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仙さん夢をありがとう 燃える男70歳急逝

2018年1月7日 紙面から

中日では2期11年指揮をとり、1988年と99年の2回リーグ優勝を果たした星野仙一さん(写真は99年4月、谷沢昇司撮影)

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 闘将よ、安らかに… 中日でエースとして活躍し、監督としても中日、阪神、楽天をリーグ優勝に導いた星野仙一さんが4日午前5時25分に死去した。70歳。2016年7月に膵臓(すいぞう)がんであることが判明し、昨年12月に病状が悪化した。近親者で密葬を行い、後日、お別れの会を開く予定。17年に野球殿堂入り。「打倒巨人」に執念を燃やした野球人生だった。

<評伝>

 まだ信じられない。人間、これほど強くなれるものかと思う。星野さんと最後に会ったのは、ついひと月ほど前の12月1日。大阪での殿堂入りパーティーでの席だった。1000人近い招待客を笑顔で迎え、マイクを持てば、いつもの星野節も健在だった。長時間、ステージに立ち主役を務めた。だが関係者によると、この時すでに「最後まで自分で立っていられるかどうかさえ、心配だった」という。

 がんの告知を受けたのが2年前と聞く。星野さんの意思で、それを知らされたのは家族以外、一部の知人だけ。最後の最後まで、過酷な病魔との闘いを、われわれに気付かせることはなかった。1年ほど前のこと。げっそりと痩せた風貌が気になり「体、大丈夫ですか?」と聞いた際にも「大丈夫、大丈夫。元気が有り余っとるよ」と笑い飛ばされたものだった。

 やり残したこともあったはずだ。「オレたちは野球のおかげで、今がある。これからは恩返しをしないと。一つ、考えがあるんだ。サッカーのtotoじゃないけど、野球くじを作る。その収益もプロは取らない。子どもたち、底辺の拡大に当てる。野球にプロもアマもないんだ。みんなアマのOBなんだから」。昨年の交流戦の最中、名古屋で食事した時も、熱っぽく野球人気復活への思いを語っていたものだ。

 

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