いまこそ本当に無人島に行くのだ
「無人島に持っていくとしたら何を持っていく?」
定番の質問である。レコードを持っていってレコードプレーヤーがないとか缶詰はあるけど缶切りがないとか返しの冗談まで定番になっている。 でも今年はそういうのをきちんと実際にやっていく年にしよう。ネットやカフェで語るだけじゃなくて、身体を動かそう。冗談を真に受けていこう。 「無人島に持っていくとしたらこれ」というものを持って無人島に行くのだ。
1971年東京生まれ。デイリーポータルZウェブマスター。主にインターネットと新宿区で活動。
編著書は「死ぬかと思った」(アスペクト)など。イカの沖漬けが世界一うまい食べものだと思ってる。
前の記事:「上野あたりでハウマッチ」 人気記事:「空中浮遊写真を撮る方法」 > 個人サイト webやぎの目 ねえ、あした無人島に行かない?と言われても人は来ない今回は『無人島に持っていくとしたらこれ』というものを実際に無人島に持ってきてもらい、そのこだわりや理由を披露するという企画である。
無人島でいかに役に立つか、価値があるかなどTEDばりのトークの期待でしたい。 参加するのは厳選された以下の6名+僕である。 ・ライター 土屋遊 ・ライター べつやくれい ・ライター 三土たつお ・編集部 橋田玲子 ・編集部 藤原浩一 ・読者 しばみーさん なかでも読者のしばみーさんはツイッターで開催前々日に急遽募集をして応募してきた1名の中から厳正に選ばれた1名である。 人は急に無人島に行かない?と言われてもそうそう行かないものなのだ。またひとつ知見を得てしまった。 厳選されたメンバー in 無人島
舞台は東京湾唯一の無人島、猿島
横須賀 三笠埠頭から10分で行ける無人島である
10分とはいえ、海はかなり透明だ
では、日が傾いて寒くならないうちに持ってきたものを披露していこう。トップバッターは三土さんである。
ひとつって言ってなかったかコーラ2本の理由は「人間は1日1リットルの水分が必要ですので」だそうだ。
サンタクロース並みのでっかい袋を持っているなと思ったらそこから次々と出してきた。
コーラ2本、寝袋、難しい本、歯ブラシ、ティッシュ、ボールペン、ライター
「ひとつじゃないの?」
たぶん今これを読んでいるみなさんもそう思っただろう。僕も思った。この場にいる全員が言った。 三土「募集の文章にひとつって書いてなかったので…」 三土さんは温厚な話し方をするし、文章もまじめな雰囲気があるのでいい人と思われているが、わりとこういう人である。いけしゃあしゃあとしている。 参加者からは 「臨海学校気分」 「すぐに助けが来ると思ってる」 「しかもコーラ、ラベルがリボンになるやつじゃないか」 「無人島なんだから鼻水はティッシュじゃなくて手鼻でかめばいい」 などのコメントであった。 見よ、この全員のテンションのだだ下がりっぷりを
そんなことは気にせず自分が持ってきたものを試す三土さん
枕元は無人島じゃなくて三土さんの家である
「これはいい!」とは三土さんの弁。「すごく快適ですよ。うふふふ」だそうだ。
他の人に試してもらったが、たしかに快適である
僕も試したが砂の上に敷いた寝袋が心地よいのだ。この日は冬ながら日差しが強く、寝ているとポカポカとして気持ち良い。
「無人島に寝袋、ありだね!」 と言ってしまったがアウトドアグッズなので当然である。 海水で歯を磨いてもらったところ、三土さんの毛量の多さが相まって無人島生活が長い人のようになった
三土さんは無人島映えする。いっしょに発見されたら先に救助されそうな雰囲気がある。トリアージ崩しである。
海水をすくおうとしたところに波が来てキャッ!となっているおっさんの写真が撮れたので載せておきます
読者代表 しばみーさん今回のチャンレジ参加のしばみーさんはデジカメ。ただのデジカメではなく、「メッセージを砂浜に描いて、その写真を撮っておく」という使い方だ。
確かに砂浜にメッセージを書いても波で消えてしまうだろう。だからそれをデジカメで撮ておくことで長く残しておくという作戦である。 いい笑顔 しばみーさん
2人目にして気づいたが、持ってくるもので本人が無人島で「生き延びる前提」なのか「死ぬ前提」がはっきりしている。
砂浜にメッセージを書くのが意外に大変という気づき
ようやく完成して写真を撮っている。そのメッセージは
「ツイッターのアカウント消しておいて」
これが無人島からのメッセージ!なんというか、すごい煩悩。
このデジカメを拾ったら消す前にどんなツイートしているか見てしまうと思う。広告でそういうプロモーションはどうだろうか。
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