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江戸時代の遊女の中絶方法

makinghomepagenowさん

2009/5/620:08:58

江戸時代の遊女の中絶方法

まともな医学も医術も薬も道具も存在していなかった江戸時代(に限った話ではありませんが)、避妊に失敗してしまった遊女はどうやって中絶していたんですか?

避妊に失敗してしてしまった以上後はもう産むしかないわけだから、産むだけ産んですぐに殺していた??それとも、そのまま遊郭で育てて母親と同じように遊女にしていた?(←娘の場合)

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ベストアンサーに選ばれた回答

frogman03544さん

2009/5/620:44:03

今昔物語』(12世紀初め)に、
流産の術として毒を服すという文があり、
平安時代すでに人工妊娠中絶が行われていたという歴史があります。
江戸時代の農政学者、佐藤信淵は『農政本論』に、
農民が毒針を刺して堕胎することがあったと述べて、
貧窮ゆえにやむをえないとしています。

江戸時代は、正保年間(1643~1645年)までは、
軒頭に公然、看板を掲出し、堕胎を本業とする者がありました。
正保3年、初めて「子をおろす術を禁ず」という布令が出され、
寛文7年(1668年)、看板の掲出が禁止されました。
そのために堕胎を暗示する看板を掲出し、ひそかに業を営んだとされます。

本所回向院境内の水子塚の石碑は、
約1万の堕胎児を埋葬したものであるといわれます。

1842年(天保13)幕府は全面的に堕胎の禁令を出していますが、
これとて江戸市中に限られ、ましてや遊郭の遊女に浸透するべくもなく、
全国的には厳しいものではなかったとされます。

京都・江戸の町なかには、
中条(なかじょう)流をはじめとした婦人科医の存在も増加し、
子おろし(中絶)用の薬も密売されていたとされます。
堕胎・間引(まびき)(出産してから始末すること)は、
暗黙裏の人口調整となっていたと思われます。

産婦人科での処置や堕胎薬は高額で、
一般の遊女には手が届かない額だったともされます。
どうしても生めない場合は、
1) 寒い冬に冷たい水に何時間も浸かっていて無理やり流産させる。
2) 焼き鳥などの串を膣から子宮に向けて突き刺し、無理やり流産させる。
3) 水銀を飲む。
4) これは流産ではありませんが、赤ちゃんが生まれてすぐに、
口と鼻をふさいだり、水に顔をつけたり、首の骨をへし折ったりして、殺してしまう。
といった堕胎方法が取られていたとされます。

ちなみに、
江戸時代の代表的な避妊方法としては、
1.飲み薬
(通経薬=月経正常化、漢方・ホウセンカの実・ホオズキの根・シャクヤク・
ボタン・ホオズキ・ムラサキ・ハッカ・スルメ・蚕・あぶ・唐辛子・水銀・黒鉛etc)
2.鍼、灸
(石門=臍下二寸、白豪・額口)
3.甲形(かぶとがた)今で言うコンドームですね。
(水牛の角・べっ甲・革などで作った亀頭サック)、革製サック(外来)
4.ミス紙(詰め紙)ペッサリーってやつですね。
(薄紙を丸めて膣に詰める)
5.下湯
(膣洗浄)
6.膣挿入薬
(梅干・酢・ミョウバン)
その他、女性が感じないこと・性交後飛び跳ねるなどの
非現実的な方法もあったといいます。

その中でも代表的なものは「洗浄」だったといいます。

【洗浄】
避妊の基本は、やはり洗浄でした。
遊女用の浴室や便所には、必ず洗浄用の場所があったようです。
【薬】
上記の他に、服用するものとして、「朔日丸」というものがありました。
これは一般にも服用されていた薬で、
毎月朔日(ついたち)に服用すれば妊娠しないというものでした。
長屋の総後架(共同便所)などに広告が貼られている絵が残っています。
ピルの走りかと思いますが、
当然個人の月経周期等違うわけで効果があったわけありません。

【灸】
二月二日、臍下に灸をすえると妊娠しないという言い伝えがあり、
廓ではこの日こぞって灸をすえたようです。

【道具】
甲形(かぶとがた)という男性が使用する、現代のコンドームに近いものと
詰め紙という女性が使用する、現代のペッサリーに近いものがありました。
甲形は笑い道具、
つまり現代の大人のおもちゃとしての用途もありました。(痛そう~)
また、詰め紙というのは、御簾紙という薄い紙を丸め、
つばで湿らせて挿入したもののようです。
これは生理中、現代のタンポンのような用途でも使われたともいいます。

男性の場合、
魚の浮き袋や、動物の腸を使い避妊の道具に用いた説がありますが、
こちらは定かではありません。

ちなみに、
日本でゴム製のコンドームが出回るのは
1909年(明治42年)のことだそうです。
世界の歴史をみてみると、
1671年に、チャールズ二世が牛の腸膜を利用して、
精子の侵入を防いだ記録が残っているそうです。

質問した人からのコメント

2009/5/6 21:09:36

抱きしめる 大変詳しく有難うございました。

遊女はやはり子供を産めないか、産んでも育てられなかったのですね。

ベストアンサー以外の回答

1〜1件/1件中

jhfdj00さん

2009/5/620:12:57

江戸時代の医学書に
大麦の麺五升を清酒一斗とともに煮て三度沸騰させて
滓(おりを除いて五服に分け、その後は食事をしないでこれを飲む。
腹中の子は粥のようになるが母は病まないという記述があります。


このことから流産ではないかと

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