東方三賢人のブラックフェイス
これも労働法政策とは直接関係のない雑件ネタですが、EUネタの端っこくらいに配置するかもしれません。
新年早々、ネット上ではダウンタウン浜田雅功がテレビ番組で黒人の真似をして顔を黒塗りにして登場したことが黒人差別だとして炎上しているようです。
そのすぐ後に、たまたまテレビで衛星放送を見ていたら、スペインの平和なニュースとして、1月6日の東方三賢人の日(子供にプレゼントをあげるクリスマスみたいな風習)の映像が流れ、その三賢人の一人がまさに黒塗りの顔で練り歩いていたものですから、こっちはどうなんだろうと思ったわけです。
いやもちろん、黒人の顔にもそれぞれの社会にはそれぞれの文脈というのがあるのであって、アングロサクソン系の白人たちがアフリカから連れてきた黒人を奴隷として酷使したアメリカにおける文脈と、中世以来のヨーロッパにおける東方三賢人では文脈が違う。
まあそもそも、聖書には三賢人の内訳など書いていないので、うち一人が黒人なんてのも中世ヨーロッパ人の勝手な妄想ですが、その妄想が何百年間伝統として続けられて来ているので、今更ついこないだできたばかりのアメリカの文脈に引きずられる必要もないということなのでしょうか。
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コメント
「黒人の真似をして顔を黒塗りにして登場したことが黒人差別だとして炎上しているよう」だとは知りませんでした・・・。
それだったら、シェイクスピア『オセロー』なんぞ上演しようがないではないか。(タイトルロール「オセロー」は黒人のムーア人で、オセロー役は顔を黒めに塗るのが通例。…さらに、その黒さを他の登場人物たちからバカにされるのであるが。)
投稿: 原口 | 2018年1月 6日 (土) 23時35分
そうですね、こういうのを見ていると、アメリカ独自の文脈に依存したアメリカ方言があたかも世界共通語のごとく通用すると思い込んでいる人々がいかに多いかを痛感します。
本ブログでは「リベラル」という言葉をめぐって繰り返し論じてきたことですけれどもね。
http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2017/09/post-0389.html自民党は今でもリベラルと名乗っている唯一の政党である件について)
http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2016/08/post-1fcd.html (保守とリベラルというアメリカ方言でものを考えるのはもうやめよう)
http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2015/12/post-8198.html(リベラルは経済右派に決まってる(アメリカ方言を除く))
投稿: hamachan | 2018年1月 7日 (日) 10時26分