多くの人が転職を考える動機のひとつに、誰よりも努力しているのにもかかわらず、正しい評価が得られないというものがあります。
自分は頑張っている、なのに評価されず周りの頑張っていない奴らばかり評価されているということです。
職場が変われば、上司が替われば、きっと正しい評価を得られるに違いない、そう信じておられる方がいます。
しかし、本当に転職でその問題は解決するのでしょうか?
評価を得るための努力をしておらず、自分が評価されていないことを他責にしてはいないでしょうか?
ここでは仕事に対する取り組み方を見つめ直し、転職しなくても現職のまま評価を得られる方法をお伝えします。
ご自身で会社をやられてはどうでしょうか?
この提案は自分の周りはバカばかりだ、と仰る方に向けたものです。
かつて私もそうでした。
みんな仕事ができない、なぜ真剣に仕事に向き合わないのか、ミスをして平然な顔をしているのは何故か、と怒ってばかりいました。
仕事でミスをする人間が多い中で、これだけの成果をあげている自分に対する評価がそれほどではないことにも不満を抱えていました。
そんな不満を上司にぶつけたところ、このような返答が返ってきたのです。
「なら、自分で会社をやれば良いんじゃないのか? お前の理想をかなえたいなら、お前の会社をつくればいい。自分は変えられても他人は変えられないぞ」と。
まだ若かりし頃の私にはこの言葉にかなりの反発心がありました。
そもそも上司であるお前が会社を良くする努力をしていないのではないか?
頑張っている者が報われず、それにただ乗りするような奴らがいることは許せない。
なぜそのような不平等がまかりとおるのだ、この会社はおかしい、とそのようなことを感じたものです。
その後、採用に携わるようになって数多くの求職者とお会いするようになったのですが、過去の自分と全く同じような不満を言う方に巡り会うこともあります。
なんのことはない、客観的に聞いてみればそれは他責の発言で聞くに堪えないものでした。
そのときはじめて上司に言われたことの本当の意味がわかりました。
過去の私は、自分のことを棚上げし、周りの欠点だけをあげつらっていただけだったのです。
もし私が本当に評価を望んでいるのであれば、その状況を変えてみせれば良かったのです。
そのことを上司は言いたかったのでしょう。
仕事で努力したことは実際には評価されません。
もちろん頑張ったという事実は大切なことです。
しかし、頑張ったけど結果が残せません、頑張ったけどダメでした、では評価されません。
また、周りに対する期待値を上げすぎてもいけないのです。
他人になぜ変わらないんだ、と責め立てるよりも、自分を変える努力をし、結果として成果を出すべきだったのです。
あなたの努力を他人が評価してくれるとは限りません。
むしろ、評価してくれない方が多いかもしれません。
ですが、自分自身に対しては必ず結果として表れ、努力は必ず報われます。
どんなに努力しても報われないという方は報われるまで努力していないからです。
もしあなたの努力を利用して自分の手柄にしようとする上司がいた場合も、その上司が受けている評価は自分の評価だと考えて構いません。
そもそもその上司はあなたがいなければ成果を出すことができない訳です。
あなたが占める重要度が増せばますほど、上司はあなたを評価しないわけにはいかなくなるでしょう。
そして、万が一あなたがいなくなれば上司の評価は地に落ちます。
要するに上司があなたをコントロールしているのではない、あなたが上司をコントロールしているのだと考えることです。
他人が自分を評価することを待ち望むのではなく、自分自身を愚直に磨き続ける、その努力はすぐには評価されなくても、いつか必ず報われます。
なぜなら、あなたは成長しているからです。
努力によってできなかったことができるようになり、できていたこともさらに高いレベルでできるようになっているからです。
会社を利用してやろうという気持ちで仕事をする
面談時、面接時に、求職者に対して仕事に取り組む姿勢について訊かせていただくことがあります。
多くの求職者は仕事には真剣に取り組むべき、ということを話されますが、私はそう思いません。
仕事とは会社を利用することだよ、と話をしています。
会社を利用する、というのは手を抜いてサボれ、給料泥棒になれ、という意味ではありません。
それではただのダメ社員です。
この言葉の意味することはあなたが仕事を自分のものにしているか、ということです。
仕事を自分のものにする、ということは単に働かされているのではなく、仕事を自分の力に変えているということです。
これが出来ていれば仕事をしている間中、あなたは成長し続けますし、しかもお金までもらうことができます。
そうです、労働とは働かされているのではなく、自分を磨く時間を与えられていることなのです。
しかも、お金までもらえるのですから、こんなに嬉しいことはありません。
仕事を自分のものにするためには、仕事をコントロールする必要があります。
コントロールさえできれば、仕事にかける時間も短縮できますし、余った時間には他のことができるようになります。
処理できる仕事量が増えると、仕事の効率があがり、必然的に周囲からも評価されるようになります。
逆にあなたが仕事にコントロールされていると、貴重な時間を奪われ続け、しかも自分も成長しません。
仕事を主体的にではなく、受け身でこなしているとそれはルーティンワークとなってしまい、単純作業をお金に換えているだけになってしまいます。
そうなれば、あなたの時間はあなたのものではなく会社のものになってしまいます。
仕事に対する能力は向上しませんし、新しいこともできるようにはなりません。
経験値も貯まらないままですから、新しい環境へ移ることもできず、ずっと奴隷のように働かされる羽目になります。
仕事ができるという評価を得るためには、与えられた仕事だけではなく、自主的に仕事の範囲を広げていかなければいけません。
範囲が広がることで様々なところへ影響力が行使できるようになります。
自分で判断することが増えれば誰かの判断を待って仕事が進まない、なんてこともなくなりますし、あなたの判断で自由に仕事を進められるようになります。
この仕事を自分のものにするという感覚を必ず持ってください。
あなたは安い賃金で時間を奪われて働かされる奴隷ではないのです。
会社を利用して自己成長できる機会を得ており、かつお金までもらえる存在なのですから。