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【スポーツ】

[レスリング]吉田沙保里が6月に復帰戦

2018年1月6日 紙面から

練習中に後輩や子どもたちに手本を示す吉田(中央)=愛知県大府市の至学館大で(木村尚公撮影)

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 レスリング女子の吉田沙保里(35)=至学館大職=が5日、愛知県大府市の至学館大で今年の初練習を公開した。銀メダルを獲得したリオデジャネイロ五輪後は実戦から離れて休養状態だったが、6月の全日本選抜選手権での実戦復帰を目指すと明言。5度目の五輪となる2020年を視野に、吉田がいよいよ本格始動する。

 女子レスリング界のレジェンドが再び心のスイッチを入れた。リオ五輪後は後輩の指導などに比重を置き、選手としての復帰時期については明言してこなかった吉田が、具体的なプランを明かした。

 「今の状態はまだまだですが、6月に向けて上げていければ。出られるものなら出たい」。6月14~17日に東京・駒沢体育館で開催される全日本選抜選手権をターゲットにする意向を示した。

 今が再始動のタイミングだ。東京五輪の切符を得るには、19年世界選手権の出場が近道。その世界選手権の代表権をめぐる争いは、今年12月の全日本選手権から本格化する。全日本選抜で試運転しておけば、コンディションや試合勘を養える。

 初練習では、最近の軽めのトレーニングとは打って変わって、いきなり昨年の世界選手権55キロ級王者の奥野春菜(18)=至学館大=とスパーリング。互いにポイントを奪い合うハイレベルな攻防を繰り広げた。

 見守った至学館大の栄和人監督(57)も「さすがだね」と感心。吉田は「きつい」と息を切らせて苦笑したが、技術面はまだまださび付いてはいない。

 練習後には至学館大の後輩ら約50人にお年玉を大盤振る舞いし、餅つきイベントでも笑顔を振りまいた。「2017年はいろいろな経験をさせてもらった。18年はレスリングもしっかりやる」。金3、銀1を勝ち取ってきた五輪の女王は、遠からずマットに帰ってくる。 (木村尚公)

 

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