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「・・・・新城弥助寛道? へぇ〜、 なんだかかっちょええ名前だな」 いつもの酒屋で六蔵は、弥助から改名を知らされた。 弥助は嬉しそうに、 「ええ、左京様に名付けてもらって、 俺も気に入ってんすよ。改名して気分が 変わるなんて考えたこともなかったけど、 ほんとになんだか生まれ変わった感じですよ。 まあ、相変わらず弥助ですけどね」 「そういや改名なんてあったなあ・・・・」 「頭も名付けてもらえばいいのに。仮名だけでは 後々不都合になるって左京様が仰ってましたよ」 「そうだなぁ・・・・」 六蔵は弥助の遠慮を遮って、 「では、新城弥助殿を祝して、 今回はそれがしが承ることに致そう」 「・・・・懐も痛そう?」 六蔵は珍しく弥助の勘定も払った。 「俺が改名したら奢ってくれよ」 「わかりました、また知らせて下さい」 六蔵は一人帰り道、改名について考えた。 不要で済んだとはいえ、六蔵の名一つで そのまま歳をとってしまった。立場も変わって 責任も重くなれば同じままとはいかない。 (自称もいいらしいが、立場上、勝手唐突は 避けたいな・・・・俺も頼んだ方がいいかな・・・・) 後日、城山修理に頼んだ。 「・・・・ということで、つきましては修理様に 名付け親になって頂きたく・・・・」 「そういえば名字も諱も無かったな、ふむ・・・・」 「修理様から一字を頂いて、 それに何かくっ付けるとか・・・・」 「簡単そうに言う奴だな。一字か・・・・ 俺の名であれば、忠か継ぐか・・・・」 しばらく考えていた忠継は、 「・・・・忠継の忠に、石峰を守る重し役で、 六蔵忠重(ただしげ)・・・・」 「六蔵忠重・・・・」 「石峰にこの男ありで、名字は石峰・・・・」 「え、石峰を我が名字に、ですか?」 (石峰を名字にしては、気負い過ぎで家中から 誹りを受けかねないのでは・・・・) 六蔵は心配したが、 「意気込みを名にするのは普通だ。 一個人といえども、この城、この地の守護を 気負うことに何の遠慮があろうか」 修理は淡々としている。 (・・・・修理様は、俺がまた他へ移ることを 心配したのかな・・・・) こうなると断るわけにはいかない。 「・・・・石峰六蔵忠重・・・・良き名でございます。では、 それがし、これより石峰六蔵忠重として勤めて参ります」 「うむ、大いに励んでくれよ」 「あ・・・・では、ついでと言ってはなんですが、吉兵衛に ついても同様に取り計らって頂けますように・・・・」 「あぁ・・・・あの者もそうだったな。まあ、 忙しそうだからな、落ち着いたら こちらから話してみよう」 「はい、ありがとうございます、 よろしくお願い致します」 「・・・・てなわけで、今日から石峰六蔵忠重となった。 御披露目と言やぁ大袈裟だが、とりあえず覚えといて 欲しいでな」 六蔵は家来の五郎左、彦三、吉松、助六、勘八に、 その周知と慰労を兼ねて、非番の日に 自宅で祝宴を催すことにした。 毎日近所から来て雑用や家事をこなす 下男の吉三と婦人のイネについては、 「饅頭でも渡して早めに帰ってもらおうかな。 向こうも気楽だろう」 「一緒でいいのに、俺は構わねえですよ」 年長の五郎左が言うが、 「おめえらが良くても、向こうが気遣うんだよ。 酔っ払ったらおめえらも遠慮無くなるだろう。 ますます居づらいわな」 家来五人は温厚真面目な青年達で、威張り散らす ような質(たち)ではないが、足軽や中間と臨時招集の 雑兵の下男では、やはり下男の立場は弱い。 下男の吉三は家来達よりは年上だが、 立場上遠慮もあり、六対一では尚更つらいだろう。 婦人イネも同じく、野郎数人の中に一人では、 紅一点、掃き溜めに鶴と気取るにも疲れるだろう。 「じゃあ、もっと多く集めてはどうですか? 祝い事として、吉三さんやイネさんの身内や 知り合いも呼んで・・・・」 「・・・・ちと出費がなぁ・・・・」 石峰に仕官が叶い、足軽組頭としての家臣とはいえ、 家来五人を持てば余裕は無い。