ブログを書きはじめて2年目。今年は1年目の半分しか記事を書けなかった。今年の半ばあたりから、フリーライターとしてぼちぼち仕事をもらえるようになったことや、今年のはじめ、恋人ができたことが理由だ。恋人とは11月に結婚したので、いまは妻である。
仕事で文章を書くようになったことで、ブログに割ける時間、体力、気力が減ったこと。そして恋人ができて孤独から脱出し、ブログで孤独に酔う必要がなくなったこと。それがここに文章を残す機会が減った理由だ。
でも、100記事以上は書いたので、今年思い入れのある記事をここにまとめておく。
僕の幻を実現させた恋人との散歩についての文章。付き合い始める前から、僕らはよく歩き、よく飲んだ。いっしょに歩いて楽しい人となら、一生いっしょにいられるな、と思った。いま、妻とはとても風の冷たい町に住みはじめたこともあって、なかなか散歩の機会には恵まれてない。春が来たら、また歩きたい。
これも同じく散歩記事だけど、これは一人きりの散歩。読み返して、この記事はとてもよく書けていると思った。同時に、僕はもう当分こんな散歩をすることはないのだろうな、と少し寂しい気持ちにもなった。ニートだからできた、気楽な甘く切ない散歩だ。このころの僕はまだ、世界の傍観者だった。今はひとりのアクターとしてあくせくしている。別に、この時代に戻りたいとは思わない。ひとつの区切りがついたんだな、という感慨がある。
これは大森靖子さんとYogee New Wavesの件が炎上したときに書いたものだ。僕はまったくYogeeに思い入れがなく、大森さんにしか感情移入しようがなかったのだけれど、インターネットでは「大森靖子ファンはもっとお互いの言い分とかちゃんと読んでから発言した方がいいと思う」みたいな冷ややかな発言が飛び交っていて、とても違和感を持ったのだった。
僕は、大森さんのファンだし、大森さんには恩すら感じているし、どんなことがあっても、大森さんと反対側に立つことはないと思う(大森さんからしてみたら、反対に立ってしまってることはあるかもしれない)。
その人のことをほんとうに愛してるなら、その人に非があるときは、ちゃんとたしなめないと、とかお利口なこと言う人にはアホかよって思う。愛は歪だし、愛している人が傷ついてるときには、たとえその人が過ちを犯した結果傷ついてるのだとしても、まずは寄り添いたいと僕は思う。愛っていうのはそういうことだと思うのだ。
それに大森さんはこのとき何も間違っちゃいなかったのだからね。
余談ですが、Yogee New Wavesに言及するときに「Yogeeなんちゃら」と書いてしまう人にも首を傾げてしまう。そういうのは、ちょっと下品だなと思います。
大森靖子「私は、死ぬことの希望よりも生きる方を選んだ」 「大森靖子VS大森靖子&シン・ ガイアズ」ライブ・レポート – DE COLUM
あと、大森靖子関連でいうと、今年はついにライターの仕事して、大森さんのライブレポを書かせてもらえたのが、本当に嬉しかった。
このライブに赴く前、僕は妻と婚姻届を出しにいったのだった。
ライブレポの仕事が決まる前から、11月22日は、婚姻届を出してから、大森靖子のワンマンに行こうと、妻と約束していた。だから、大森さんのライブレポ書きませんか?と媒体に言ってもらえたとき、実は少しためらってしまった。結婚という人生の節目の日、妻と二人きりでライブを見るはずだったのに、それが叶わなくなってしまう。それは少し寂しいことじゃないか。
でも妻は、「大森さんだよ!他の仕事だったらともかく、一番好きなアーティストについての仕事ができるチャンス逃しちゃダメだよ」と言ってくれた。
結果、多くのファンの人に読んでいただけたし、大森靖子のバンマスを務めるsugarbeansさんには、「とても素晴らしかったです!ちゃんとやっていることが伝わっていて、音楽やっててよかったと思いました。ありがとうございます」とまでリプライをもらえて、感無量でした。ほんとうに嬉しかったな。
2017年11月22日を裏切らないように、一生を生きていきたいと思う。
結婚しました、と報告したら、思っていたよりも多くの人に「おめでとう」と言ってもらえて驚いた。人びとに混じりけなく祝われた経験がなかったので戸惑うと同時に、とても嬉しかったです。僕は何かを頑張って達成したり、成功したりしたことがないので、お祝いの言葉をかけてもらったことがなかったのだ。
ブログを書きはじめた2016年1月、2年足らずで結婚するとは思わなかった。でもまあ結婚は愛し合っていて、紙さえ出してしまえばできちゃうわけなので、結婚はここから先が大事なんだろう。大森靖子の楽曲「オリオン座」には《最高は今 最悪でも幸せでいようね》という歌詞がある。結婚する前からずっと最高なんだけど、長く連れ添っていれば、「最悪」だなって日もあるだろう。それでも幸せでいられるように、毎日を共に生きていきたい。
最後はこないだのこれ。ブログを書きはじめてからの2年弱をわりと丁寧に書いてみたつもりです。きっかけはなんであれ、手を動かしはじめてから、僕の人生は動きはじめた。立ち止まることに意味を見出してしまってはいけない。時には立ち止まることも必要なんだけど、立ち止まりすぎると、久しぶりの一歩を踏み出すのがとにかく億劫になる。
この記事を書けたから、僕はニートだった自分を忘れずに済むだろう。
いろいろ思い入れのある記事をあげたけれども、ブログの記事に限っては2〜3時間で書き上げたものばかりだ。来年はもうちょっとがっつりと文章を書いてみたい。下書きして、寝かせて、書いて、推敲したい。書くことは生きることだ、とか言ってみたいので。
よいお年を! というか、よい年にしましょう!
あ、あと、結婚してお金が欲しいので、何かライター仕事ありましたらお声かけください。