地球ドラマチック「驚異の絆!イヌと人間」[二][字] 2018.01.06

61月 - による admin - 0 - 未分類

イヌ。
何千年もの間イヌは人間が信頼するパートナーであり続けてきました。
賢く遊び心にあふれ忠誠心の強いイヌ。
現在イヌの品種は400以上。
イヌは本来どう猛な野生動物イヌ科に属しています。
(エルイー)荒々しいオオカミ機転の利くキツネ。
そして私たちの相棒であるイヌ。
彼らはみんな同じイヌ科の仲間なんです。
イヌ科には36もの種がいます。
しゃく熱の太陽にも負けない砂漠の達人から極寒の地で生き生きと跳ね回る雪のスペシャリストまで。
ハハハハ!いずれも私たちが共に暮らすイヌと共通の性質を持つ仲間です。
イヌと人間はどのようにして今の関係を築いたのでしょうか。
イヌが人間とともに歩んだ歴史をたどり私たちの相棒であるイヌの知られざる一面を明らかにします。
これはイヌ科の仲間ジャッカルの子供です。
生まれて僅か2週間。
どう猛なリカオンもイヌ科の仲間です。
人生で最も刺激的な体験です。
イヌ科の中で最も数が多く世界中で飼われている動物イヌ。
イヌはいかにして抜群に足が速く桁外れにパワフルで最も愛らしい動物に変貌したのでしょうか?あなたのイヌに関する常識が一変するかもしれません。
まさに驚くべき動物です。
イヌと人間の歴史をたどる旅はアジアの大自然から始まります。
最新の遺伝子研究によればこの地で初めて人間に飼われたイヌイエイヌが登場しました。
モンゴルの平原には世界最古ともいわれる犬種がいます。
遊牧民を何千年もの間守ってきた番犬です。
つい最近番犬の家族に新しいメンバーが増えました。
子犬たちは生まれてまだ6週間。
それでもすでに自立心が芽生えているようです。
ほらどこ行く!ちょっと待って!よ〜しよしよし…いい子だ。
この毛むくじゃらのイヌは世界最古ともいわれる犬種モンゴリアン・バンホールです。
愛らしい外見を見れば彼らがどのようにして人間の家だけでなく心にまで入り込んだかがよく分かります。
モンゴリアン・バンホールと人間は強い信頼関係で結ばれています。
最近の研究でイヌはアイコンタクトによって人間と絆を結ぶ事が分かっています。
アイコンタクトを交わす事で人間はイヌへの愛着を深めます。
同時にイヌも人間をより大切にしようと感じます。
生後6週間の子犬でも人間と90分間一緒に過ごすだけで一生の絆を結ぶといわれています。
こうした人間への忠誠心はほとんどのイヌに見られます。
しかしイヌは古来から従順だったわけではありません。
その祖先はどう猛な野生動物です。
驚く事にこの子犬ももちろんですが全てのイヌは野生のオオカミの直系の子孫なんです。
(遠ぼえ)オオカミは何千年もの間中央アジアの広大な草原を行き交っていました。
群れを作って狩りをする事にたけ常に人間の行動に目を光らせていました。
それがオオカミと人間が接近するきっかけになったと考えられています。
およそ3万年前私たちの祖先は遊牧生活を送っていました。
こうした開けた場所で狩猟採集を行っていたんです。
獲物を求めて移動するたびに食事をした跡が残ります。
それを目当てにオオカミが人間に近づいていきました。
やがて狩りではなくもっぱら人間から食料を調達するオオカミが現れました。
人間との接触が増えるにつれ警戒心は徐々に消え人間に慣れていきました。
何世代にもわたり人間の近くで生活した結果いつしか野生のオオカミは…。
イエイヌへと進化しました。
1万5,000年前には最古のイヌが遊牧民の傍らで暮らすようになりました。
人間と暮らす事はイヌに利益をもたらしました。
豊富な食料と安定したすみかです。
人間にも恩恵がもたらされました。
イヌは貴重な食料を野生動物から守り次第に人間も守るようになったのです。
こうしてイヌは人間に忠実な番犬となりました。
それはまさに特別な関係の始まりで同時に人間が初めて野生動物の力を利用した時でもありました。
イヌと人間の長い物語が幕を開けました。
これからどんな展開が待っているのでしょうか?現在世界には5億匹を超えるイエイヌがいます。
犬種の数は分かっているだけでも400以上に上ります。
それでもイヌの遺伝子の実に98.8%はオオカミと同じです。
全てのイヌは独立した種ではなくオオカミの亜種とされています。
野生の遺伝子を残しつつイヌは人間の最良の友となりました。
イヌと人間が共に暮らし始めて程なく両者の関係は新たな段階に入ります。
