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ベンチャーの事業計画書を公開します

Business Planning with Plan-Tooflic.kr photo by plantoo47


弊社の事業計画書を公開する。SlideShareにアップロードしたので、参照したり、ダウンロードしたり、シェアしたりしてほしい。



ベンチャー事業計画書というと、Nanapiさんや参謀本部さんが公開されている。とはいえ、まだローンチしていない、開発途中のサービスの事業計画書を公開している企業はほとんど無いのではなかろうか。


弊社のものを公開するに至った理由は、そもそもWikiPlanがイデアを公開してオープンイノベーションを促進するためのプラットフォームだからだ。


簡単にサービス内容を説明すると、WikiPlanを通じて、何か新しいプランを始める企業・人に対して、ユーザーが出資する。ミソは、資金額が50円であることだ。ユーザーは、50円だけ出資すれば、プランの投資家になれる。プランの投資家になって、応援したり、提言したり、批判したりできる。資金額を極限まで減らすことで、投資という行為に係る予算的且つ心理的なハードルを取っ払うことができる(と予想している)。


50円を出資したユーザーは、プランに応援をよせたり、提言したり、批判したりできることに加え、プラン提出者が用意した50円の出資に対するささやかな見返りを得られる。このささやかな見返りが、ユーザーを引き寄せる絶妙な仕掛けとなる(と予想している)。


プランを提出する側は、自分のアイデアを公開することで、ローンチ前にユーザーからの反応を得られる。このプランが当たりそうなのか、かすりもしないのか。また、ユーザーからフィードバックを得て、プランをより良いものに改良できる。


WikiPlanは、クラウドファンディングから"資金調達"という目的をしょっ引いて、"ユーザーを巻き込む"という目的に特化したサービスだといえる。


プランを提出する側にとって、アイデアを公開するという行為に対する心理的ハードルは高い。ベンチャー関係で知り合った人に話を聞いても、「人にマネされると困るから…」と詳しく話してくれなかったりする。そのせいで、ピッチコンテストに出すのをためらったりする人もいるようだ。


だが、そのアイデアは唯一無二のものだろうか。他に考えている人はいないのだろうか。全世界であなた一人しか考えていないものだろうか。


イエスと言える人は居ないだろう。


では、そのアイデアを実際にビジネスにするのは、あなたが初めてだろうか。


この問いにはイエスと言えるかもしれない。凡その人がアイデアを考えることはできるが、それをビジネスにはできない。ビジネスをおこすにはお金や時間、何よりも計り知れない情熱が必要だからだ。


人から聞いたり、インターネットでたまたま見つけたアイデアをパクッて、お金、時間、情熱をかけてビジネスをおこす人間はいるだろうか。


ほぼ確実にいないだろう。


そもそも、アイデアがパクられる可能性がある魅力的なものであれば、ローンチした後すぐに競合他社が現れるだろう。競合他社に勝つには、アイデアとは別のビジネス要素に係る競争優位を築くしかない。アップルの"シンプル且つスタイリッシュ且つ多機能な携帯電話"というアイデアを真似たくとも、アップルのようなデザイン力、マーケティング力、技術力が無ければiPhoneを作り出すことはできない。アイデアは重要ではあるが、それはビジネスの始まりでしかないのだから。


…ということを立証するために、自社の事業計画書を公開した。まだ出来上がっていないプランをオープンにすることを推奨する会社が、その思想に反する事業を行っていたのでは、誰一人信用してくれないと思ったからだ。


事業計画書は、ベンチャーキャピタルアクセラレーター、メンターといった人達に支援を依頼するために作成したものである。


同じような立場のベンチャー関係者の参考になれば幸いである。


また、この事業計画書をより良いものにしていきたいので、愛のあるツッコミを心よりお待ちしております。