年明けてニュースで感慨深く思ったこと
まだ松の内、それは実に正月らしい目出度い話だなと思った。元宮崎県知事の東国原英夫氏(60)に男子が生まれたという話である。生まれたのは昨年10月とのこと。そして首がすわる3か月ほどは公にはしてなかったとのことだ。東さんは9月の生まれなので、60歳で子供を持つことになる。
東さんには4人目の子供になるらしい。少子化日本に随分と貢献したようにも思うが、かく言う私も自著には書いたが4人子供がいる。私たちのような子沢山の姿が日本にもっと広まればいいようにも思うが、実際はむずかしいかもしれない。
と、彼に関心深く思ったのは、私と彼の誕生日が一か月も離れていないせいもある。私も昨年の夏、60歳になった。が、これから新しく子供を持つとかは想像もつかない(生物学的に無理でもなさそうではあるが)。東さんは今回は子供をもつために不妊治療もしたそうだ。たいしたものだと率直に思う。
それどころか、私の場合は、末子がようやく16歳になり、それが感慨深かった。これも自著にも書いたが、子供が生まれたおり、なんとか子供は15歳までは育てよう、そしてその姿を見ることができたら、と願ったものだった。難病を発したのが末子の生まれた頃だったので、とりわけ強くそう願った。その願いは叶い、自分の人生は幸せだったと感じられた。
60歳で子供が生まれるとなると、その子が15歳になるころは、親は75歳である。後期高齢者になる。元気で活躍されている後期高齢者の人も多い。が、私はというと、父が62歳で死んだこともあって自分などは75歳なんていう歳まで生きていられる自信はまるでない。東さんはそういう心情はどうだろうかとも少し思った。しかし、そこも考えようで、子供は産んだ親が育てなければならないというものでもないだろう。彼には彼の家族を支援する人の輪もあるだろう。
子離れしつつある私ですら、今からでも、もし何かの縁があって新生児を預かって育てる運命でもあれば、それを肯定的に受け止めてもいいんじゃないかとも考えている。まあ、実際はできるかなあとは悩むだろうけど、志向としてははっきりとある。
話が飛ぶようだが、米ドラマ『スキャンダル』で、60歳は近いだろう、大統領首席補佐官のサイラスが同性愛の恋人(40代だろう)の要望で幼児(黒人)を養子にする話がある。ドラマとしてのごたごたは別として、60歳近い男性が同性愛者との家庭で養子に迎えるというのは、社会の方向としては好ましいものだとドラマを見ていた。もちろんそうした家庭では、これも米ドラマ『13の理由』のコートニーのように微妙な問題もあるだろう。しかし、問題のない家庭というものもないだろう。多様な家族は多様な問題を抱えるだろうが、それも自然なことだ。
そんなことを考えつつ、ぼんやり夜7時のNHKニュースを見ていると、今日は成人式の地域が多いせいか、「東京23区の新成人 8人に1人が外国人」というニュースがあった。随分外国人の新成人が多いものだなと思ったが、地域的にはさらに多い。新宿区に限定すれば、新成人の外国人は45.7%とのことだ。
現状、新成人の外国人比率が高いのは、ニュースでも言及していたが、留学生や技能実習生の増加があるようだ(はっきりはしてない)。この技能実習生にはいろいろと問題があるが、それでも新成人となる外国人が増えていくというのは長期的なトレンドとなるのではないか。これもまた、少子高齢化の一つの影響とも言えるが、日本がこれから多様な人々の社会になっていく兆しでもあるだろう。
日本でも、人々の生き方、家族の持ち方はどんどんと多様化していく。日本はどうあるべきかという議論も盛んだが、現実はどんどんと変化していく。変化が形式化した議論を追い越していくようにも見える。
自分もいよいろ老人になりつつある。どこまで生きていられるかわからない。でも、日本がどんどんと多様化し、家族の姿が人々の多様な連帯で支えられていく姿は、できるだけ見つめていたい。
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