世界中のあらゆる文明でイヌの進化に手を加えようとする動きが起こったのです。
アラビア半島の砂漠では何千年も前から遊牧民のベドウィンが暮らしてきました。
過酷な環境で生き抜くには野生動物を食料にしなければなりません。
しかしノウサギなど足の速い動物を捕らえるには人間だけでは不可能でした。
こちらはサルーキです。
世界で最も古い猟犬の一つです。
6,000年以上前にはすでに現在の姿に進化していました。
このような砂漠で狩りを行うには特別な能力が求められます。
サルーキは走りのスペシャリストになったのです。
サルーキは地球上で最も足の速い犬種の一つです。
鋭く長い爪がスパイクシューズのように砂をとらえて走ります。
すらりとした体形からは体の無駄な体重が全てそぎ落とされています。
頭の形も空気抵抗を受けにくいように細長くなっています。
サルーキはどれくらいのスピードで走るのでしょうか?それを確かめるためにアラビア半島の砂漠へと向かいました。
いまやこの辺りで暮らす人はほとんどいませんがここには鍛え抜かれたサルーキの練習場があります。
まっすぐに1.5キロものびる砂漠のトラック。
サルーキの能力を見るにはうってつけの場所です。
飼い主が運転する車をサルーキが追いかけます。
準備は?
(無線・アル・ガネム)「いつでもどうぞ」。
では始めましょう。
サルーキが行きます。
時速60キロで走る車をサルーキが追いかけます。
トップスピードのまま3キロ以上も走り続けられる動物はサルーキの他にほとんどいません。
サルーキがこれほど速く走れる理由はスローモーションにすると明らかになります。
ダブルサスペンション・ギャロップという走り方です。
大半のイヌとは異なり4本の全ての足が一度ではなく二度地面から離れています。
1度目は体が最大限伸びた時。
そして2度目は4本の足が集まった時です。
このテクニックのおかげでサルーキはオオカミよりも速く走る事ができます。
まさに走りのスペシャリストです。
追っかけてきますよ!ワーオ。
すごい走りだ!お見事。
さすがサルーキ。
(アル・ガネム)ええベストを尽くしたと思います。
これほど速いとは!だからこそサルーキなんです。
スピードと持久力を兼ね備えています。
サルーキはなぜベドウィンにとって特別な存在となってきたのでしょう?かつてサルーキと人間は一心同体でした。
ベドウィンはサルーキを狩猟に使いました。
サルーキが取った獲物のおかげで生き延びる事ができたんです。
だからサルーキは家族同然でした。
私の祖父などは丸一日何も食べられない時がありました。
サルーキも同じで全くの空腹です。
そして次の日彼らは共にウサギを追いかけ獲物を分け合ったんです。
想像してみて下さい。
小さなウサギの肉を人間とイヌが分け合うんです。
それが普通の暮らしでした。
幸福だけど過酷です。
何千年にもわたりベドウィンの人々はサルーキの品種改良を繰り返してきました。
足が長くスリムな体形をしたもの同士を積極的に交配させました。
何世代も時を重ねるうちにサルーキの体は研ぎ澄まされていきました。
走るスピードも徐々にアップしやがて現在の姿へと変貌を遂げたのです。
ベドウィンの人々は獲物を捕らえるサルーキに安全と安らぎを与えました。
そのパートナーシップは6,000年以上たった今も続いています。
(遠ぼえ)犬を狩猟に用いる事は文明における大きな進歩でした。
それまで手の届かなかった獲物を取れるようになったからです。
人間の世界は広がり新たな土地へ進出できるようになりました。
イヌは家族の一員として人間に利益をもたらしたのです。
狩猟は人間がイヌの走る力を活用した最初のケースでした。
8,000年前私たちの祖先は新しい土地へと進出していきました。
すでにイヌは番犬や猟犬として活用されていました。
ただし極寒の地では雪が人間の行く手を阻みます。
人間はイヌに受け継がれたオオカミの能力を活用しようと考えました。
オオカミは雪の中でも簡単に移動できるように進化しました。
オオカミのこの能力をイヌが発揮できれば人間はより遠くへより速く移動できます。
イヌが人間を未開の地へと導いたのです。
古代の犬種…専らそりを引くために育てられた12の犬種のうちの一つです。
群れを組んでそりを引くと1トンを超す重量でも引っ張る事ができます。
スピードは最速で時速30キロ。
持久力も抜群で8日間で1,600キロもの距離を移動する事が可能です。
そりを引く際の成功の鍵はチームワークにあります。
