新幹線のぞみの台車に亀裂が入ったまま約3時間運転を続けた問題で、JR西日本は5日、管轄するのぞみの停車駅に車両保守担当社員を常駐させる方針を明らかにした。乗務員が異常を感じた場合に担当社員が迅速に車両などを点検し、事故を防ぐ体制を整える。どの駅に社員を置くかなど詳細は今後詰めるとした。
今回の問題を受けた再発防止策の一環で、記者会見した来島達夫社長は「異常に即座に対応できるように人員を配置したい」と話した。
保守担当社員は新幹線総合指令所(東京)の指示を受けて停車駅に向かい、車両に乗り込むなどして異常がないかどうかを調べる。現在は岡山市、広島市、福岡県那珂川町の計3拠点で勤務しているが、いずれも停車駅から離れており、調査開始に時間がかかっていた。2月をめどに駅に常駐できるようにするという。
また、今回の問題に対する検証結果や再発防止策について外部評価を受けるため、鉄道事故に詳しい関西大の安部誠治教授を座長とする有識者会議を8日付で設置するとした。会議では3月末をめどに評価や同社への提言をまとめる予定。