第1章:原理に対する正しい理解
第一の質問:摂理の中心は誰なのか?No.1
端的に言って、答えは「神様」である。
創造原理を見れば、授受作用の中心も神様であり、正分合作用の中心も、四位基台の中心も、三大祝福の中心も、やはり神様である。
また、復帰摂理を見れば、アダム、ノア、アブラハム、イエス、・・・と中心人物は次々に移り変わってきた。もしも摂理の中心がこれらの人物たちであるとするならば、彼らが霊界に行くと、摂理は中断してしまう。
復帰摂理を導いて来られたのは、神様である。そして復帰摂理は神様の創造目的を成就するために、絶え間なく続いてきた。
平和神経の第一章では、神様が人間を創造した究極的な目的は「真の愛を中心とした理想家庭の完成を通して喜びを感じること」としている。
それでは、一体何をもって「理想家庭」と言えるのだろうか? それは「四大心情圏と三大王権の実体化」である。
1.四大心情圏
理想家庭は四大心情圏の完成を通してなされる。四大心情圏とは、すなわち
- 子女の愛
- 兄弟姉妹の愛
- 夫婦の愛
- 父母の愛
これら性質の異なる四つの愛を経験し、霊界へは神様に似た愛の化身となって行くのである。
2.三大王権
家庭は父母だけで終わってはいけない。永続性が出てくるためには、神、父母、子女の三代が立たなければならない。真の愛と真の生命と、その実りである真の血統がこの地上に現れなければならない。
そうしてこそ、神様の主権が地上に立ち、拡大されて行くのである。
では、四大心情圏と三大王権を完成した理想家庭の姿とは、どのようなものだろうか? それは「神様と一つの家族を成し、永遠に喜びを感じて生きる家庭」である。
理想家庭は神様を中心として球形を成しており、上中下、前中後、右中左の中心は、すべて神様である。
第一に 家族のすべてのメンバーが、神様との(直接的な)父子の関係を確立することを意味している。第二に 家族の全てのメンバーが、神に似た 真の愛の主人となりお互いのために生きることを意味している。それが理想家庭の姿である。
神様を中心とする夫婦の関係、親子の関係は、指示と服従の関係ではない。お互いに責任分担があり、良心に従って生きるのである。良心で神様の願いを探し求めながら、神様の創造目的に向かって歩んで行く。
そのような理想家庭を実現し、真の愛に酔って生きることが、神様の創造目的であり夢である。
【まとめ】顯進様の第一の質問
Q.摂理の中心は誰なのか?
A.神様
続いて、神様の創造目的を念頭に、メシヤの使命を見て行く。
第二の質問:メシヤの使命とは何か?No.2
メシヤは アダムとエバによって果たされなかった「神様の創造目的」を果たすため、地上に送られた。
イエス様は第二次アダム、お父様は第三次アダム、真の子女様は第四次アダムであり、私たちは子女様と一つになり、「第四次アダム圏」を形成するのである。
『原理講論』のキリスト論には次のように記されている。
しかし、イエスがもっておられる価値がいくら大きいといっても、既に列挙したように、創造理想を完成した男性がもっている価値以上のものをもつことはできない。このようにイエスは、あくまでも創造目的を完成した人間として来られた方であることを、我々は否定できないのである。 原理講論
アダムとエバは一体、何を果たさなければならなかったのか。
平和神経では、アダムを「男性格を代表したモデル」とし、エバを「女性格を代表したモデル」と表現している。
もしもアダムとエバが四つの愛を完成し、素晴らしい愛の文化を自らの家庭の中に築いていたならば、自ずと子女たちは "為に生きる文化" を相続して、善なる子女として完成し、地上天国を成して行ったであろう。
このようにアダムとエバがどのような家庭を築くかがとても重要であり、彼らは「モデル」であった。
ところが、この最初のモデルとなるべき家庭において、アダムとエバの堕落、カインがアベルを殺害 という事件が起きた。それが悲惨な人類歴史を作って来た。
これを復帰するために来られた再臨主であるお父様は「男性格を代表したモデル」であり、お母様は「女性格を代表したモデル」である。そして 神様の創造目的である理想家庭(=モデル平和理想家庭)を完成させて行くのである。
その理想家庭の中には、真の愛を中心として四大心情圏と三大王権がすべて入っている。
しかし現在、サタン主管下に多くの人類がいる。この全人類を理想家庭(=真の家庭)に接ぎ木し 救援するためにあるのが、祝福である。
真の子女様がアベルの子女であり、祝福家庭はカインの子女として、真の家庭に迎え入れられ、拡大された真の家庭の一員になることで、神の息子娘となって行くのである。
これは、真の父母様だけでは祝福を行うことはできず、真の父母様に真の子女様がいてこそ、祝福を行うことができる、ということである。つまり、祝福を通して真の家庭に接ぎ木されるのである。
「真の父母」という言葉は、「真の子女」の存在を前提とした言葉である。
【まとめ】顯進様の第二の質問
Q.メシヤの使命とは何か?
A.