人間は何世代にもわたってカナディアン・エスキモー・ドッグのこの能力を活用してきました。
アメリカ北部モンタナ州の山あいでカナディアン・エスキモー・ドッグが飼育されています。
(シャーキー)よしよし!忙しくて朝ハグが足りない時はこうやってイヌの方から寄ってきます。
この子はズッカです。
みんなもう元気いっぱいですね!ええ。
この子の名前はカパウです。
(シャーキー)カナディアン・エスキモー・ドッグは毛の色や体のサイズが個体ごとに違います。
人間が見た目をそろえるように品種改良してこなかったからです。
大事な事は人間のためにどれだけ仕事をこなせるかです。
それによって人間の生死が決まるんですから。
外見に気を遣ってなんかいられなかったんですね。
古代の犬種カナディアン・エスキモー・ドッグの外見はオオカミとよく似ています。
こちらがオオカミ。
違いを見分けるのが難しいほどです。
カナディアン・エスキモー・ドッグは人間のそばで進化してきたんですね。
人間とのつながりは何千年も前に始まりました。
このイヌが未開の地を切り開き人間が文明を築く手助けをしたんです。
カナディアン・エスキモー・ドッグは氷点下40度の世界でも働けるように見事な進化を遂げました。
カナディアン・エスキモー・ドッグは極寒の環境でも生きられるように適応しています。
まずはこのがっしりとした体格。
そして分厚い毛皮です。
外側は太いしっかりとした毛で覆われ内側はやわらかくふわふわとした毛で暖かい空気を逃さずに寒さから体を守っています。
そして…こら。
耳は小さく毛でびっしりと覆われ体の熱が失われるのを防いでいます。
寒さに耐えられる体つきに進化したカナディアン・エスキモー・ドッグ。
祖先のオオカミと同じように群れを組んで行動します。
この2匹が先頭?
(シャーキー)スマッシュとエンゾです。
よし。
チームの中では一匹ごとに決まった役割を担います。
つまりそれぞれの犬を決まった位置につなぐんですね?ええ先頭にリードドッグをつないで列が乱れないようにします。
その後ろにスイングドッグ。
そりに最も近い位置にホイールドッグ。
一番体力のあるイヌをつなぎます。
オオカミの群れと同じく厳格な序列が存在します。
年長のイヌが先頭に立ち若手はそりに近い所で最大限力を出します。
(シャーキー)よしよし。
大丈夫大丈夫。
そりにつながれると走り出す体勢に入ります。
人間も準備しなければなりません。
(シャーキー)ハンドルから手を離さないで下さい。
止まってる時もね。
ブレーキは足で踏みます。
イヌたちを止めたい時は両足を乗せて体重をかけるんです。
両足で?そう。
つまり両足をこういうふうに乗せるんですか?
(シャーキー)地面を押すようにね。
じゃあ出発しますよ。
スタートの時はイヌにこう声をかけて下さい。
「ハップハップゴー!」。
止める時の声は違います。
「ウォー!」です。
焦ると「ワー!」となりがちですがそうするとイヌには「ゴー!」とも聞こえるので注意して下さい。
「ハップ」が「行け」。
「ウォー」が「止まれ」。
とにかく手は離さないで。
行くぞ!いいかい?掛け声は簡単ですが果たしてうまくいくでしょうか?雪に突っ込まない事を祈ります。
ハハ…。
よしいくぞ!ハップハップゴー!ハハハハ…!群れがまとまって動くのかを確かめるため最難関のルートを通ります。
うまく乗れたと思ったけど…何てパワーだ!しかも猛スピード。
そりは車輪よりもおよそ3,000年前に発明されました。
いいぞ!その調子。
最初は人間がそりを引いていました。
しかしイヌにそりを引かせる事でより大きなものをより遠くへより速く運べる事が分かりました。
それは運送における大革命でした。
現在では犬ぞりは北極や南極の横断など人間の壮大な探検でも活躍しています。
ウォー!ウォー!ウォー!ハハハ…。
もうくたくたです。
ですがカナディアン・エスキモー・ドッグがいなければもっと大変でした。
今1時間弱で移動した距離をもし自力だったら丸一日かかったでしょう。
犬ぞりによって人間は北極や南極へ行く事ができました。
つまりイヌが人間を地球の端へ連れて行ってくれたんです。
お見事!人間はもともとオオカミに備わった力を利用しイヌにそりを引かせたのです。
一方で人間はたった一匹で1トン以上の物を運べるたくましいイヌも育てました。
彼らの舞台は地上ではなく水中です。
世界で最も大きな犬種の一つニューファンドランド。
体重は100キロ近くもありクマと間違えられる事もあります。
