ここでは綺麗なチェストボイスの出し方について解説します。
今よりもっと歌唱力がほしいという方は何度も読んでみてください。
中低音が綺麗に出せるようになれば、高音ももっと自然に綺麗に出せるようになります。
チェストボイスを出す時に大切なこと
大まかにこの3つが出来るかどうかが大切です。
- 喉頭を上げない(余計な緊張をとる)
- 母音の発声をマスターする
- 声を拡散させない
呼吸とかもろもろ出来てる前提ですが、これだけです。
喉頭を上げない(余計な緊張をとる)
これはボイトレを始めたばかりの人や、ある程度高い声が出せるようになった人がハマりやすいポイントですね。
手っ取り早く高い声を出したくて力が入ってしまったり、もしくは高い声を出す方法を得たんだから簡単には手放せないといった場合です。
喉やあご下などに余計な力が入ると喉頭が上がっていくわけですが、これでは響きのない固くて高い声になります。
喉頭を上げずに歌う方法
力が入ってしまう原因から探っていくのも良い方法です。
ただ直接お話することになるので、ここでは”Go”を使ったスケール練習を提案します。
“Go”とは英語の”Go”のことですね。
意識してほしいのがこの2つ。
- 優しく発声する
- 日本語のゴーとは発声の仕方が違う
優しく発声するというのは分かりやすいと思いますし、そのままの意味合いで受け止めてもらってOKです。
日本語のゴーと違うと言われても、英語に馴染みがなかったりすると難しいと思います。
ただ、上手に歌うには声帯の微妙な操作が必要で、それは発声出来る母音の数にもつながってくるわけです。
では具体的にゴーはどう発声するのか。
日本語では普段発音しない音なので説明が難しいですが
喉頭や喉の奥の形は「ア」のままで、唇や口内の形を変えて「オ」の音を出す。
「ア」とは”AH”の事で、歌では実際には英語よりイタリア語の”AH”です。
“AH”から「オ」に聞こえるように、口内の形を変えて音を作るというイメージでOKです。
まず最初に、とにかく優しく喉の奥が「ア」のまま「オ」の音を出すということ。
そして優しく発声しながらスケール練習をする。
記事下に海外のボイストレーナーの動画を載せておくのでどんな音なのか確認してください。
母音の発声をマスターする
“AH”から「オ」の音を作って優しく発声は出来ましたか?
出来たら次は声帯を閉じる練習に移ります。
この声帯閉鎖は母音の発声をマスターすれば出来ます。
マスターするための方法も色々あります。
例えば、高い音になるにつれて喉頭の形を「ア」から「オ」そして「ウ」へ変えていくという方法。
これは僕がアメリカのボイストレーナーから学んだ方法でもあります。
あとは赤ん坊の鳴き声を”UH”を使って真似する方法ですね。
どちらも正確には日本語の「ウ」とは違うんですが、「ウ」の発声に近いものはあります。
違いがあるのでイメージという言葉を使いますが、高い音へ移動していくとき、だんだん「ア」から「ウ」に寄せていくというイメージです。
もちろん「ウ」にしか聞こえないと言った事のない様にバランスも大事です。
どの音でもいいので声帯閉鎖が出来たなら少し音に力強さが出たと思います。
そうなれば喉頭のバランスを変えずにスケール練習をしてください。
低音でも中低音でも高音でも同じバランスを壊さないように発声します。
バランスが崩れれば母音の音が変わりますし、低い響きが削られて固くて響きのない高い音になるので分かると思います。
声を拡散させない
低音から高音まで声帯を閉じた状態でスムーズに移動させるとき、注意したいことがあります。
特に多いのが、チェストからヘッドに移行しようとするときです。
上記の「喉頭をあげない」や「母音をマスター」が出来ていれば、胸や喉、頭といった体の中に響きを感じますが
声を口から拡散させると体の中の響きがなくなります。
音が高くなってくると起こりやすいポイントなので意識してください。
高音だから頑張って空気を出そうとしたり、張り上げようとすると起こります。
聴こえる音自体変わるので分かりやすいです。
海外のボイストレーナーの動画
最初に”Go”で優しくスケールの発声。
次に”Mum”でスケールの発声”UH”を混ぜてます。
悪い例を混ぜながらデモンストレーションしてくれてます。
3分39秒から声を拡散させた悪い例があり、その後いい例があります。
声のバランスが保たれたまま高い音に移行していく様子が分かります。
まとめ
まずは優しく発声するところから初めてください。
1つずつ出来るようになった事を確かめて、次に移っていく。
それが大切です。
チェストボイスと題して解説しましたが、声は結局一つです。
ここに書かれてあることもチェストボイスだけでなく、全てに通して言えます。
つまりは基本であって大切なことなので、是非習得してください。