私が塾講師のバイトの大学生だったころの話。外国風の名前の生徒(仮に、ありすちゃん)が塾に来なくなった。
彼女はまじめで、成績も平均より上で、宿題もきちんとやってくる良い子だった。ある週から突然、彼女は塾に来なくなった。
何が起きたかというと、学校にハーフの帰国子女の転校生がやってきた。
名前は、彼女と同じで「アリス(仮)」。生徒から写メを見せてもらったら、あまりの可愛さに変な声を出してしまった。
残酷なことに、「アリス」ちゃんはアリスちゃんとクラスで呼ばれ、ありすちゃんは「コピー」「偽物」「和リス」みたいな呼び方をされるようになってしまったらしい。「海賊版」と言い出した子までいたらしい。
ありすちゃんの方が先にクラスにいて、みんなありすって呼んでた。でも今はハーフのアリスちゃんはアリスと呼ばれている。名前を呼ぶときにややこしいからと理由をつけられて、ありすちゃんは散々なあだ名で呼ばれている。
学校では「ありすちゃん」と言われなくなって、塾で名前を呼ばれるのは嬉しかったらしい。
しかし、だんだん名前に自信がなくなり、今はなぜこんな名前に生まれてきたのか、だれにも名前を呼ばれたくないというようになってしまった、と保護者面談で言われた。先生のせいではありません、と謝られた。
今どき「ありす(仮)」なんてキラキラネームにならない(教え子だけで数人いる外国風の名前です)と思い、「外国風の名前」と書きました。もちろん、世界で活躍する人になってほしい~とかいろいろな思いをこめて、外国風の名前を付けることが悪いことだとは思わない。でも、どこで生きていくの?何人のアイデンティティを持って生きていくの?と思うと、いいことだらけだとは、とても思えないのです。
これまた嘘松っぽいけど、 それは別に純和風の名前だとしても起こりえる事では
悪いことだとは思わないと前置きしつつ自説に誘導していく卑怯スタイル論法ですね
名前が外国風と言うだけで子供から生き場所とアイデンティティを奪うクズ