491/491
第477話 無自覚な罠
―――アンジェの私室
日を跨いでいる訳でもなく、夜になった訳でもない。ただ、少しばかり時間が過ぎただけだ。変化があったとすれば、俺がアンジェのベッドで寝ていて、アンジェが俺の横で眠っているくらいの事だろう。しかしながら、心の中の整理はすっきりと終える事ができた。アンジェも過去の蟠り、いや、呪いみたいなもんかな? 兎も角、過去のトラウマから解放されたようだった。何せ、行為中は細心の注意を払いながら最上級の白魔法を使っていたからな。心も体もスッキリ、ケアもバッチリである。
「ふう、これでアンジェは大丈夫かな? っと、マジで猫みたいだ」
すやすやと眠るアンジェの頬を撫でてやると、気持ち良さそうに頬ずりを返してきた。これはこれで心地好い感触である。しかし、いつもなら肝心なところでヘマして何かやらかしていた俺なのだが、今回は何の問題もなく乗り越えるべき壁を解消する事ができた。ふふっ、俺も成長してるって事かね?
そんな風に俺が感傷に浸っていると、ふとある予感が脳裏を過っていった。外食する際に店員がセラの近くに酒瓶を置く、宴会の席でジェラールがお立ち台を取り出す、道端でコレットと偶然出会う、そんな時に感じる、冒険者としての予感だ。
「なぜだか知らないが、何かとんでもない過ちを犯してしまった気がする……」
何だ、何か俺はミスったか? 少なくともこれでアンジェは安心して過ごせるだろうし、バッケとの約束も果たしたんだ。竜王の居場所は間違いなく教えてもらえるだろう。だとすれば、この予感は一体何なのだ? 落ち着け、可愛いものでも眺めて心を静めるんだ。わあ、アンジェの寝顔は最高だなぁフフフってこれは現実逃避だ!
「んー…… ケルヴィン君、そんなに頭を抱えてどうしたの~……?」
「あ、悪い。起こしちゃったか?」
「そりゃあね。気持ち良く眠ってる横でそんなネガティブなオーラを出されちゃ、どんなに深い眠りでも気配に敏感な私とかは起きちゃうよ。それにさ」
「それに?」
「ほら、お客さんが来たみたいだし」
アンジェが部屋の扉を指差した。
「………」
ギギギと、油の切れた機械のような音を鳴らしながら、首をそちらへと向ける。ん、んん~? そういえば俺、アンジェをこの部屋に連れて来て、扉に鍵は閉めたっけ? 確か、アンジェを抱えながら扉を開けて、閉める時は行儀が悪いが足でと―――
「―――鍵、閉めてねぇ……!」
ベッドで色々とにゃんにゃんしている間、ずっと鍵が全解放中だった……! 馬鹿か、馬鹿なのか、俺!? 前にも似たような事があったぞ! いい加減学べよ、俺!
い、いや、それよりも今はアンジェの言うお客さんの方が優先だ。誰が何の目的で、何よりもこのタイミングでアンジェの部屋に来るのかは分からないが、今ならまだ間に合う! っていうかアンジェ、何でそんな平然としてるの? さっきまでの君はどこにいったの!?
と、混乱する俺に追い打ちをかけるように、こんな時ばかり冴えてしまう俺の頭は、とある言葉を思い出した。
『な、何だ、風邪かぁ…… アンねえ、目が虚ろだったから心配しちゃったよ~。エフィルねえにお粥作ってもらうね~』
……気配を探る。おっと、ハハハ。こいつはエフィルのもんだ。扉の向こうで律儀に待ってくれているんだろうか? そこにいられちゃ、今から鍵を閉めても音が気付かれちゃうよ、ハハハ。
「あの時を何もかも再現してんじゃん、俺何も学んでないじゃん……!」
「あはは。ケルヴィン君、あの時ってどの時なのかなぁ?」
驚きを通り越して逆に無表情に、更にそこから絶望へと叩き落される俺。さあ、エフィルの気持ちになって考えてみよう。アンジェが風邪をひいたとリオンから話を聞いて、早く元気になるようにと親友の為に友情たっぷりのお粥を作ったんだ。そいつを届けようとアンジェの部屋にやって来て、いざ扉に手をかけてみれば、何やら部屋の様子がおかしい。気配を探れば、何と俺がアンジェの近くにいるではないか。これには絶対の忠誠心を持つエフィルも驚愕、何せ俺が病人を襲っているようなものなのだ。ええ、何で? エフィルは酷く混乱する事だろう。そう、今の俺のように!