どんぶり勘定が通常の 六蔵も、あまり羽目を外して後でひもじい思いなど したくない。 「・・・・でもまあ、たまには大盤振る舞いで 数人くらい増えてもいいか。景気付けかな」 六蔵は家来や吉三とイネにも、家族や 知り合いを誘って来るように伝え、 (予想だの予測てのは、大抵外れるもんだ・・・・) と、多目に酒肴を用意した。 当日の昼前には、イネと吉三も気遣って 六蔵宅で準備し、昼にはイネも吉三もそれぞれ 家族や同じ立場の知人を連れて来た。 イネは夫と幼い子供二人に両親、知り合いの婦人 二人もやはり夫と子連れで、吉三もまた、いつもの 雑用仕事ではなく宴会と聞いて、連れて来た家族も 知人も皆一様に笑顔で、家来もそれぞれ親や兄弟を 連れて来た。 「お〜みんな賑やかだねえ、待ってたよ、 まあ入んねぇ」 と六蔵は笑顔で迎えた。 が、訪問客は総勢四十三人。 (・・・・こりゃ数日飯抜き覚悟かな・・・・) それどころか、家に入りきるかわからない 大勢に、六蔵は内心慌てた。 閑散としたいつもと違って、戸を外して六畳分の 二部屋と、三畳分の台所も使い、家来達がそれぞれ 家から持って来た分を含めた膳や大小の皿に、普段 口にすることもない様々な肴を乗せて床に所狭しと 並べられ、皆それぞれ隙間も無く座った。 六蔵は壁にくっ付くようにして立ち上がると、 「え〜、各々方、本日はかくも賑々しく御参集頂き、 まことにもってかたじけない。不肖この六蔵めが、 仕官とその後に伴って改名し、石峰六蔵忠重と なったことをよくよく御承知置き頂けるよう、 こうして酒宴と致した次第で・・・・」 「頭、挨拶はそのくらいで、乾杯しましょう!」 五郎左が遮るように声をかけた。 「それくらいって、今始めたばっかりじゃねえか」 「名前より目の前の肴が気になって・・・・」 目の前にあるのは、いつにない御馳走の 数々である。貧乏暮らしの五郎左達が そちらに目を奪われても無理はない。 (そりゃぁ俺の名前なんぞどうでもいいやな・・・・) 改名といっても弥助同様、六蔵もまた今まで通り 六蔵のままで変わりはない。 「正直だね・・・・ほいじゃあ乾杯!」 「乾杯!」 勢いでさっそく各々勝手気ままに飲み食いし、 雑談が始まった。 (野戦の本陣でもこんな混んでねえやな・・・・) 六蔵がさりげなく見回すと、皆窮屈そうに 座っているが、一様に談笑に湧いている。 もっとも、皆が好きで来たとは限らない。 珍しい酒肴を用意したとて、それで皆が 釣られるほど単純ではないことくらい、 六蔵も承知である。雇い主だからと 義理で来た者もいるかもしれない。 こうなると、もはや単なる宴会と割り切り、 来たことで得した、楽しかったと思ってもらえるよう 接待役になるしかない。 六蔵は間を縫うように家来達の親兄弟、 イネと吉三の身内や知人にも一人一人挨拶を交わし、 お酌し、丁重に頭を下げて、頻繁に場所を変えて 話を聞いたり来客の相手をした。 途中、イネとその知人達、吉三も台所仕事に立って 湯を沸かしたり、肴の配膳にも気を配り、 皆に世話を焼いている。 (・・・・さすがだな。やっぱり気になるもんかな・・・・) ある程度腹も満たされて一息つくと、 酔いも手伝ってか、六蔵が小唄を一節唄った。 〽︎ 攻めて攻められ戦の様を 隣の城から伝え聞く 即座にイネの友人の婦人が、 「いやぁ!」 と奇声を発し、皆爆笑した。 五郎左がにやついて、 「頭、艶歌なんか唄うんですか」 「艶・・・・違うよ、隣んちの夫婦喧嘩だよ。 おかみ、考え過ぎだっつーの」 婦人は恥ずかしそうに口を押さ、再び笑いが起きた。 六蔵の強い勧めで家来達も渋々ながら唄い、 しばらく賑やかに過ぎて、 その後は込み入った話になった。 「頭、嫁はどうすんですか?」 と、五郎左がぶっきらぼうに聞いて来た。 