横浜など成人式で振り袖着られず

女性の新成人が着るために購入したり、レンタルしたりした振り袖が着付けをする会場に届かず横浜市などでは成人式に晴れ着を着られないトラブルが相次いでいます。
利用者や横浜市教育委員会などによりますと「会場に業者が来ず、連絡もとれない」ということです。

横浜市港北区にあるホテルには8日朝早くから成人式の晴れ着の着付けのために多くの家族連れが訪れましたが、このなかで、横浜市中区の会社から振り袖を購入したりレンタルしたりした人たちの中には振り袖がホテルに届いておらず、晴れ着が着られない人が相次いでいました。
ホテルのロビーでは困惑した様子の新成人やその家族がホテルの係員に状況を聞いていました。
成人式を主催する横浜市教育委員会には「会社と連絡がとれない」という情報が入っているということです。
振り袖が届いていない横浜市の女性は「着物が来ていないので何もできません。一生に一度で楽しみにしていたのに最悪です」と話していました。
また、振り袖が届いていない別の新成人の母親は「業者から連絡がなく着物を預けているので着付けが出来ません。成人式は出られないのでもう帰るしかありません」と話していました。
NHKは8日午前この会社に電話で取材を試みましたが、営業終了を知らせる自動音声が流れ、連絡はとれませんでした。

【八王子の店舗では】
八王子市の店舗には成人式を前に親子連れが次々と訪れ、店舗が入るビルの管理会社の担当者から営業していないことの説明を受ける姿が見られました。
娘と共に訪れた49歳の女性は「ここは成人式が行われるホールと同じ建物内にあるので雪でも濡れなくていいと思い2年前に予約していました。着付けと髪のセットをお願いしていましたが、どうしたらいいか呆然としています。事前に撮影した写真のアルバムも受け取っておらず、どうなるのか不安です」と話していました。
また、8日午前4時前に娘と共に店を訪れたという56歳の女性は「着物もこの店で買って、店内に保管してあったので、着物のレンタル店や知り合いなどを回って、親族から着物を借りた。娘は泣いていたし、一生に一度の機会なのにこういうことになってかわいそうでしかたない」と話していました。
八王子市では、こうした状況を受け、急きょ、近隣の店舗に支援を依頼し、会場内に美容師や着付けのできるスタッフ6人を配置し、対応しているということです。