「ふう、ケルヴィン君落ち着いて。何に対して焦っているのかはまあ、アンジェお姉さんは把握してるつもりだけどさ、たぶん大丈夫だよ。安心して扉の先を確認しなよ」
「………」
「いやー、そんな何を言ってんの? みたいな顔をしないでほしいかな」
何て事だ、アンジェがいつも以上に頼りに感じられる。いつも頼りになるけど、今は尚更頼りに感じる! しかし、何でアンジェはそんなに落ち着いているんだ? 俺はエフィルに嫌われたくないんだが…… ああ、いつまでもこうしてはいられないよな。分かってる、覚悟を決めるさ。ええい、ままよ! アンジェを信じ、その勢いのまま部屋の扉を開ける。
「あ、ご主人様! その、大丈夫でしたか? お怪我は?」
「……五体満足だよ」
なぜだかとても心配された。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
「それじゃあ、予めアンジェから話を聞いていたのか?」
「はい。誤解させるような真似をしてしまい、申し訳ありませんでした……」
「ね、だから心配しなくていいって言ったでしょ?」
俺の体を心配するエフィルを部屋に招き、事情を聞いて現状を漸く理解する事ができた。俺の入浴中に、アンジェは親友のエフィルに自身の決意を話していたのだ。自分を含めてどこかで抜けた行動をするかもしれないとして、そのフォローをエフィルにお願いしていたらしい。エフィルはリオンから風邪の話を聞いてピンと来たらしく、怪しまれぬようお粥を作り、更には扉の前で見張りをしてくれていたようなのだ。さっき確認したが、扉の前には現在清掃中と立て看板まで設置されていた。いやはや、マジで助かりました。
「謝るのは俺の方だよ。いや、その前にお礼を言いたいくらいだ。アンジェの機転にも助けられた」
「いえ、私はご主人様の専属メイドとして、当然の事をしたまでです」
「これがエフィルちゃんじゃなくて、勘違いしたセラさんだったらケルヴィン死んでたかもね」
「すげぇ良い笑顔で怖い事言うなよ、本当にありそうでちびるわ……」
まあ、そのセラは奈落の地にいるから、屋敷にいる筈がないんだけどな。しかし、転移門という便利道具があるから油断はできない。
「でも、本当に良かったです。アンジェさん、ずっと悩んでいましたので…… 今は胸のつかえが取れて、とても良い笑顔をされています」
「えへへ、改めて言われると流石のアンジェさんも恥ずかしいかな~。それにしても良い匂いがするね! それ、エフィルちゃんのお粥?」
「お、確かに食欲をそそる良い匂いだ。安心したら、何だか腹が空いちゃったな」
「ふふっ、それではお椀によそいますね。少々お待ちを。あ、お赤飯もありますよ」
―――エフィル特製お粥&お赤飯満喫中。
「ご馳走様でした! いや~、満腹満腹♪」
「満足だ……」
「お粗末様でした。一粒も残さずに食べて頂けれて光栄です」
ああ、今日も新たな驚きを知るほどの美味さだった。体力精神、ありとあらゆるものが全回復した気がする。いや、これは実際にしているな、きっと。
「それでご主人様、アンジェさん。直ぐに続きはされますか? であれば、私もご一緒しても?」
「「え?」」
「………?」
俺とアンジェが思わず固まってしまう。続きっていうと? そうアンジェに視線を向けると、アンジェは困ったように顔を赤く染めてしまう。当のエフィルは俺達の返答を忠犬の如く待っているようで、それ以上言葉を発してくれない。
『ケルヴィン、もしかしてエフィルちゃんって…… かなりむっつり?』
『実は一番そうだったりする、かもな。しかも無自覚で』
どうも、このお粥にはその意味も含まれていたらしい。下手な滋養強壮の料理よりも効果があり、今日はまだまだ眠れそうにない。
明けましておめでとうございます。
本年も『黒の召喚士』をよろしくお願い致します!
+注意+
特に記載なき場合、掲載されている小説はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている小説の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による小説の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。
この小説はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この小説はケータイ対応です。ケータイかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。
小説の読了時間は毎分500文字を読むと想定した場合の時間です。目安にして下さい。
この小説をブックマークしている人はこんな小説も読んでいます!
奪う者 奪われる者
佐藤 優(サトウ ユウ)12歳
義父に日々、虐待される毎日、ある日
借金返済の為に保険金を掛けられ殺される。
死んだはずなのに気付くとそこは異世界。
これは異//
-
ハイファンタジー〔ファンタジー〕
-
連載(全240部分)
- 20503 user
-
最終掲載日:2017/12/29 18:00
デスマーチからはじまる異世界狂想曲( web版 )
◆カドカワBOOKSより、書籍版12巻、コミカライズ版6巻発売中! アニメ放送は2018年1月予定です。
※書籍版とWEB版は順番や内容が異なる箇所があります。//
-
ハイファンタジー〔ファンタジー〕
-
連載(全560部分)
- 29585 user
-
最終掲載日:2017/12/31 18:55
賢者の孫
あらゆる魔法を極め、幾度も人類を災禍から救い、世界中から『賢者』と呼ばれる老人に拾われた、前世の記憶を持つ少年シン。
世俗を離れ隠居生活を送っていた賢者に孫//
-
ハイファンタジー〔ファンタジー〕
-
連載(全126部分)
- 26170 user
-
最終掲載日:2017/12/24 06:11
再召喚された勇者は一般人として生きていく?