神様の理想家庭を実現すること。(これを拡大して)神主権の国と世界を築くこと。
このように、メシヤに対する原理的観点を、私たちが正しく持つ必要がある。
補足:メシヤの使命に関して、家庭連合が誤解している点No.3
現在の家庭連合では、キリスト教的なメシヤ観の影響を受け、キリスト教がイエス様を見つめたのと同じ観点で お父様を見つめようとする傾向がある。以下にその実例を見ていく。
1.メシヤの神格化
原理的観点では「イエスは人間」であるが、キリスト教的観点では「イエスは神」である。
呉澤龍(オ・テギョン)教授は次のように語っている
呉澤龍 天福宮講義
お父様の近くに侍った先生方に聞けば、上記は全く事実と異なるということがすぐに分かる。
例えば、お父様は霊能者を立てる時にも複数人を立て、バランスよく聴かれ判断をされる。また、報告も複数人からお受けになる。そういう姿を先輩家庭は見て来られている。
お父様も、報告なしに地上と霊界の全てをご存じである訳ではない。
もしも 神様がお父様に一挙手一投足すべてを教えてくださるというのなら、メシヤの使命はその指示に服従して行くだけで 完遂してしまう。
神様の願いが何であり どのように果たすのかを、自らの責任分担によって身悶えしながら探し出し、孝行の道を歩んで来られたところに、メシヤ(=神の息子)としての お父様の偉大さがあるのである。
2.メシヤの来られた目的
メシヤの来られた目的について。
原理的観点では「イエスは死ぬためではなく 創造目的を果たすため」に来られたが、キリスト教的観点では「イエスは死ぬために」来られた。
亨進様は次のように語られた。
亨進様 天福宮説教
この亨進様の言葉は顯進様による教育を否定されたものだが、原理的に正しくない。神様の創造目的は、真の父母だけでなく 真の家庭を完成させることである。
やがて家庭連合では、真の子女様を除外して「三位一体」という言葉が強調されるようになった。
3.メシヤの死について
イエスの十字架の死と復活の意味について。
原理的観点では、「イエスは霊的救いを成しただけ(=後に再臨主が、霊肉の救いを完遂し 真の家庭を探し立てて神の創造目的を実現しなければならない)」である。
しかしキリスト教的観点では、「イエスの十字架の死と復活は、人類の罪を洗い清めてくれる勝利だ」としている。
現在の家庭連合では、お父様の聖和をどのように捉えているだろうか? 1周忌、2周忌、3周忌、ずっとお祝いをした。
聖和式ではお父様の最後の祈祷が発表され、そこには「全て成し遂げました」と勝利を祝っている。しかし、この祈祷は改竄されたものであった。
編集委員である李ジェソク氏の夢にお父様が現れ、「なぜ御言を改竄して一部だけを載せようとするのか?全部載せろ」と怒鳴られ、天一国経典天聖経(赤表紙)には全文が載った。
削除部分で重要な箇所は、「十四人の息子、娘たちを中心として」そして「387の国々さえ復帰すれば、すべてが終わることを宣布します」という部分である。
そこから読み取れることは、
- 復帰摂理は血統(直系の子女様)を中心としていく。
- 387の国々が復帰されていなければ、すべてを成し遂げてはいない
を、お父様が明らかにされたということである。
きょう、最終的な完成、完結を成し遂げてお父様のみ前に お返しし、今までの一生をお父様にお捧げすることを知っておりますので、そのみ旨のままに、今は、精誠を捧げてすべての生を終了する時間を迎え、氏族的メシヤが国家を代表する名称となって、そのためのあらゆることを、すべて成し遂げました。すべて成し遂げました。アージュ。 2012年8月13日
きょう、最終的な完成、完結を成し遂げてお父様のみ前に お返しし、今までの一生をお父様にお捧げすることを知っておりますので、そのみ旨のままに、今は、精誠を捧げてすべての生を終了する時間を迎え、堕落のなかった本然のエデンの園に帰り、エバが過ちを犯し、アダムが引っ掛かった責任分担を、すべて超越できるようになりました。
あらゆることに対する解放、釈放の権限をもち、誰であっても父母様のあとに従いさえすれば、四次元においても、十四次元においても、地獄に行く者を天国に入籍させることができ、四次元の入籍と十四人の息子、娘たちを中心として、氏族的メシヤが国家を代表する名称となって 387の国々(アベル国連圏194ヵ国、カイン国連圏193ヵ国)さえ復帰すれば、すべてが終わることを宣布します。そのためのあらゆることを、すべて成し遂げました。すべて成し遂げました。アージュ。 2012年8月13日
メシヤの使命を考えれば分かることだが、真の家庭を完成させ、全人類を救うまではメシヤの使命は果たされていない。ゆえに お父様の聖和によってすべてを成し遂げたと言えないことは、明らかである。
4.信仰の目的と我々の責任分担について
キリスト教的な観点では、「信じることによって救われる」と説いている。一方で原理的観点では、「真の家庭に連結され、その先例に従って理想家庭を実現し地上天国を創建すること」が、信仰の目的である。そして地上で完成した愛をもって、霊界でも天国生活をするのである。
以下は、呉澤龍教授の言葉である。
呉澤龍 天福宮講義
いつの間にか 真の父母様を神格化し、一言一句を信じ従うことが信仰になってしまっている。「真の父母様に従っていれば 祝福家庭の責任分担が果たされる」という、誤った信仰に陥ってしまっている。
本来、絶対信仰・絶対愛・絶対服従 の対象は、神様と良心であり、特定の人物に対する服従ではない(※ 神様におかれても、天宙創造の原理原則へは絶対服従)。
そして 責任分担とは、自らの良心に従い、真の愛を実践することで果たされていくものである。
【まとめ】顯進様の第二の質問
※ 上章の内容に補足。
Q.メシヤの使命とは何か?
