皆様あけましておめでとうございます!
2018年新春特別企画、3日目は編集部 石川が担当いたします。 買い物に行った先で「この店にこんなの売ってるの!?」と思った経験、一度くらいはあるだろう。タイトルにあるユニクロの電源タップはあくまでたとえ話なので、実在しているわけではない。でも薬局で卵を売っているのは見たことがあるし、ブルガリはチョコレートを出している。これは本当の話だ。 そんな「意外な売り物」を探してバトルするゲームを考えた。制限時間内に店じゅうを探して、いちばん予想外のものを買ってきた人が勝ちだ。 年末の渋谷。3つの店を舞台に、当サイトのライター4人が競う。
インターネットユーザー。電子工作でオリジナルの処刑器具を作ったり、辺境の国の変な音楽を集めたりしています。「技術力の低い人限定ロボコン(通称:ヘボコン)」主催者。1980年岐阜県生まれ。
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・30分以内に「その店で売ってなさそうなもの」を探して購入 ・店ごとに、一番売ってなさそうなものを買ってきた人が勝ち。投票で決める ・めぐるのは3店 ・予算は3店合計で6000円以内 いたってシンプルである。参加者はこの4人。 左からユーチューバー兼発明家・藤原麻里菜、路線図と大喜利に強い・井上マサキ、ゆかり愛好家プログラマー・megaya、そして筆者 石川。
写真を撮りすがりのおばちゃんに頼んだら、外国人観光客だった。「横に撮って」が英語で伝えられず、縦位置で空の広いムダにいい写真に。スクロール量が多くて恐れ入ります。
第1ステージ ビックカメラ4人が最初にやってきたのは、ビックカメラ渋谷東口店 本館。
写真に全然入りきらなかったが5階まである
このゲームを思いついて真っ先に浮かんだ候補地が、家電量販店である。中でも電気屋というカテゴリとは裏腹に、何でも売ってるイメージのあるのがビックカメラ。
フロアガイドをガン見する一同
「薬局がありますね」「酒屋も」「ゼクシィの相談カウンターありますよ」など、口々にコメントする4人。ここで挙がった売り場は全員が知っていることになるので、意外性の材料にならなくなる。すでにお互いに対するけん制が始まっているように感じた。
スタート前からすでに火花散る状況。30分後の集合時刻を確認し、いよいよゲーム開始だ。 電気屋で切符が買えるなんてほかのメンバーが解散したあと、僕は一人、1Fに残った。実はさっきフロアガイドを見ているとき、口に出さなかったことがある。
1Fで、東京メトロの乗車券が買える
電気屋である以前に店である。家電であれなんであれ、みんな何らかのモノを買うことを想定しているだろう。そこへきて、切符。モノというよりサービスだ。これが想定外以外の何であろうか。
勝利を確信して1F薬局カウンターへ。 「メトロの乗車券ありますか?」 「すみません、外国人向けなのでパスポートが必要なんです」 ……振り出しに戻った。 さーて、どこから攻めようかな…(棒読みの平静心)
文脈がわからないものが、意外このあといくつかの売り場をめぐり、候補としたのは商品をいくつか紹介しよう。
袋菓子のフライドポテト
酢酸220ml
永谷園のフリーズドライピラフ
どうだろう、「なんでビックカメラに?」という感じのものばかりではないだろうか。
一見脈絡がないように思えるこれらの商品だが、売り場を聞くと一気に納得してしまう。 ・袋菓子のフライドポテト→お酒コーナーのおつまみ ・酢酸220ml→カメラ売り場の現像用品 ・永谷園のフリーズドライピラフ→防災コーナーの防災食 文脈がわかれば意外じゃなくなる。ここをいかに分かりにくくするかがポイントになりそうだ。 そしてさらに物色を続け、もう一つ「これだ!」というものを見つけたところで、残り時間5分に。慌てて会計。 会計を済ませるとすでに店外で待っている2人と合流
時間ギリギリでmegayaさんもやってきて、いよいよ買ったものの披露タイムだ。
買ったもの発表まずは、あつまった4つの商品を見てみよう。
ゴムハンマー
メスシリンダー100ml
るるぶ 群馬
固いアイスもすくえるスプーン
品物だけ並べられて「どこの店で買ったでしょう?」と言われたら絶対正解できないラインナップである。
なんでこれがビックカメラにあったのか、詳しく見ていこう。 ゴムハンマー(megaya)
megaya「防犯カメラ売り場で買いました。」
藤原「取り付けに使う?」 megaya「そうです。ノコギリとかもありましたよ。」 なるほど、買ったものを取り付けるための道具、というメタな品ぞろえがあるのだ。 megaya「ネットで『ビックカメラ 意外』で検索したら工具があるって書いてあったんで」 なんかちょっと反則っぽいけど、禁止されてはいない。その発想はなかったアプローチだ。 続いてはこちら。 固いアイスもすくえるスプーン(井上)
井上「熱伝導率のいいやつ。触ると超冷たいんです」
megaya「袋の古び具合がすごいですよ」 井上「明らかに売れてない感じ。同じ状態のが10個くらいあるんですよ」 藤原「デッドストック感!昭和っぽい」 石川「そんなに昔からある商品じゃないのに」 直感的にも電気屋にはなさそうなうえに、「売れてない=誰もこれを電気屋に買いに来てない」という状況証拠までそろっている。説得力がある。 ちなみに置いてあったのは、サーモスの魔法瓶などのコーナー。弁当箱や箸と一緒に並んでいたとのこと。 メスシリンダー(石川)
石川「現像コーナーにあったんですよ」
井上「現像液を量るやつだ!」 藤原「そういうガチなのあるんだ。ビック『カメラ』だから」 石川「そうそう、いま電気屋のイメージだから現像コーナー自体意外じゃないですか。その中でさらに、こういうの使うんだ!?っていう…」 先に挙げた酢酸も意外だったけど、その隣にあったこちらをチョイス。これもいい感じの売れてない感が漂っていた。 るるぶ 群馬(藤原)
藤原「2階に旅行コーナーがあって、そこにトランクがいっぱいあるんですけど、そのわきにあった…(取り出す)」
井上「るるぶ 群馬!」 藤原「群馬にでかいトランク持っていくことないと思うんですよ」 megaya「トランク持って群馬行く人いないでしょう!」 ほんとにいないかどうかはともかく、海外旅行用の変圧器やアイマスクの隣にるるぶ群馬が置かれている様子は想像してみるとシュールである。 第1ラウンドの勝者は…こうして4つのアイテムがそろった。
一番意外だと思ったものを、せーの、で指さすことにした。
せーの…!
メスシリンダーとアイス用スプーンが同点!しかし…
じゃんけんにより、スプーンを買った井上さんが勝利に!
おわー!いい線行ってたのにじゃんけんで負けた!!!
そんな負け方ある!?と思ったけど「じゃあ、じゃんけんで決めますか」って言ったのは僕である。 ちなみに4人が買ったものは優勝者が総取りすることにした。 いらな過ぎて笑う井上さん
悔しいけど、おめでとう、井上さん!一同はビッグカメラをあとにし、次の戦場に向かう。
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