者をヤクザ呼ばわりするわとやりたい放題。
一方で可愛いと言われて照れる、ピピ美がいなくなって泣き出すなど、年相応(?)な描写もある。
アニメ第1話放送前には「CV:小松未可子」と公式サイトに表記され、先行上映でも小松版が流れたものの、本放送時に声優が大幅というレベルじゃなく変更された。
同じアニメで複数人の声優が声を当て、しかも女性キャラのくせに半分以上が男性というのは前代未聞。第1話からいかに常軌を逸した作品かを見せつけたと言えるだろう。
ピピ美
CV:多数(後述)
顔が長い方。14歳。ポプ子のことがいっぱいちゅき♡なツッコミ担当。
ポプ子と比べればまだ常識的な人物。時に怒り狂い暴虐の限りを尽くすポプ子を宥めたりするが、とある外国の組織に目を付けられていたり、ミサイルのスイッチを一晩で修理してみせたり、ポプ子のパスポートを事前に偽造したりと、ポプ子とは違ったヤバさを持つサイレントアサシン。
こちらもポプ子と同じく、突然の声優変更。上坂すみれ→大塚芳忠とはこれいかに。
まあ、女性が2人付いているだけポプ子よりはましと言えるかもいえない。
エイプリルフール…なのか?
2017年4月1日、"http://hoshiiro.jp/"で同氏がかつて手がけた『☆色ガールドロップ』のアニメ化を報じる公式サイトが登場した。
OP映像があったものの、そもそも原作が1話未満しかなく、加えて2日0:00に振り切れる妙なカウントダウンバーが付いていたため、当初から「ああエイプリルフールネタね」と思われていた。
しかし2日を迎えると、予想されていた「ごめんなさい」的な表示でなく、コミック通りのポプ子の「私だよ!!!!」の一声と共に同サイトは『ポプテピピック』のアニメ化の告知に様変わりした(当然ドメインはそのままである)。
後日、あらすじとキャラ紹介が追加されたが、あらすじは当項目見出しに載ってるシェイクスピアの格言のみ、キャラ紹介には年齢・性別・身長が高いか低いかしか載っていない上に、ポプピピの2人が横スクロール形式で延々と(しかも結構速く)回り続ける。
さらに後日発表されたキービジュアルでも、縁側でくつろぐほのぼのとした情景に見せかけて竹書房の看板を叩き割っている。
2017年11月17日には本格的なアニメ放送に備えて公式ページの再リニューアルを実施、それから約半月後にはスタッフ・キャストの発表が行われた、が……(後述)。
アニメ版
製作はキングレコード・神風動画。
放映開始は2017年10月からのはずだったが、公式曰くキングレコードの勘違いにより2018年1月からに変更(延期)となってしまった。どうしてこうなった。
放送局はTOKYOMX、とちぎテレビ、AT-XおよびBS11、ついでに赤坂のお友達約1局だそうな。また、AbemaTV、Amazonビデオ、ニコニコ動画、バンダイチャンネル、Hulu、NETFLIXといった各種動画配信サイトでの配信も実施される。
期待半分不安半分で見守られていた中で公開された第1話では、冒頭から『☆色ガールドロップ』の方が始まり、告知されていたものとは異なるOPが流れる、本編が始まったと思いきや女子中学生2人がダンディな男性声優の声で喋る、君の名は。にポケットモンスター、となりのトトロ、蒼き流星SPTレイズナー、クロノトリガー等々確実なものだけでも15以上、推定も含めると30近くに上る数のパロディをぶちかます、挙げ句の果てには30分枠でメイン2人の声だけ変えて全く同じ内容の15分アニメを再放送するというクソっぷりを発揮。
あまりの強烈さに放送直後、公式サイトがアクセス過多で落ちる、twitterで世界規模でのトレンドに上がる(しかも1位~3位までを関連で独占)という現象を見せ、ニコニコ動画では1日で100万回再生達成という快挙を果たしてしまった。
なお、ニコニコ生放送自体もアクセス過多の為、数分間放映されず、他局と同時放映開始予定だったにも関わらず、数分遅れで放送される始末。
幸先不安にもほどがある。
ちなみにアニメ化公表以後、pixivではパロディに混じりつつポプ子・ピピ美自体の絵も投稿されるようになったが……
ご覧の通り、何故か逆作画崩壊したイラストが多い。
ポプ子・ピピ美のキャスティング
※ネタバレ注意?
キャラクター紹介で書いた通り、この2名の声優はパート、EDごとにバラバラとなっているのが特徴。
豪華さもさることながら組み合わせ的にニヤリとさせられる面々が揃えられている。
話数 | ポプ子 | ピピ美 | 備考 |
---|---|---|---|
キャスト公開時・先行上映時 | 小松未可子 | 上坂すみれ | |
第1話Aパート | 江原正士 | 大塚芳忠 | 作者の「リクエスト」 |
第1話AパートED | 赤羽根健治 | 武内駿輔 | P |
第1話Bパート | 三ツ矢雄二 | 日髙のり子 | 野球アニメ |
第1話BパートED | 牧野由依 | 渡部優衣 | 天使と悪魔 |
余談