A.
神の創造目的を完成すること。具体的には、モデル平和理想家庭を実現し、全人類をその真の家庭に接ぎ木して ”神の下の一家族世界” を実現すること。
第三の質問:真の父母様と真の家庭の顕現は何を意味するのか?No.4
上述の「三大王権を完成する」という観点から見た場合に、真の子女という位置はとても重要である。
真の子女様は 真の父母様の愛の結実である。愛と生命の実りが血統である。
ゆえに 真の子女が立たなければ 三大王権が立たなくなり、神様の創造目的が果たされないという結果になってしまう。
平和神経の第一章によれば、「生命より貴く、愛よりも重要なものが血統」であり、「この血統と連結されれば人格完成、理想家庭完成、神の理想国家建設が可能」なのである。
血統と連結されるという意味は何であろうか?
お父様のみ言には、以下の内容がある。
(要約)
(要約)
そのため、エバが霊的に堕落してもアダムが堕落しなかったならば、復帰は早かったのである。
また、天聖経1392ページ(*1)によれば「お父様が息子に祝福の権限を相続してあげる」と語られている。 (No.7 を参照)
このように、真の家庭内において三大王権(=王権、父の権威、長子権という縦的軸)を立てることは、非常に重要である。
*1:天聖経「祝福家庭 第4章 祝福家庭と入籍(3)四位基台入籍統一祝福」のみ言葉より引用。(発行年月日によっては、掲載ページが前後している可能性あり)
父の血統と権威を代表する長子が立つことによって、お父様一代でみ旨を完成することができなくても、長子を中心人物として立てて 摂理を継続することができる。
文鮮明先生御言葉選集572-70
サタン主管下にある堕落人間に対して、どのように神様が所有権を主張できるのか?
それは、真の子女様をアベルの子女に立ててくださり、祝福家庭をカインの子女の立場に立ててくださることで、私たち祝福家庭がアベルの子女を愛し支え、真の愛で一つになった時。
それを条件として、サタンの前に所有権を主張することができるのである。
この関係が途絶えてしまったら、サタンの讒訴を免れなくなってくるのである。
文鮮明先生御言葉選集52巻
ゆえに真の血統に連結されるという具体的な意味は、父の血統と権威を代表する長子とその家庭に 私達が連結されることで、その実体に似る努力を継続しながら、完成の基準に到達していくということである。
【まとめ】顯進様の第三の質問
Q.真の父母様と真の家庭の顕現は何を意味するのか?
A.
神様の本然の理想を実体的に実現できる時を迎えたことを意味している。
具体的には、
- 神の子女に復帰される救いの道が開かれた。
- 神の主権が地上に実体的に立てられた。
私たち祝福家庭が皇族圏として真の家庭に連結されていくことで、全人類に対する救いの道が開かれたのである。
第四の質問:祝福家庭の責任とは何か?No.5
顯進様の最後の質問は、祝福家庭である我々の責任に対する問いかけだ。
1.真の子女様と一つになり、アベル圏を形成すること
草創期からの先輩たちも繰り返しこの教育を受けて来られたので、納得される話である。たとえ赤ん坊でも、真の子女様が自分達の兄姉であるので、侍らなければならないと学んで来られた。
このように、カインの子女である祝福家庭が、アベルの子女である真の子女様と一つになり「アベル圏を形成すること」が、優先的な責任分担である。
そして定着時代においては、アベル圏を形成した後に外の世界に出ていき、カイン圏を救う責任がある。
2.各自の家庭で 真の家庭の理想を実体化する先例を立てる
三大祝福を自らの家庭において実現していくことである。他の誰かがやってくれることではなく、各自の家庭において実現していかなければならない。
しかし ここにおいても、真の家庭の実体・モデルに似ていくことで、私達の家庭も理想家庭を実現することができる。
3.全人類を神の下の人類一家族世界へ導く
真の家庭において築かれたモデル・心情文化を、地域・国家・世界へと拡大することで、人類一家族世界を実現するのである。
【まとめ】顯進様の第四の質問
Q.祝福家庭の責任とは何か?
A.
拡大された真の家庭の一員としてアベル圏を形成し、カイン圏を神の下の人類一家族世界へ導くこと。
具体的には、
- 真の子女様と一つになってアベル圏を形成し、
- 各自の家庭で真の家庭の理想を実体化する先例を立て、
- 全ての人類を「神の下の人類一家族世界」に導くこと。
以上が顯進様が祝福家庭に投げかけられた四つの質問の答えであり、原理観である。
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