「・・・・何を言い出してんだ」 「もしかして嫁はいらねえ性分なのかなーって」 「おい、変なこと言うなぃ、俺だって 嫁の一人くれぇ欲しいよ・・・・でもなあ・・・・」 「でも何すか」 「ん・・・・相手のある話だで、こっちで何でも 決めるわけにいかねえだろ。何より相手がいねえし」 「戦で連れ合いを亡くして再婚するもんは珍しくないし、 見つけようと思えばいるでしょう」 「そんな落としもんみたいに言うなぃ。 一生もんだで、慎重でないとな」 「慎重たって、もう十年二十年と過ぎてんでしょう。 望み高過ぎなんじゃねえですか? 頭の立場なら とっくに嫁がいて、ガキが四〜五人いたって おかしくねえのに」 五郎左は責めるような口調になっている。 (・・・・みんながいる前で、そんなこと グダグダ言うなよ・・・・) と六蔵は思いつつ、 「人それぞれ事情があってな、 その結果が現状なんだよ。 おめえだって独りもんだろうが」 「俺は・・・・女房持ちになれる立場じゃねえし、 そんな余裕ねえですよ」 「それは俺だって同じだっつーの。責任負うんだから 簡単にくっ付いたり離れたり出来ねえよ」 「いや、頭はもう俺ら家来を雇う立場なんだから、 もう歳も歳だし、そういうとこもしっかりしといた 方がいいですよ」 何やら説教じみた口調で、 他の家来達は苦笑気味である。 六蔵としても、立派に反論できる理由が あるわけでなく、 「人それぞれ事情があってな、 その結果が現状なんだよ。 おめえだって独りもんだろうが・・・・あれ?」 酔っているせいか、同じ言い分を繰り返した。 五郎左もまたそれに気づかないまま、 「頭は人が好いのはいいけど、何か欠けてるように 思ってたんですよ。つまり世間とずれてるというか、 何だろうなーって思ってたけど・・・・あれだ、 貫禄が無ぇんだ」 酔って出る言葉は大抵思っていた言葉である。 (・・・・五郎左は酔うと絡む奴だったっけ) 今いる家来達は、弥助や吉兵衛よりも年下の、 それこそ倅であってもおかしくない二十歳前後の 若者であり、彼らを誘ったのは六蔵である。 しっかりした若者と思っていたが、 酔った上とはいえ、逆にしっかりするよう 説教がましく言われたのには面食らった。 「酔うとめんどくせぇ奴っているよなぁ」 六蔵は嫌そうな顔をした。 困惑する六蔵に助け船を出す如く隣の彦三が、 「五郎、そのくらいにしとけよ、頭のことより 自分のこと考えろよ」 六蔵も同意して、 「そうだそうだ、人のこと言ってる場合か、 てめえの将来心配しろ」 勘八がそっぽを向いて笑った。 昼から始まって約二刻半(にときはん・五時間)も 過ぎて日も暮れかかると、酒肴も殆ど無くなった。 「あまり遅くなるのもまずいな。暗くなる前に、 この辺でお開きとするか」 六蔵は皆に挨拶して、家来達には、 「おめえ達も名付けるならやっといていいんだで。 後々要ることになるでな」 「では、その時はお知らせします」 と彦三が答えた。 五郎左は先程のやり取りが引っかかるのか、 やや機嫌が悪そうだった。 宴も仕舞いとなると、イネの気遣いなのか、 いつもの役目としての意地なのか、六蔵が後で自分が 片付けると断ったものの、結局、イネとその知人や 吉三が皿洗いなど片付けも受け持ち、 釣られるように他の者達も協力して、 部屋は手際よく元に戻った。 (・・・・今日ぐらい俺がやってイネ達を楽させようと 思ったのに、いつも以上になっちまったな・・・・) ありがたいやら気まずいやらで、 六蔵はイネ達にぺこぺこと礼を言った。 帰り際には、皆に饅頭の包みを手渡して、 玄関から出て見送った。 「明日からまたいつも通りだで、みんよろしくな」 部屋はいつもの閑散とした、すっきりした状態に 戻っている。 (・・・・しょうがねえ、しばらくはケチケチで行こう・・・・)
by huttonde
| 2018-01-04 08:45
| 漫画ねた
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