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英ヘンリー王子挙式予定の町でホームレス取り締まり、物議醸す
【1月6日 AFP】英国のエリザベス女王(Queen Elizabeth II)が週末を過ごすウインザー城(Windsor Castle)のお膝元の絵のように美しい町では、十数人のホームレスが毛布や段ボールにくるまって寒さをしのいでいる。
しかしウインザー城の礼拝堂で行われる女王の孫のヘンリー王子(Prince Harry)と、米女優メーガン・マークル(Meghan Markle)さんの結婚式まで5か月を切る中、地元当局のホームレスを一掃しようとする取り組みが、怒りを呼んでいる。
ウインザー・メイデンヘッド独立行政区(Royal Borough of Windsor and Maidenhead)議会の保守党指導者、サイモン・ダドリー(Simon Dudley)氏は、ホームレスたちの「積極的な物乞いと威嚇行為」を取り締まるよう地元警察(Thames Valley Police)に求めてきた。
ダドリー氏は書簡で「物乞いをしている成人の大多数は実際はホームレスではない」と述べ、その一方では、本物のホームレスは物乞いを続けるために宿泊施設や定住場所を確保することを拒否したと主張している。
ダドリー氏はさらに、「こうした状況が原因で地元住民やウインザーを訪れる年間700万人の観光客らの間にホームレスに対する懸念と敵意が生じている」と述べている。
一方、ホームレス支援団体の責任者は、ホームレス問題は恒常的で、町には非常用の宿泊施設が不足しており、地元当局が提供する宿泊施設の状態について、大抵「ネズミだらけ」だと非難した。
5月19日のヘンリー王子たちの挙式を前に、ロンドンの西方約35キロに位置するウインザーに対する関心は高まりはじめている。
コンサルティング会社ブランド・ファイナンス(Brand Finance)は、ヘンリー王子の結婚式の影響で、人口わずか3万人の町に今年は数十万人の観光客らが訪れると見込まれ、その経済効果は5億ポンド(約764億円)に上ると推定している。(c)AFP/Martine PAUWELS