【シリコンバレー=藤田満美子】小型カメラメーカーの米ゴープロは8日、全従業員の約2割を削減し、ドローン市場から撤退すると発表した。同時に発表した2017年10~12月期の売上高(速報値)は、年末商戦で製品販売促進のために実施した値引きが負担となり、当初予想を大きく下回った。ゴープロはリストラを加速して業績の立て直しを急ぐ。
17年9月末時点で全世界に約1250人いた従業員数を1000人以下に減らすとしている。リストラ関連費用として18年1~3月期に2300万~3300万ドルの特別損失を計上する。
ドローン事業はドローン製品「カルマ」の在庫がなくなり次第、終了する。「欧州や米国などの厳しい規制が将来的に市場規模を縮小させる可能性が高い」ことが背景にあると説明している。また、ニコラス・ウッドマン最高経営責任者(CEO)は18年の現金報酬を1ドルに減らす。
ゴープロは17年10~12月期の売上高が3億4000万ドル(約380億円)と、同社の当初予想(4億6000万~4億8000万ドル)を大幅に下回る見通しを明らかにした。年末商戦の出足が伸び悩んだことを受け、主力アクションカメラ製品「ヒーロー」シリーズなどを値下げしたことが業績にマイナスの影響を与えたとしている。