その名前はカナダのニューファンドランド島から付けられました。
古くからニューファンドランド島の漁師たちとともに生き働いてきたイヌです。
驚異的な体力の持ち主で泳ぎの名人として知られます。
漁師たちは何世紀もの間ニューファンドランドに魚を取る網を引かせてきました。
肺はひときわ大きく体を覆う毛は水をはじきます。
発達した足の水かきも巧みに操ります。
なんと重いボートを引いて泳ぐパワーも兼ね備えています。
ニューファンドランドが溺れた船乗りたちを助けたという伝説も残っています。
長い間漁師たちはニューファンドランドの大きな体と力強さを頼りにしてきました。
更に厚い忠誠心と優しい性格を持ち合わせています。
ついつい抱きしめたくなる相棒です。
何千年もの間人間とイヌはチームを組んで生きてきました。
イヌは人間を守り人間のために狩りをし…。
運送の手段となりました。
更に人間はかつてないスケールで文明を発展させるイヌの活用法を思いつきます。
およそ1万年前私たちの祖先は農地を開拓し牧畜を始めました。
農地が拡大するにつれ家畜の群れをまとめ守る必要が生じます。
そこでイヌの出番です。
イヌに備わったある本能を活用しました。
アメリカ西部ユタ州。
広大な牧場がどこまでも続きます。
ここはカウボーイの本場です。
牧場の牛は広大な敷地を自由に動き回ります。
カウボーイたちは牛の居場所を把握し牧草地へ導かなければなりません。
それにはあるイヌの働きが欠かせません。
小柄なボーダー・コリーが大きな牛の足にかみついて群れを1か所に集めていきます。
相当勇敢でなければできない行動です。
ボーダー・コリーももちろん野生のオオカミの子孫です。
祖先からどのような性質を受け継いでいるのでしょうか?こちらはペイジ。
この牧場で活躍しています。
ボーダー・コリーは最も利口な犬種の一つです。
高い知能と記憶力が備わっています。
それらは訓練によって更に高められ中には1,000を超えるアイテムを記憶しているボーダー・コリーもいます。
知力は全てのイヌがオオカミから受け継いだ能力です。
人間はとりわけ賢いイヌだけを選び何代にもわたって品種改良を繰り返してきました。
その結果ひときわ知的な犬種であるボーダー・コリーが生まれました。
しかも彼らのすごさは頭脳だけではありません。
ボーダー・コリーは野生のオオカミからもう一つ別の性質も受け継いでいます。
それは何でしょうか?ボーダー・コリーとともに生きるカウボーイのもとを訪ねます。
いつから牧場でボーダー・コリーのペイジを飼っているんですか?ペイジがうちにやってきたのはまだこんなに小さいころ。
ほんの…。
子犬?そう。
イヌがいいパートナーになるためにはいつでも一緒に行動する事が大切なんだ。
もしペイジの代わりを人間がやるとしたらどうなるでしょう?何人くらい必要でしょうか?最低5人は必要だろうね。
しかも馬に乗って追いかけるだけじゃない。
馬が通れない狭い場所は馬から降りて走り回らなきゃならない。
そりゃ大変だ。
まずできないだろうな。
人間にできない事をペイジはやってのけるんだ。
牛に蹴られたりは?もちろん。
蹴り倒された事もあるよ。
一瞬死んだかと思ったけど意識を取り戻して出血が止まるとすぐに動き始めた。
うわ…立ち直りが早いんですね。
とにかくタフなイヌだよ。
これから200頭もの牛を新たな牧草地へ移動させます。
牛を導くのは2匹のボーダー・コリーと2人のカウボーイだけ。
牛の体はペイジの40倍もあります。
蹴られれば一発で気絶してしまいます。
しかしペイジは俊敏で怖いもの知らずです。
お〜!始まりました。
見事ですね。
ボーダー・コリーは生後僅か数週間の子犬の時から牛や馬に向かっていきます。
牛の足にかみついてる!やるべき事を本能的に分かっています。
この本能的な行動こそ祖先のオオカミから受け継いだものです。
オオカミは時に巨大なバイソンを襲います。
しかしバイソンの集団に襲いかかるのは危険です。
オオカミは群れを組んでターゲットを絞り集団から孤立させるのです。
ボーダー・コリーの戦術もオオカミとほぼ同じです。
まず牛の群れに移動するように促し最適なルートへと導きます。
群れからはみ出す牛が出るとたちまち向かっていきます。
カウボーイがその牛に縄をかけます。
カウボーイとボーダー・コリーの完璧なチームワークです。
イヌの能力を生かせば多くの動物を束ねる事ができます。
こうしたイヌの活用が人間の文明を大きく発展させたのです。
