「人生に物語は要らない」リンク集

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時系列順に。

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ハッピーエンドは欲しくない

ハッピーエンドは欲しくない

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ハッピーエンドは欲しくない雑感

システム開発者にしか見えない景色と

作業している人は作業そのものには精通していても、プログラムでどんなことができるのかを知らないので、その人自身から最適解は引き出せないのだ。「こうなったら便利」というもやもやしたイメージはあっても、具体的な案としては出てこない。引き出せるのはヒントだけだ。それを頼りに、または、しばらく実際にライン作業をやらせてもらったりしながら、実際の業務フローそのものにふれ、それがどういう意味を持っているのか、システムに落としこむためにはどうしたらいいか、自分の中で咀嚼し、最適解を見つけていく。そうしてもやもやしたイメージを手に取れる形にして見せると「あ、それそれ!」といってもらえるのだ。
ハッピーエンドは欲しくない

ホームレスにしか見えない景色が同居している。

これはきっと帰る場所のある人間には絶対に見えない風景だ。帰る場所のない――家のない――本当の意味でのホームレスにしか見えない風景なのだ。そしてこの風景を見るためのコストは、全財産だ。一億の資産を持つ人間なら一億すべてを支払わなければ、これを見ることはできない。だからもしかすると、これはこの世でいちばん高価なものなのかもしれない。
ハッピーエンドは欲しくない

しかも、この著者のすごいところはホームレスとWeb開発の世界を行ったり来たりしているところにある。
若いころはいっぱしのWebエンジニアだったけど、精神的に疲れてしまって、いまはホームレスみたいな生活をしています。いまはお金とは縁のない生活だけど時間はたっぷりあってこれが人間本来の生活だと思います。とは世界が違う。

まとまった金が手に入れば、なんの躊躇もなく西成のドヤ街にいってホームレスになったり、海外を放浪したりする。

このいきざまよ

そして金がなくなれば、数年のブランクを取り戻すためにちゃっちゃと技術をキャッチアップしてWebエンジニアとして働くのだ(または除染作業員として!)。
そして、Webエンジニアとしてもレベルが高い。 というよりも思考能力が高い。

さらっと書いているけど独学でこのレベルの高さはほんとチートだよ。

そして文章も「物書きとして食っていける」レベルだ。

なんなんだろう、自分の中で交わらないはずだと思っていた世界を行ったり来たりしている。
あれ、世界ってこんなんだったんだー自分の世界観ってすごく狭くて間違ったものだったんだなーと気付かされた。

Webエンジニアと除染作業員が並列に存在する世界観。
金がなくなったけど、うーんいまはコードを書きたい気分じゃないし体を動かしたいから福島で除染でもするかな。

どうしてそういう思考になる?僕には無理だなあ。

たぶん、彼と僕とは同年代のはずだ。
おそらく年齢はひとつかふたつくらいしか違わないだろう。

嫉妬するとかそういう次元を超えていて、すごいねとしか言えないというか。

どのように会社にコミットするかというテーマでスピーチしなきゃいけないことになって職場をフェードアウトするところとか、ちゃんとした人たちよりダメな人たちといたほうが落ち着くとかそういう社会で生きてく上で間違いなくマイナスな特徴は自分と似ている。

自分も理不尽なことがあると社会から定期的に離れたくなる衝動に駆られるので、なるべく会社とかそういうものとは深くコミットせずにテキトーにやっているのだがこの一連のリンクを読んでそろそろ逸脱するタイミングなのかなとかそういう非社会的な思考に陥ったりしているのですごく面白く読んだけど影響としてはよくなかったのかもしれない。

ハマータウンの野郎ども (ちくま学芸文庫)

ハマータウンの野郎ども (ちくま学芸文庫)