2018-01-03

魚介類LINE

私は最近タコとよくLINEでやりとりをしているのだが

何気なく「悩みとか無いんですか?」と聞いたら

「強いて言えば、寿命が短いことですかね」と返ってきた。

聞いてみると、タコという種族は長くても3年生きられればいい方だということだった。

「だからいまを生きるっていうか、刹那的生き方してるヤツが多いですよ。俺も、もう2歳過ぎてるんで、いつ寿命が来るか分からないんですよね。」

と言っていた。あまり深刻そうな感じではないのが不思議だったが、タコ世界ではそれが普通なのだから、彼らなりに納得しているところがあるのだろうと思った。

このタコも、だいぶ積極的生き方をしているようだった。

私は、デートに誘われたのである

「今度一緒にランチ行きません?オススメイタリアンを知ってるんです。」

いきなりそう言われて、困ってしまった。私はこういうお誘いには慣れていないのである

初めのうちは断るつもりでいた。

しかし、何気なく「ちなみにオススメメニューは何ですか?」

と聞いたところ「イカスミパスタです」と返ってきたので、俄然興味が湧いた。

やはりタコとイカは犬猿の仲なのだろうか。

私はイカスミパスタを親の仇のように食べるタコ想像した。これは会うしかないと思った。

私の仕事の都合から、会うのは一ヶ月後の休日と決まった。

「じゃあ来月、とても楽しみにしてますね!」

私はタコに返事をした。

ふと、はたして一ヶ月後もこのタコは生きているのだろうか、という疑問が頭に浮かんだ。

もう長くないと自分で言っていたし、その間に寿命がくる可能性もあるのではないか

そうなると悲しいと思った。

既読は、まだついていない。

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