たとえば、「一人の人間が一生のうちに使える文字数が100文字まで」と決められた世界に生まれたならば、僕らはその100文字をどう振り分けるか?を真剣に考える。
そして、できるだけ自分の好きな人や、自分を救ってくれた人に使いたい。

たとえば、そんな世界に生まれて、誰かが自分の為に、20文字を使ってくれたら、こんなに嬉しいことはない。
申し訳ない気持ちになるほど嬉しい。

レターポットで文字を贈ると、自分の手持ちの文字が減る。
そして、贈られた側は、その仕組みをもう理解している。
レターポットという世界の住人は、その世界の中で交換されている文字に価値があることを知っている。

その文字は「保管」しておくことができるし、誰がどれほどの感謝されているのかの「尺度」にもなりうるし、誰かが何か素敵なサービスをしてくれた時の御礼に贈ることができて、結果的にサービスと「交換」するのとができる。

それは、もはや「通貨」で、2~3度使うと、「換金装置は必要ない」という感覚になってくる。
換金せずとも、その小さなコミュニティーは回るからだ。
送金サービスなどではない。

言葉が通貨になる世界は、地球が始まって、まだ誰も経験したことがなくて、くわえて、これまで何百年も何前年もゼロ円で使ってきた「言葉」を「買う」なんて、まだ、ほとんどの人が理解できないと思う。

口で説明するのは極めて難しい。
『えんとつ町のプペル』のようにビジュアルで伝えることができれば1秒で済むのだけれど、今度の作品は、極論、体験してもらうしかない。

ただ、僕としては、『レターポット』は、現時点での僕の最高傑作で(※本当にたくさんのスタッフに協力してもらった!ホントに!)、この壁は、しばらく越えられそうにない。
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サービス開始から5日が経って、ユーザー数は1万2千人を突破した。
今、この瞬間も増え続けていて、増えれば増えるほど、増えやすくなると思う。
どこに着地するのだろうか?

ビジネス書の出版の話をたくさんいただいているが、今は全てお断りしている。
批評家にはなりたくなくて、やっぱり僕のビジネス書は実験結果をまとめた『実験ノート』的に出したい。
その為には、皆が驚くような作品を生まなきゃいけなくて、今はまだまだ。

ビジネス書の出版の話は、レターポットのユーザー数が50万人を突破したら、少し考えようと思う。
今は、まだ実験を始めたばかり。
もう少しデータをとります。



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