イヌは私たち人類の祖先が最初に飼いならした野生動物です。
そしてイヌは人類に大きな影響も及ぼしました。
イヌを飼いならした人間は馬羊牛などの野生動物を家畜にする事ができました。
そのおかげで狩猟採集に頼る事なく暮らしていけるようになったのです。
以前よりも広い場所に定住しかつては想像できなかった規模で牧畜を行えるようになりました。
人間の生活は大きく前進しました。
イヌと人間の関係も新しい段階へと移っていきます。
1万5,000年の間人間がイヌに求めてきたのは働く事でした。
しかし2,000年ほど前人々はある事に気付きました。
イヌは単なる働き手ではなく愛情深い仲間にもなりうると。
そしてイヌを寒い野外から暖かい室内へ迎え入れたのです。
人間は働き者のイヌの中から品種改良を繰り返してきました。
選ぶ際にはおのずと従順で攻撃的でないイヌを選択するようになりました。
何世代にもわたりそうした改良を行った結果以前には見られなかった特徴的な姿のイヌが現れるようになりました。
ピンと立っているはずの耳はだらりと下がり…。
長いはずの鼻は短くぺちゃんこになっています。
大きくてくりっと丸い目は生まれたての子犬のままです。
品種改良の末大人でも子犬の特徴を持つイヌが生み出されました。
何ともたまらない表情です。
21世紀のイヌは人間がどこまでも愛情を注ぐ対象となりました。
現代の品種改良の目的はもう働き者のイヌを生み出す事ではありません。
それよりも一風変わった姿のより愛らしいイヌを生み出す方が重要です。
数百年のうちに私たちは400を超す犬種を誕生させました。
イヌは地球上で最も多様な哺乳類となりました。
人間が品種改良を繰り返した結果最も大きさに幅のある動物となったのです。
全てのイヌが同じ種であるとはちょっと信じられないくらいです。
しかしどんなに変わった外見をしていようとも全てのイヌは遺伝子の98.8%がオオカミと同じなのです。
(遠ぼえ)オオカミは100万年前雪深いアジアで進化を始めました。
現在オオカミの子孫であるイヌは全ての大陸で暮らしています。
全世界で生きるイヌの数はなんと5億以上。
オオカミの仲間では間違いなく最も繁栄した種です。
私たち人間の頼れるパートナーイヌ。
その知られざる進化と繁栄の歴史をたどってきました。
更に大きな視点から見ればイヌは本来どう猛なイヌ科の一員です。
イヌ科には36種が属しその系統はファミリーツリーで表す事ができます。
枝の一本一本がさまざまなイヌ科の野生動物で埋め尽くされています。
キツネがいます。
このとがった耳と毛むくじゃらの尾を持つ孤高のハンターもイヌ科の仲間です。
別の枝には南アメリカでしか見られない珍しい動物もいます。
そしてよりイヌに近い仲間たちもいます。
イヌの直系の祖先であるオオカミです。
人間と深い絆を結び頼れるパートナーとなったイヌ。
これから未来へ向けてどんな変貌を遂げていくのでしょうか?
(遠ぼえ)今回の主役はトウモロコシ。
2018/01/06(土) 19:00〜19:45
NHKEテレ1大阪
地球ドラマチック「驚異の絆!イヌと人間」[二][字]

私たちの頼れるパートナー、犬。1万5千年前から人間とイヌは互いに助け合いながら生きてきた。世界各地で活躍するイヌの姿を通して、彼らに備わった驚きの能力に迫る。

詳細情報
番組内容
モンゴル原産の毛むくじゃらの犬、モンゴリアン・バンホールは、何千年も前から遊牧民の番犬として活躍してきた。アラビア半島の狩猟犬・サルーキは時速60キロのスピードで標的を追いかける、最も足の速い犬種の一つだ。スローモーションで体の動きを分析すると、高い身体能力が明らかになった!そのほか、そりを引く犬(カナダ)、牧場犬(アメリカ)も登場。古代昔から人間はイヌの力を借りて、文明を切り開いてきたのだ。
出演者
【語り】渡辺徹
制作
〜Offspring Films(イギリス/2016年)制作〜

ジャンル :
ドキュメンタリー/教養 – 自然・動物・環境
ドキュメンタリー/教養 – 宇宙・科学・医学
ドキュメンタリー/教養 – 歴史・紀行

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
日本語
サンプリングレート : 48kHz
2/0モード(ステレオ)
英語
サンプリングレート : 48kHz

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