核実験中止で支援拡大? 米報道、中国は全面否定

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2018/1/3 18:40
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 【ワシントン、北京=共同】米ニュースサイト「ワシントン・フリービーコン」は2日、北朝鮮が6回目の核実験を実施した直後の2017年9月、北朝鮮がさらなる核実験の中止を約束すれば中国は経済、軍事支援を拡大し金正恩政権の体制を保証するとの方針を中国共産党が決めたと報じた。入手したとする中国共産党の「極秘文書」を併せて掲載した。

 一方、中国外務省の耿爽副報道局長は3日の記者会見で、報道について「フェイク(偽)ニュースだ。少しでも常識のある人ならば文書が偽造だと分かる」と述べ、全面否定した。

 文書は北朝鮮が核兵器を直ちに完全に廃棄する必要はないとの内容。北朝鮮が自制を示せば、国連安全保障理事会決議による制裁を、中国は「象徴的」にだけ実施するとした。

 文書は17年9月15日付で、党中央が対外交流部門の中央対外連絡部宛てで出したとしている。中国にとり北朝鮮は社会主義を守る重要な軍事的緩衝地帯であり「党とわが国は、北朝鮮の主権と領土を是が非でも守らねばならない」と強調した。

 核実験中止を約束させる対価として(1)貿易を飛躍的に拡大し、第三国経由などでの貿易を認める(2)18年の支援額を前年比15%増とする(3)制裁を実施する金融機関を国営のみとする(4)より進んだ短・中距離弾道ミサイルなど軍装備を供給する――などを決めたとしている。

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