「山城博治さんたちの早期釈放を求める署名活動」について、このブログでも呼びかけました。ご協力してくださった皆様、ありがとうございました。署名活動の報告と、新たに、「抗議の手紙・ハガキをだそう」の呼び掛けが届きました。まずは報告を載せ、その後に抗議の手紙・ハガキの宛先を記します。

感動で胸が震えました。何と山城博治さんたちの早期釈放を求める署名が4万筆を突破したのです。しかも、1月4日から15 日までの僅か12 日間で、沖縄全域から全国からこれだけの署名が集まったのです。これは紙媒体の署名としては恐らく前代未聞の出来事ではないでしょうか。それだけ世間の関心は高く、かつ怒っているのです。

私たちは1月17 日、那覇地裁に対して39,826 筆の署名を提出し、山城博治さんたちの即時釈放を要求しました。追って、1月23 日には追加分703 筆を那覇地裁に郵送しました。合計40,529 筆の署名には、署名していただいた一人ひとりの山城博治さんたちを一日も早く取り戻したいという熱い思いが込められています。私たちは、その思いを胸に刻み、山城博治さんたちの一刻も早い釈放を勝ち取るために、より一層運動を強化していく決意を新たにしております。

この署名活動には、超短期の取り組みにも拘わらず実に多くの団体、個人のお力添えをいただきました。ご尽力いただいたすべての団体、個人に心からお礼申し上げます。また、ご芳志を寄せていただいた皆さんに重ねてお礼申し上げます。

さて、私たちが那覇地裁に署名を提出した数日後、山城博治さんとI さんの初公判が3月17 日に予定されているという知らせが入りました。私たちは、裁判所が設定したこの日程に激しい憤りを覚えます。なぜなら、初公判を2ヶ月後に先延ばしすることによって、山城博治さんたちの勾留をさらに長びかせようとする裁判所の魂胆がはっきりと見て取れるからです。

この那覇地裁の対応は、私たちが提出した40,529 の署名と東京の識者の皆さんが1月20 日に提出した18,402 筆と合わせた58,931 筆もの署名を一顧だにせず、明らかに安倍政権の山城博治さんたちを闘いの現場に戻さないという意向を実行するものであります。それは、裁判所自ら人権を守るという本来の責務を放棄するものにほかならず、もはや権力の弾圧代行機関へと堕したと言わざるを得ません。

そもそも、山城博治さんたちは長期勾留されるような重大な罪を犯したのでしょうか。否です。

まず、山城博治さんは昨年10 月17 日、高江のオスプレイパッド建設現場で有刺鉄線を1本切っただけで準現行犯逮捕されました。

その3日後には、8月25 日に防衛局職員の肩をつかんで揺さぶったとして公務執行妨害と傷害で再逮捕されました。このとき、現在も勾留されているT さんも同じ容疑で再逮捕されています。T さんは、高江の現場で防衛局職員を押して転ばせたとして10 月4日に既に逮捕されていました。11 月11 日、山城博治さんとT さんは起訴されました。

さらに、山城博治さんは11 月29 日、10 ヶ月前の1月28 日から30 日にかけて辺野古のキャンプ・シュワブの工事用ゲートにブロックを積んだとして威力業務妨害で再々逮捕され、12 月20 日追起訴されました。この事案でI さんも逮捕され、現在も勾留されています。

以上で明らかなように現在勾留されている3人とも、高江・辺野古の新基地建設現場で機動隊・防衛局との極度の緊張状態のもとで生じた極めて軽微な事案で逮捕・起訴され、長期勾留を強いられています。

昨年12 月に声明を発表した刑法の専門家らによると「この長期勾留は、正当な理由のない拘禁であり」憲法34 条に違反していると述べています。また、米国人の人権問題の専門家は、この長期勾留を「国際人権法」および、日本も批准する「国際人権規約」に違反していると指摘しています。

今やこの問題は大きな社会問題となっており、琉球新報、沖縄タイムスをはじめ内外のメディアでも大きく報道され、日に日に山城博治さんたちの早期釈放を求める声が高まっています。

このような状況の中で、現在、高江の米軍北部訓練場ではオスプレイパッドの建設工事がまだ続いています。昨年12月22 日に行われた返還式典はうわべだけ完成と見せかけただけの茶番であり、実際は大幅に遅れており、沖縄防衛局は8月完成と言っているが、それも怪しい雰囲気です。現在も、高江実行委員会を中心に粘り強く建設阻止闘争が取り組まれています。一方、辺野古においては、昨年暮れから護岸設置に向けての工事が再開され、現在は大浦湾でのフロートと海上フェンスの設置作業が進められています。これに対して、海上では抗議船とカヌー隊が抗議活動を展開し、陸上ではキャンプ・シュワブのメインゲートと工事用ゲートで作業車を入れないための座り込み行動が闘われています。

いよいよ沖縄の新基地建設阻止の闘いは重要な局面を迎えます。このような時にこそ、山城博治さんのような優れた指導者が必要であることは言うまでもありません。

ところが、1月20 日のワシントンポストの報道にもあるように、日米両政府は山城博治さんを恐れています。安倍政権は、これまで類い稀な指導力と行動力で運動を牽引してきた山城博治さんさえいなければ、高江も辺野古もうまくいくと思っているようです。それが安倍政権の偽らざる本音であることは間違いありません。

私たちは、このような安倍政権の本質--憲法も法律も無視し、警察権力のみならず司法をも抱き込んで、沖縄の民意を体現する高江・辺野古の運動をなりふりかまわず潰そうとする悪質かつ狂暴な本質を暴露し、大衆の圧倒的な声と力で山城博治さんたちの一刻も早い釈放を勝ち取る運動を強力に推し進めていきます。

今後とも、皆様のご支援・ご協力を心からお願い申し上げます。

2017 年1月26 日 山城博治さんたちの早期釈放を求める会

共同代表 山内徳信、崎原盛秀、伊波義安、仲宗根勇、新川秀清、東門美津子       事務局長 平良 眞知

〒904-2245 沖縄県うるま市赤道17-5 大河事務所気付

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では、次に「抗議の手紙・ハガキ」の宛先を記します。

*那覇地方裁判所

〒900-0022 沖縄県那覇市樋川1−14−1 所長:阿部正幸

*那覇地方検察庁

〒900-0022 沖縄県那覇市樋川1−15−15 検事正:林秀行

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山城博治さんたちの釈放を!