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世界王者、犬若沖ヒラメをKO!ボクシング・岩佐亮佑が釣行
2018年01月04日

さすが、世界王者!手ごわい犬若沖のヒラメを相手に堂々のKO勝ちです

 明けましておめでとうございます。今年もトーチュウ釣り欄をよろしくお願いいたします。新年第1回はボクシング界からのビッグゲスト、IBF世界スーパーバンタム級王者の岩佐亮佑(28)=セレス=が参戦です!! 千葉・柏の鮮魚店で働いていたことは有名ですが、実は熱烈な釣りファン。そこで、本紙推薦船宿会「東京中日スポーツ船蝶会」所属の千葉・銚子犬若港「孝進丸」から釣行してもらいました。今回の対戦相手はボクサーではなく、犬若沖ヒラメ。バトルの行方はいかに? (協力:東京中日スポーツ船蝶会)

◆泳がせ釣り?いいですねぇ〜

 冬の海でもチャンプは強かった! 世界戦後初の釣りという岩佐。銚子犬若港に到着すると、「生きイワシ餌っていうことは泳がせ釣り? いいですねぇ〜」。早くも気合十分の表情で、渾身(こんしん)のガッツポーズだ。
 出船後25分で犬若沖の最初のポイントに到着。この日の“セコンド”大川文博船長からの「どうぞ」というアナウンスとともに、竿を出していった。水面を見つめる眼光はリング上と同様に鋭い。ファイターの本能に早くも火がついた。
 この日は潮が流れない悪コンディションで、なかなかアタリがこない。お互いが慎重にジャブを繰り出して、反応を見ているような感じか…。でも、岩佐は「渋いっすねぇ〜」と言いながらも、こう言葉を続けた。

◆食い渋りも我慢…

 「僕は粘りが信条。ボクシングでも終盤にかけてラッシュがかかりますから」。確かに、千葉・習志野高で高校三冠となった後、世界王者になるまで9年以上もかかった苦労人。まったく動じていなかった。それどころか、釣りを開始して約5時間が経過した11時ごろから猛ラッシュをかけていった。
 「きた〜っ」。こんな叫び声とともに、竿が大きく曲がった。待望のハリ掛かりだ。世界を奪った“左”も使ってリーリングする。その横で大川船長が「竿を立てて」とアドバイス。数分間のスリリングなファイトの末、玉網に大きなヒラメが入ってきた。勝者、岩佐!!
 世界王者は会心のストレートがヒットした後のような笑みを浮かべながら、「数を釣るよりもこういうのが1枚釣れた方がうれしいんです」。しかし、快進撃はこれだけでは終わらなかった。「また、きた〜っ」という声とともに上げた2匹目はソゲサイズだったが、堂々の連続ヒット! 「ちっちゃ〜い」といいながらも、満面の笑みだ。
 もう、勢いは止まらない。ボクシング的に言えば、弱った相手をロープ際に追い詰めての連打連打!! 「終盤の猛ラッシュ」という言葉にうそはなかった。しっかり腰の入ったリーリングで「チャンプ級ですよ」という3匹目をゲット。「ダウン寸前でしたけど、起死回生ですね」と語る声は弾みっぱなしだ。

◆自己最高2キロ+竿頭!

 続けて「また来たかも〜」。水面を泳ぐ4匹目を見つめる岩佐が驚きの声をあげた。「すっげぇ〜」。無理もない。玉網に入ってきたのは2キロ級の大ビラメ。釣りの自己記録を更新するほどの大きさという。「でっけぇ〜。これは予想以上っすよ」。大川船長がすぐさま写真を撮るほどの1匹だった。
 納竿は12時45分。4匹という釣果は何と、この日の竿頭だ。これぞまさしく、世界を制した男の真骨頂! てごわい犬若沖ヒラメから見事な“KO勝ち”を奪った今回の釣りを「最初はどうなるかと思いましたけど、楽しかったです」と振り返った岩佐。王座初防衛に向けたよいステップになったことだろう。

◆アスリートの集中力だね

<大川文博船長がみる> 最初から最後まで竿先に集中していましたよね。さすがはアスリート。岩佐さんの一生懸命さがこちらにも伝わってきました。手さばきや竿さばきもよかったと思います。釣行の日は食いが渋めでしたけど、1匹釣れてからの4連発は諦めずに一生懸命いった結果じゃないでしょうか。釣りは諦めたらそこで終わりですからね。王座防衛戦の方も注目しています。頑張ってください!!
<船宿メモ> 孝進丸=(電)0479(23)1020。ヒラメ乗合の料金は1万2000円(餌の生きイワシ、氷付き)。集合5時30分、出船6時。
<あし> 東京方面からは東関東自動車道を大栄ICで降りて、国道51号、東総有料道路、県道56号、県道70号、県道28号経由で国道126号に入り、銚子方向へ。三崎町交差点を右折して銚子ドーバーライン(県道286号、旧銚子有料道路)に入った後は名洗出口を右折して犬若港に向かう。乗船場前に無料の駐車場がある。
<岩佐亮佑(いわさ・りょうすけ)> 1989(平成元)年12月26日、千葉県柏市生まれの28歳。2008年8月にプロデビューし、2011年11月に日本バンタム級、2013年12月にOPBF東洋太平洋バンタム級王座を獲得。昨年9月13日のIBF世界スーパーバンタム級タイトルマッチで小国以載(角海老宝石)に6回TKO勝ちして、王座を初獲得した。左ボクサーファイター。セレスボクシングスポーツジム所属。