ある日気まぐれでこう言ってみた。
そう言われた彼女は若干うろたえながらも私にこう尋ねてた。
「そうは言われましても、判断基準がないのはフェアとは言えません。あなたのことについてお聞かせください。」
私の後ろにはレジの並びができ始めていたため手短に声を落として答えた。
「私はあなた方が言う石器時代から来たものです。御覧なさい。指がゴツゴツとしていて爪が分厚いでしょう。」
「まさか、石器時代の人間がレーズンパンを食べるなんて…お見それしました…」
そう言って彼女はLサイズのレジ袋2枚をカゴに放り込むと会計を進めた。
帰路、家につく直前に箸をもらい忘れたことに気づいた。
ぜひとも箸の要否を聞いていただきたい。