異世界へと召喚され世界を平和に導いた勇者「ソータ=コノエ」当時中学三年生。
だが魔王を討伐した瞬間彼は送還魔法をかけられ、何もわからず地球へと戻されてしまった//
-
ハイファンタジー〔ファンタジー〕
-
連載(全401部分)
- 20671 user
-
最終掲載日:2017/12/31 11:00
聖者無双 ~サラリーマン、異世界で生き残るために歩む道~
地球の運命神と異世界ガルダルディアの主神が、ある日、賭け事をした。
運命神は賭けに負け、十の凡庸な魂を見繕い、異世界ガルダルディアの主神へ渡した。
その凡庸な魂//
-
ハイファンタジー〔ファンタジー〕
-
連載(全362部分)
- 23788 user
-
最終掲載日:2017/09/06 20:00
境界迷宮と異界の魔術師
主人公テオドールが異母兄弟によって水路に突き落されて目を覚ました時、唐突に前世の記憶が蘇る。しかしその前世の記憶とは日本人、霧島景久の物であり、しかも「テオド//
-
ハイファンタジー〔ファンタジー〕
-
連載(全1339部分)
- 23916 user
-
最終掲載日:2018/01/01 00:00
八男って、それはないでしょう!
平凡な若手商社員である一宮信吾二十五歳は、明日も仕事だと思いながらベッドに入る。だが、目が覚めるとそこは自宅マンションの寝室ではなくて……。僻地に領地を持つ貧乏//
-
ハイファンタジー〔ファンタジー〕
-
完結済(全205部分)
- 25823 user
-
最終掲載日:2017/03/25 10:00
異世界はスマートフォンとともに。
神様の手違いで死んでしまった主人公は、異世界で第二の人生をスタートさせる。彼にあるのは神様から底上げしてもらった身体と、異世界でも使用可能にしてもらったスマー//
-
ハイファンタジー〔ファンタジー〕
-
連載(全459部分)
- 19602 user
-
最終掲載日:2017/12/31 12:32
魔王様の街づくり!~最強のダンジョンは近代都市~
書籍化決定しました。GAノベル様から三巻まで発売中!
魔王は自らが生み出した迷宮に人を誘い込みその絶望を食らい糧とする
だが、創造の魔王プロケルは絶望では//
-
ハイファンタジー〔ファンタジー〕
-
連載(全210部分)
- 21528 user
-
最終掲載日:2017/12/29 21:42
進化の実~知らないうちに勝ち組人生~
柊誠一は、不細工・気持ち悪い・汚い・臭い・デブといった、罵倒する言葉が次々と浮かんでくるほどの容姿の持ち主だった。そんな誠一が何時も通りに学校で虐められ、何とか//
-
ハイファンタジー〔ファンタジー〕
-
連載(全115部分)
- 21966 user
-
最終掲載日:2017/12/23 19:31
とんでもスキルで異世界放浪メシ
※タイトルが変更になります。
「とんでもスキルが本当にとんでもない威力を発揮した件について」→「とんでもスキルで異世界放浪メシ」
異世界召喚に巻き込まれた俺、向//
-
ハイファンタジー〔ファンタジー〕
-
連載(全398部分)
- 27678 user
-
最終掲載日:2017/12/31 23:32
ニートだけどハロワにいったら異世界につれてかれた
◆書籍⑧巻まで、漫画版連載中です◆ ニートの山野マサル(23)は、ハロワに行って面白そうな求人を見つける。【剣と魔法のファンタジー世界でテストプレイ。長期間、//
-
ハイファンタジー〔ファンタジー〕
-
連載(全191部分)
- 19919 user
-
最終掲載日:2017/12/11 21:00
金色の文字使い ~勇者四人に巻き込まれたユニークチート~
『金色の文字使い』は「コンジキのワードマスター」と読んで下さい。
あらすじ ある日、主人公である丘村日色は異世界へと飛ばされた。四人の勇者に巻き込まれて召喚//
-
ハイファンタジー〔ファンタジー〕
-
連載(全824部分)
- 23889 user
-
最終掲載日:2017/12/24 00:00
マギクラフト・マイスター
世界でただ一人のマギクラフト・マイスター。その後継者に選ばれた主人公。現代地球から異世界に召喚された主人公が趣味の工作工芸に明け暮れる話、の筈なのですがやはり//
-
ハイファンタジー〔ファンタジー〕
-
連載(全1751部分)
- 20181 user
-
最終掲載日:2017/12/27 12:00
無職転生 - 異世界行ったら本気だす -
34歳職歴無し住所不定無職童貞のニートは、ある日家を追い出され、人生を後悔している間にトラックに轢かれて死んでしまう。目覚めた時、彼は赤ん坊になっていた。どうや//
-
ハイファンタジー〔ファンタジー〕
-
完結済(全286部分)
- 23354 user
-
最終掲載日:2015/04/03 23:00
人狼への転生、魔王の副官
人狼の魔術師に転生した主人公ヴァイトは、魔王軍第三師団の副師団長。辺境の交易都市を占領し、支配と防衛を任されている。
元人間で今は魔物の彼には、人間の気持ちも魔//
-
ハイファンタジー〔ファンタジー〕
-
完結済(全415部分)
- 19454 user
-
最終掲載日:2017/06/30 09:00
転生したらスライムだった件
突然路上で通り魔に刺されて死んでしまった、37歳のナイスガイ。意識が戻って自分の身体を確かめたら、スライムになっていた!
