高さ世界2位の上海タワー、テナント入居進む-2年余りの遅延後

  • 消防規制に関連する行政手続きで入居が遅れていた
  • 最先端技術をカバーする建築基準法の欠如が遅れの一因

中国で最も高いビル、上海タワー(上海中心大厦)では館内施設の開放が静かに進み、オフィススペースも埋まりつつある。煩雑な行政手続きでテナントの入居が2年余りにわたって遅れていた。

  128階建ての上海タワーの高さは632メートルと、ドバイのブルジュ・ハリファ(828メートル)に次ぐ世界2位。現在、中国アリババ・グループ・ホールディングの馬雲(ジャック・マ)会長が率いる金融関連会社である螞蟻金融服務集団(アント・ファイナンシャル)などの有名企業を含む60社以上が入居している。ビル地下のハンバーガー店「ファットバーガー&ファットバー」は、仕事の後に一杯やる場所を提供している。

上海タワー

Photographer: Qilai Shen/Bloomberg

  建設費は24億ドル(約2700億円)と中国で建設されたビルでは最高額。世界最速のエレベーターを備え、世界最先端の建築ソフトウエアと技術を導入している。

  上海タワーは、2015年半ばにオープンする予定だった。しかし、その規模と複雑さゆえに消防法の規制をクリアするのが遅れた。中国の急速な開発ペースや、上海を世界的な金融センターにする取り組みにもかかわらず、このビルの機能をカバーする建築基準法が存在しなかったことも一因だった。

  上海タワーの主要出資者の1社である上海城投(集団)によると、展望台は17年4月に一般公開されたが、消防当局の承認が下りたのは6月。完工が正式に宣言されたのは7月18日だった。

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世界2位の高さを誇る高層ビルがついにオープン:上海タワー
世界2位の高さを誇る高層ビルがついにオープン:上海タワー
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世界2位の高さを誇る高層ビルがついにオープン:上海タワー

Source: Bloomberg)

原題:World’s Second-Tallest Building Opens With a Whimper After Delay(抜粋)

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