え?…え?何でスライムなんだよ!!!な//
-
ハイファンタジー〔ファンタジー〕
-
完結済(全303部分)
- 25286 user
-
最終掲載日:2016/01/01 00:00
失格紋の最強賢者 ~世界最強の賢者が更に強くなるために転生しました~
とある世界に魔法戦闘を極め、『賢者』とまで呼ばれた者がいた。
彼は最強の戦術を求め、世界に存在するあらゆる魔法、戦術を研究し尽くした。
そうして導き出された//
-
ハイファンタジー〔ファンタジー〕
-
連載(全171部分)
- 21171 user
-
最終掲載日:2017/12/26 20:08
二度目の人生を異世界で
唐突に現れた神様を名乗る幼女に告げられた一言。
「功刀 蓮弥さん、貴方はお亡くなりになりました!。」
これは、どうも前の人生はきっちり大往生したらしい主人公が、//
-
ハイファンタジー〔ファンタジー〕
-
連載(全386部分)
- 25196 user
-
最終掲載日:2017/12/20 12:00
ありふれた職業で世界最強
クラスごと異世界に召喚され、他のクラスメイトがチートなスペックと“天職”を有する中、一人平凡を地で行く主人公南雲ハジメ。彼の“天職”は“錬成師”、言い換えればた//
-
ハイファンタジー〔ファンタジー〕
-
連載(全298部分)
- 31362 user
-
最終掲載日:2018/01/01 16:00
レジェンド
東北の田舎町に住んでいた佐伯玲二は夏休み中に事故によりその命を散らす。……だが、気が付くと白い世界に存在しており、目の前には得体の知れない光球が。その光球は異世//
-
ハイファンタジー〔ファンタジー〕
-
連載(全1598部分)
- 26213 user
-
最終掲載日:2018/01/01 18:00
LV999の村人
この世界には、レベルという概念が存在する。
モンスター討伐を生業としている者達以外、そのほとんどがLV1から5の間程度でしかない。
また、誰もがモンス//
-
ハイファンタジー〔ファンタジー〕
-
連載(全353部分)
- 19876 user
-
最終掲載日:2017/12/31 15:24
異世界迷宮で奴隷ハーレムを
ゲームだと思っていたら異世界に飛び込んでしまった男の物語。迷宮のあるゲーム的な世界でチートな設定を使ってがんばります。そこは、身分差があり、奴隷もいる社会。とな//
-
ハイファンタジー〔ファンタジー〕
-
連載(全221部分)
- 22604 user
-
最終掲載日:2017/11/30 20:07
蜘蛛ですが、なにか?
勇者と魔王が争い続ける世界。勇者と魔王の壮絶な魔法は、世界を超えてとある高校の教室で爆発してしまう。その爆発で死んでしまった生徒たちは、異世界で転生することにな//
-
ハイファンタジー〔ファンタジー〕
-
連載(全532部分)
- 22557 user
-
最終掲載日:2017/12/17 23:39
二度目の勇者は復讐の道を嗤い歩む
魔王を倒し、世界を救えと勇者として召喚され、必死に救った主人公、宇景海人。
彼は魔王を倒し、世界を救ったが、仲間と信じていたモノたちにことごとく裏切られ、剣に貫//
-
ハイファンタジー〔ファンタジー〕
-
連載(全131部分)
- 22232 user
-
最終掲載日:2017/12/19 03:54
ワールド・ティーチャー -異世界式教育エージェント-
世界最強のエージェントと呼ばれた男は、引退を機に後進を育てる教育者となった。
弟子を育て、六十を過ぎた頃、上の陰謀により受けた作戦によって命を落とすが、記憶を持//
-
ハイファンタジー〔ファンタジー〕
-
連載(全178部分)
- 24432 user
-
最終掲載日:2017/12/28 04:15